イエローでホワイトで ちょっとブルー | xyavのくしゃくしゃブログ

イエローでホワイトで ちょっとブルー

ぼくはイエローでホワイトで ちょっとブルー、、読み終わりました。。


ブルー、の意味は日本語にもなってる通り少し憂鬱、のような感じでしょうか、それがタイトルになってるのですから 読者は著者の息子の少年の持つ微妙なその心情を感じ取りながら読み始めます。。


12歳のその少年と、そしてその母親である著者とともに様々な出来事を疑似体験し、英国の下町での出来事は、実は世界に、人類に共通の問題を含み、そしてそれらが繋がっている事を知っていきます。


著書の最後で少年は、そういった体験を経て今はブルーでなくなり、グリーンだ、と言います。


これも日本語に通じる言葉で、青い、ですので未熟で経験が浅いという意味のようです。


つまり、未来は、経験を積んで熟していく、よりよくできる、と言う希望を私たちに与えてくれます。


もしこれからこの少年が成熟した大人へと成長していくのなら、勿論これはそうに違いないのですが、周囲の、そして世界中の大人たちは、ともにこの社会を、この世界をよりよくしていく事はできないのでしょうか。


少年にできるのですから、大人たちは負けずにそれよりもっと上のレベルの熟し方を見せなければ、という決意も著者は自分に抱き、そして訴え迫ります。


大人の事情を飛び越えた純真無垢な少年のまなざしを通して、著者と読者は一緒に未来へ歩み始める、そんな好著でした。。