老人と海
老人と海は名作中の名作と言われます。
老人は少年と二人で漁をしていたのですが、魚が全然獲れずに、少年は別の船に移ってしまい、老人は仕方なく一人で海に出ます。
すると今度は一人なのに大きなカジキを釣るのですが、老人だけでは魚が暴れて船に引き揚げられません。
「あー、あの少年がいてくれたらなぁ。」
「何を言うんだ、少年はいないんだから、お前にはお前しかついていない、暗かろうと暗くなかろうと、今すぐ何としてでもやるんだ。」
そんな独り言を言いながら格闘し、サメに食われて最後は骨だけになったカジキを港に持って帰りました。
ずばり、これこそ私達の感情です。
暴れ回り、自分では制御できない大きな大きな魚、自分の船に引き揚げようとしてもできないカジキ、これが感情です。
こいつを好き放題暴れさせると私達自身を傷つけますが、しかし抑えようとすればするほど暴れます。
誰かが助けてくれないかなぁ、と思っても自分で助けるしかありません。
この解説を私はどこからかコピペで持ってきたのでなく、完全オリジナルで書いていますが、これはもうノーベル賞ものだと思います。
誰でも心の中にこういう暴れ回って引き揚げられない魚を持っていて、苦しみます。
よしよし、いい子だ、いい子だ、元気な証拠なんだから一生一緒に生きていこうな、愛してやるからな、できの悪い子ほどかわいいと言うんだから可愛がってやるぞ、そう自分で自分を肯定すれば大人しく付いてきます。
今畜生、どっかいけ、消えろ、というように否定すれば、反撃し逆襲してマスマス凶暴になり、最後には破綻します。
ヘミングウェーは躁うつ病になったらしいのですが、そんな自分を肯定する、認めてあげる、これが大事なようです。
そしてISの首謀者も全く同じなのだと思います。