千手観音 | xyavのくしゃくしゃブログ

千手観音

千手観音の千本の手は、全ての人を救済する慈悲を表していると言いますが、何となく不気味でもあります。


さて、寝ようとして寝れない時、その原因として、時計のチクタクする音が気になって寝られない場合があります。


気になり始めるとマスマス気になり、小さな音も大きく聞こえ、五月蝿いほどに感じられます。


これは耳が二つしかなく、それだけが聞こえると言う事かも知れません。


つまり、もし耳が千個もあり、常にいろいろな音が聞こえていれば、その一つひとつに対しては逆に鈍感になってしまうと言う事です。


いやいや、千手観音のように千本も手があれば、どれがどれか、自分の中で混乱し、どれもこれも訳が分からなくなる、集中できずに何もできない、そんな風にも思えます。


確かにそれもそうなのですが、しかし手が二つしかない為に集中し過ぎてしまい、反って混乱する例もあり、それはストーカーを見れば分かります。


その相手が気になり、他の事には全く目が行かず、自分の全ての意識がそこへ集中してしまっています。


依存症も同じでしょうし、時計のチクタクも同じです。


ストーカーなんて特殊な犯罪で、普通の人には無関係にも思えますが、チクタクなら誰にでも経験がありますので、それならストーカーも少しは分かり易くなります。


意識が偏ること、ひっついて離れず、粘着してしまう事、ネット依存、スマホ依存も同じでしょうけれどもこれは固着とか執着、囚われであって煩悩です。


それを放すのは結構難しいのですが、千手観音は、気持ちを千に分け、離れてしまえと教えています。


一般の解説とは全く違いますが、これは難しい煩悩の解脱という中身を、理解できるような像に作っているのです。