- ラブコメ今昔 (角川文庫)/角川書店(角川グループパブリッシング)
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有川浩さんの、最新文庫です。
今回はどんな話だろうと読み始めて2ページ目では、いい年をした中高年が有川さんの掌の上で転がらされています。
至福の時間です!
大昔、ウィルキィ・コリンズ「月長石」という文庫本があって、当時1番厚い文庫でした。
その記録を破ったのはハインラインの「異星の客」でした。(2cmはあったよ!?)
いずれも、いつまでも読んでいたい、読み終わるのが惜しい、と言われてました。
この「ラブコメ今昔」も、もっと厚ければ良いのに!
「ラブコメ今昔」は、「クジラの彼」に続く自衛隊恋愛小説です。
- クジラの彼 (角川文庫)/角川書店(角川グループパブリッシング)
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「3.11」では、現場でモノを言う問題児は、ほとんどいなかった。
要するに、組織の中で流される人間ばかりだった。
だから、ほとんどの決定がちぐはぐだった!
記憶に残るのは、唯一命令を無視して、水の注入を続けた吉田所長ぐらいか!!
もちろん自衛隊員、警察官、消防隊員など、現場で奮闘されていた人々には、今でも思い出すたびに、感動を覚える!(涙)
そして、日本人としての誇りを感じる!
日本の、一般の国民はこんなにも素晴らしい!
ただ、上層部が・・・・
腐っているとは言わない。
でも、有事に際して覚悟がなさ過ぎる!
有事に際し、我が身の安全をまず考えて避難する。
その後は責任が自分にかかることを恐れて何もしない!
それが証拠に、役人や学者達は誰も処分を受けていない!
何度も言うけど、原子力安全保安院の役人達よ!
腹を切れ!(怒)
作者曰く「大人のためのライトノベル」だそうです。
実はラノベかもしれないけれど、有川さんのメッセージは重い!
クジラの波の表題作の元となった、「海の底」を読めばその思いは、もっと深い。
この小説は、「3.11」以前に書かれたと思うけど、日本の国防の弱さを書いた本だと思います。
我々「3.11」以降、この本はもう一度みんなが読んで良い本だと思う。
この「海の底」では、現場にいる問題児のおかげで、事態は収拾できた。