雨上がりの夕方、ふと空を見上げたら二重の虹!!
ちょうどそこへ次男のクラスメイトのN君が通りかかった。
「Nくん、Nくん、見てごらん。
綺麗な虹が二本かかっているわよ!!」
「お、すげー!!日食の次ぐらいに凄いな!」
N君と話をしたのは久しぶり。
N君は4年前、10歳の頃にお母さんを病気で亡くしている。
3人兄弟の長男。
お通夜の席で親に連れられて次々と弔問にくるクラスメイトに向かって
弱弱しく、そしてぎこちなく、「よ!」と手を挙げていた姿が目に焼き付いている。
N君もすっかり大きくなったな~
二人で空を見上げていた。
そこへ、私の知らない中学生が2,3人自転車で通りかかった。
「よ~どうしたN?お母さん?」
私とN君を見比べながら誰かが言った。
「俺のお母さんはいないんだ。」
「?」
事情を知らない子供たちは首を傾げながらそのまま通り過ぎた。
何となく直ぐにその場から離れることができなくて
N君としばらく、お天気の話をした。
「じゃあ~またね。」
N君と交差点で別れた後、虹の写真を撮った。
二重の虹。
綺麗に伸びた弧が雲のずっと上まで伸びていた。
ハワイ出身の伝説のシンガーIsrael Kamakawiwoʻoleが歌う美しい"Over the Rainbow"