国債の暴落
国債の暴落が間近に迫っているという説が ヤフーのヘッドラインで伝えられている。
これによれば 財政赤字が深刻化し、経常収支も赤字になると言う。
しかし この両者は連動していない。
なぜなら 財政赤字とは、政府の赤字であり 政府の収入が政府の支出より少ない状況を示している。
政府の収入は 国民には支出であり、政府の支出は 国民には収入である。
つまり 財政赤字は、民間の黒字を意味する。
一方 経常収支は、貿易やサービスの収支と 所得収支などによって構成されている。
原発事故により 発電用の燃料の輸入が増えているため、貿易赤字は拡大しているが しかし所得収支はそれを上回る大きな黒字であり、経常収支は赤字にはならない。
そして 国債が暴落するのであれば、通貨も信用を失い 円安になるが、しかしその時には 純資産は時価評価の為、所得収支は極端に膨張する。
すると 経常黒字はさらに増大し、このため 通貨も国債も信用を失う事はない。
さらに円安になれば 国内投資と輸出が増え、経済は回復する事になる。