8/23、衆議院厚生労働委員会で、古屋範子議員が、便色カラーカードについて質問してくださりました。

小宮山副大臣の答弁は「積極的に検討する」と…


質疑のやりとりは衆議院HPで見ることができます。
【衆議院インターネット審議中継】
http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php
2011年8月23日(火)厚生労働委員会
平成23年度子ども手当支給等特別措置法案
古屋範子(公明党)の最後の質問です。


西村くにこ神奈川県議会議員のブログ

http://ameblo.jp/nishimura-kuniko/entry-10995405710.html


かのう重雄横浜市会議員のブログ

http://ameblo.jp/shigeo-kanou/entry-10995362977.html


西村議員、かのう議員のブログに取り上げてくださいました。



順序は逆になりますが、16日に、便色カラーカードの考案者である国立成育医療センターの松井先生、

西村議員、かのう議員、山田川崎市議会議員、私たち肝ったママ’sで、古屋議員の元を訪ねました。

そして、わずか数日しかたっていないのに、国会で取り上げて下さいました。


古屋範子議員(8/16)

http://www.furuya-noriko.com/diary/index_frame.html


山田晴彦議員のレポート

http://www.yamada-haruhiko.net/report/report.html


古屋議員、山田議員のHPに、当日の写真が載っています。



先生方のお力添えにより、母子手帳の大改訂まで日はありませんが、希望の光が見えてきました。


私の子と同じ思いをする子がこれ以上増えないように。

私たちと同じ思いをするご両親がこれ以上増えないように。

私たちの願いはただそれだけです。





前回の日記の続き。

納得行かなかったので、株式会社エル・ビー・エスから、今年2月に宮城県で行われた、

「小児難病・早期発見フォーラム 胆道閉鎖症の早期発見に向けて」

というフォーラムの開催記録を送っていただきました。

件のS市の赤ちゃんの事例が、USBA検査の有用性を証明するのに紹介されていたからです。

(会報誌153号に載っていました)



読み進めるとますますわからなくなりました。

USBA検査を進める先生方は、生後1ヶ月以内に葛西術を行うことを目標とされていました。

生後1ヶ月以内でも、脳出血で発見される赤ちゃんがいるからです。

予後を向上させる目的で運動を進めているそうです。

そして、件の赤ちゃんはフォーラムが2月に開催されたので、生後2ヶ月を過ぎていませんでした。

生後2ヶ月は過ぎていなかったけれど、

生後1ヶ月以内に葛西術を行うという崇高な理想をお持ちの先生が、

なぜ、結果に時間のかかる検査を勧めたのでしょう?



全県導入されている長崎県と、沖縄県の結果にも驚きました。

長崎県

2006年から佐世保地区でパイロット事業を始めて(D-ビリルビンのかがと採血とUSBA) 、

2007年からは佐世保地区の5施設で有償検査を開始。

2010年からは長崎全県下で

2009年ごろD-ビリルビンのかがと採血だと偽陰性が発生し、中止すると、

家族が便の異常に気が付くも、医師が見逃す例が発生し、再度スクリーニングの必要性が議論される)

20112月現在で24施設が協力。

400例を超える検査数。

出生数の約40%しか回収されず。


結果

4年間の間に5人産まれた。

内訳:D-ビリルビンの検査で1人発見

   D-ビリルビンの検査で偽陰性1

   3例は検査が行われていない地域あるいは産科医院での出産例


USBAで発見された赤ちゃん、1人もいません。

回収率40%…



沖縄県

20098月から201012月までによると、

検査件数4118件(出生数の30%)

陽性率4.1%(152件)

そのうち、

D-ビリルビン低値(1.5以下)137例→胆道閉鎖症を否定

D-ビリルビン高値(1.5以上)14例→正常胆嚢→13例黄疸改善、1例黄疸悪化

1例入院精査、十二指腸液検査→胆道閉鎖症を否定

D-ビリルビン高値→萎縮胆嚢→淡黄色便→入院精査、十二指腸液検査→生後55日根治術

USBA検査時の日齢 19±5日(436日)

二次検査受診日齢 33±7日(2069日)


沖縄も回収率がとても低いです。

二次検査への行くのがどうしてこんなにも遅くなるのでしょう?

都心部とは違い、沖縄には小児外科の施設が少ないことも関係しているのでしょうか?


この結果を皆さん、どう感じましたか?

生後1ヶ月を過ぎた赤ちゃんに主張を変えてまで(生後1ヶ月以内の葛西術の実施)、

USBA検査をした理由は何を意味するのでしょうか?


私は、早期発見で予後が改善され、娘の様に脳出血で発見されなければそれでよいのです。

早期発見の方法は正直、便色カラーカードでも、USBAでもどちらでもよいのです。

USBA検査が先天性代謝異常の検査のように全赤ちゃんに実施できるのが一番だとも思います。

が、数十円の便色カラーカードを母子手帳に挟むことすら、予算の都合で拒む自治体があるのに、

保険適応でも2,000円から3,000円もする検査を導入するのはとても難しいです。


肝ったママ’sは、便色カラーカードと肝ったママ式チェックシートが全国の母子手帳といっしょに配布される事を第一目標として、

今後も頑張っていこうと思います。

決して、便色カラーカードの方が安価だからという理由だけではありません。

現に台湾では便色カラーカードの早期発見が良い結果を出しています。


追記

守る会の会報誌には「1週間以内に検査の結果が出て」とありましたが、

フォラームの記事によると、2日後に「陰性」と結果が出たそうです。

胆道閉鎖症ではなくて、本当に良かったと思います。

もし、胆道閉鎖症だったら、待っている2日の間にも脳出血をおこす可能性が、

0ではないからです。

フォーラムを開催していた医師たちの共通認識の中には、

生後1ヶ月を過ぎたら時間的余裕は無いはずです。











娘が入院中、「胆道閉鎖症の子どもを守る会(守る会・BAの会)」に入会しました。

年に4回、守る会から「baニュース」という会報誌が送られてきます。



先月153号が送られてきました。

その中に、

USBA検査でお母さんも安心」という記事がありました。



(抜粋)

S市在中のお母さんから、

2ヶ月に入るが黄疸が消えない。1ヶ月検診で問題ないと言われたが心配だ。

S市ではカラーカードのスクリーニングがあるが便色の判断は難しい。

S市で胆道閉鎖の診断ができる病院はありますか」

という問い合わせとともにお子さんの便の写真を送ってきました。

医師に相談したところ、USBA検査をした方が良いだろうとの事で、指定の病院で尿検査をし、1週間以内で結果が出て陰性との診断となり、お母さんも安心された。




これを読んで、驚きとともに悲しい気持ちになりました。


生後2ヶ月を過ぎた赤ちゃんがもし胆道閉鎖症だったら、時間の猶予はありません。

私の娘は、生後2ヶ月の時に脳出血を起こしました。
脳出血を起こさなくとも、肝臓の線維化は進み、早期に移植を考えなければいけなくなる可能性も出てきます。

生後2ヶ月を過ぎた赤ちゃんに、結果に1週間もかかる検査を進めてその間に脳出血でも起こしたら…

採血ならば1日あれば結果が出ます。

直接ビリルビン値が高位を示せば、しかるべき医療機関に搬送され更に検査が行われます。

凝固系が異常値を示せば、ビタミンKを投与されたことでしょう。

結果、S市の赤ちゃんは胆道閉鎖症でなかったから良かったものの、

もし胆道閉鎖症だったら、この子のお母さんは一生後悔することになったかもしれません。





私は、この記事を書いた、守る会の代表と直接電話で事の次第を聞かせていただくことにしました。




「医師に刃向えというのか」
「私は医師ではない」
「私が間違っているのか」



専門家である医師には刃向えないとおっしゃられました。

それが正しければ、原発の問題で、東電、政府に反論をしてはいけないことになります。

過去、東電、政府、学者は「安全」と言いました。

結果、今の惨状です。

医師だって間違えることはあります。

生後60日を過ぎているのだから、一言医師に、



「生後60日を過ぎているが、USBA検査では結果が出るのが遅いけれど大丈夫なのか?」



となぜ言えなかったのでしょう。




USBA検査は疑陽性が多いからと、消極的な考え方の医師もいらっしゃいますが、
結果、疑わしきは病院へ行き、精密検査をし、早期発見できるのであればとても良い検査だと思います。
先天性代謝異常の検査のようにすべての赤ちゃんが受けられるのであれば、
こんなに良い検査はありません。
しかし、結果に1週間もかかる検査は、生後3週間から1ヶ月のうちに行われるべきであって、
それ以上の月齢を超えた胆道閉鎖症の赤ちゃんにはリスクが大きすぎます。

代表をはじめこの記事の最終チェックをした編集委員の方も、
わが子がこの病気と言われた時の気持ちを忘れてしまったのでしょう。
忘れてしまったから、このような記事を載せられたのでしょう。

胆道閉鎖症と言われた時、


「早く病院に連れて行けば良かった…」


と、後悔しませんでしたか?

きっとしたはずです。