プロローグ ぼうっと光る月に雲がかかり、辺りが暗くぼやける。 紫煙を燻らす俺は決まってあの場所に行く。 いや、行かざるを得ない。 「近藤さん、ちょいと歩いてくるわ」 「あの娘のところか?」 「娘じゃねーさアイツぁ、 …ただの金棒忘れた青鬼だ」