動画でJAZZが分かるブログ -5ページ目

さて、いつもとはちょっと嗜好を変えた記事をお届けしたいと思います。（というか個人的な備忘録としてブログを利用させて頂きます）

自分がトロンボーン吹きなのでやたらとトロンボーン奏者を取り上げてますが、今回は自分が好きなプレーヤーを「使用楽器と使用マウスピースを記録する」という目的も含めてリストアップさせて頂きます。

トロンボーン奏者以外からすると「トロンボーンなんてだいたいみんな同じ」という認識でしかないと思うのですが、こうして並べてみると結構違いがあるのが分かるのではないでしょうか？（とはいえ自分が好きな系統が白人系・西海岸系に偏っているので、基本的には同系列のプレイヤーばかりですが）

※紹介の順番は基本的に生まれた順番です。

【Urbie Green(Tb) - Thou Swell】

Urbie Green(1926～)
楽器：Martin TR-4501
ＭＰ：King28、Jet-Tone Urbie Green Model

Urbie Greenは一音一音の粒立ちが均等かつハッキリしていて、まだあまりバップっぽい吹き方はしてないですね。長い音をビブラートで減衰させる吹き方に懐かしさを感じます。

【Frank Rosolino(Tb) - Quicksilver】

Frank Rosolino(1926～1978)
楽器：Conn 6H、Olds(?)
ＭＰ：Bel Aire Rite Cup Model 41

Frank Rosolinoはかなりタンギングが強い印象です。口径の極めて小さいマウスピース（Bach 15C相当）から生まれるブライトな音色が特徴的ですね。

【Carl Fontana(Tb) - Soon】

Carl Fontana(1928～2003)
楽器：Conn 6H、Bach 12、King 2B、Edwards T302
ＭＰ：Mt.Vernon Bach 11C、Mt.Vernon Bach 7C、Marcinkiewicz(旧：MMP) ET-3 Charlie Loper Model、Denis Wick 10CS、Denis Wick 12Cs

Carl Fontanaはドゥードルタンギングのお手本として最も分かりやすい演奏をしていますね。いわゆる「フォンタナ・フレーズ」と呼ばれるフレーズの吹き方は多くのプロが影響を受けていて、個人的にはジャズトロンボーン界最大の偉人はCarl Fontanaだと思っています。

【Bill Watrous(Tb) - 】

Bill Watrous(1939～)
楽器：Bach 16　※繰り返し大幅な改造を施している
ＭＰ：N.Y. Bach 11C

Bill Watrousは高音域のコントロールがとにかく上手いですね。ベルにマイクを突っ込んで小さくて柔らかい音で演奏するので、タンギングがとても滑らに聞こえます。たまに中低音が不安定になることがあるのが気になりますが、トロンボーン的に超人なのは間違いありません。

【Jiggs Whigham(Tb) - Absolutely Knot】

Jiggs Whigham(1943～)
楽器：King 2B Jiggs Whigham Model
ＭＰ：King Jiggs Whigham 1A、Marcinkiewicz ET-1.7、Conn 175JW

Jiggs Whighamは奏法としてはCarl Fontanaに近い感じで、白人系ジャズトロンボーンの教科書的な演奏だと思います。Carl Fontanaと比べると音色が少し明るくて軽めですかね。

【Bob McChesney(Tb) - Chittlins】

Bob McChesney(1956～)
楽器：King 2B Jiggs Whigham Model
ＭＰ：Mt.Vernon Bach 7C(?)、Mt.Vernon Bach 11C(?)

Bob McChesneyは"Doodle Studies and Etudes"という「ドゥードルタンギングの教科書」を出している人で、ドゥードルタンギングの技術がすごすぎて「勉強にはなるが参考にはならない」タイプの人です。あと、「コントロールが完璧すぎるがゆえに（すげぇ速いってこと以外）特徴があまりない」タイプの人でもあります。

【Andy Martin(Tb) - Emily】

Andy Martin
楽器：King 2B、YSL-697、YSL-891Z、YSL-897Z、Conn 8H
ＭＰ：Kanstul 45CL、Stork NY K28(King28 copy model)

Andy Martinは私が最も好きなジャズトロンボーン奏者です。この人は速い曲でも「シングルタンギング」で吹いているとのこと（本人から聞いた）なのですが、どうしても信じられません。結構タンギングがハッキリしていて、伸ばしの音を少し押し気味に吹くのが特徴ですが、音色が良いせいか決してキツく聞こえることがないのがすごいです。フレーズ的にはCarl Fontanaの強い影響が見えますね。アルバムの選曲でも「Carl Fontanaの十八番」ばかりを演奏しているので、よほどFontanaのことを尊敬しているのでしょう。

【Michael Dease(Tb) - Blues On The Corner】

Michael Dease(1982～)
楽器：Michael Rath R4
ＭＰ：

最後に、今最も注目される若手ジャズトロンボーン奏者であるMichael Dease。この人は楽器も太管だし、「J.J.Johnsonが大好き」と公言しているだけあって白人系・Carl Fontana系統からは少しはずれた演奏をするプレイヤーですが、とにかく楽器の基礎ができているというか、自分の基礎のできてなさを反省させてくれる素晴らしい演奏をしてくれます。今後にますます期待。

その他、ここに掲載しなかった人の中ではBart Van Lier(Tb)，Mark Nightingale(Tb)，Bela Szaloky(Tb)あたりが好きですね。ぜひ聴いてみてください。

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Chris Potter(Ts) - The Wheel

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【Chris Potter(Ts) - The Wheel】

Chris Potter(Ts)による"The Wheel"の演奏です。

メンバーはChris Potter(Ts)、Adam Rogers(Gt)、Craig Taborn(Rhodes)、Nate Smith(Ds)。

Chris Potter's Underground名義の演奏ですね。また来日するらしいので記念に。

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Marsalis Family - Swinging At The Haven

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【Marsalis Family - Swinging At The Haven】

Marsalis Familyによる"Swinging At The Haven"の演奏です。

先日の動画でマルサリス一家について触れたので、ついでに家族共演の映像を掲載します。メンバーはEllis Marsalis(Pf)、Wynton Marsalis(Tp)、Branford Marsalis(Ts)、Delfeayo Marsalis、Jason Marsalis(Ds)のマルサリス一家とサポートベーシストのRoland Guerin(B)です。

もういっちょ。