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幼い頃から、品物に残された人間の記憶が見えた。
ある日、真也は同僚のカオルと成田へ行き、20年ぶりに帰国するカオルの父と会う。・・・
というあらすじが元となっているそうです。
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この本は、このあらすじから有川さんが紡いだ全く異なった二つの物語が収められています。
どこかの出版社の文庫本のアンソロジーで「Story seller」というのがありました。
有川浩さんは、このアンソロジーで表題作の「Story seller」という短編を書いていました。
この短編の言わんとするところは、要するに人間には書く人間と読む人間がいると言うこと。
そして、この「Story seller」って、間違いなく、有川さんが書く人間であると示してくれました。
反対に、読者である私は読む人間と悟りました。
この「ヒア・カムズ・ザ・サン」には、冒頭に述べたように全く違う二つの話が収められています。
これは、小説家という人種が、いかに想像力が豊かであるかを、小説の中で示し、更にこの小説を書くことで、有川さんも小説家という特別な人種であることを示していると思います。