わんこのおもいで | やまんばのたわごと

わんこのおもいで

足の怪我も1週間もすりゃ、抜糸が出来て治るじゃろと思うて、痛いのも我慢しようた。


ところが明日が1週間云う頃になって、えらいズキズキちりちり痛むんでがんす。



おまけに赤うに腫れて・・・



翌日病院にいくと運ように院長先生じゃった。


これこれしかじか痛いんです云うたら、丁寧にていねいに診てくれんさったが、



「皮膚が黒うなって死んどるけぇ、下からできてくるまで暇がかかるねぇ」



ちいと気の毒げな口ぶりでのたまう。



わたしゃ診察ベッドでふさって診て貰うんじゃけ、何も見えん



「えっほいじゃ化膿したんですか」



「そう化膿したんよ」


「ほいで痛かったんじゃ」



これまたなんのことやら・・・・




仕方なぁ、外は暑いしするけぇ、クーラーと仲良しして、写真でもと思うて出してみたんでがんす。



そんなかにパルのがあった。


彼女が逝ってはぁ4ヵ月余り・・・はぁ15才半になっとったけぇ、


あんまり長いとは思えんかったんじゃッが。



その写真は、わたしが入院するちいとばかり前のもんでがんした。



パルも、もう病気がちで、再々病院え連れていきようりまいた。



私の病状が悪かったんで、若い人は自分の仕事と私の世話、


それにパルの世話じゃなんぼうかやねこいじゃろうと、わたしは、気が気じゃなかったんでがんす。



そいで若い人から、パルの元の飼い主に無理とは思うが連れに来てくれんさらんか云うてみたら、


1月してから、何とか都合をつけて来てくれんさった。


パルは10年近い歳月の再開じゃに、わたしらに見せたこともない喜びよううでがんした。


パルにとっちゃ主人はその人だけじゃったんじゃとつくずく思いまいた。



午後渋滞して15時間の車中でもおとなしかったげな。



パルにしたらなんでわたしらのとこへ来たのか解るはずもなlし、


わたしらは可愛げのないと思うことが再々じゃった。



ようやくここ2,3年、年も取ったし、おとなしいパルになっとったんでがんす。


逝った日はわたしはどうしてもと、ちいと遠方の葬式」に。


あちらでは丁度お兄さんがお休みで、病院で4,5人の家族に囲まれ、


先生に手をとられて、眠るように逝きましたとの電話じゃった。



ああ、えかった!。


もしうちに居ったら、誰も居らんかったんじゃに・・・



もうパルが居らん庭の芝生は用がなぁ


野芝じゃったし、草枯らしを撒いて今は 枯れ果てとるんでがんす。


哀れ、侘しい・・・・





やまんばのたわごと