WORLD TRAVELLER ワールド トラベラー -2ページ目

世界で一番貧しい国シエラレオネ

今日、BBCのニュースを見ていたら、シエラレオネでの紛争に関わった反政府勢力の3人の司令官たちが、
戦争犯罪人としての判決を待っているところだという記事を目にしました。

そこで今日はこの、シエラレオネについて書きます。

シエラレオネ(Sierra Leone)っていう国がアフリカにありますが、名前を聞いたことありますか?
この国は(下の地図参照)アフリカ西部にある北海道ほどの面積の小さな国です。
シエラレオネという名前は、ポルトガル語でライオンの山という意味だそうです。
首都は、フリータウンという名前です。
(長年、ヨーロッパ人がシエラレオネのたくさんの人々を奴隷として使っていて、解放された奴隷たちが
シエラレオネに帰ってきて、フリータウンを建設したのでそういう名前になったみたいです。)

人口は、約600万人弱です。
人口の40%の人が伝統宗教、50%がイスラム教
10%がキリスト教を信じています。

WORLD TRAVELLER ワールド トラベラー-sierra leone

この国は何で有名かというと、
ひとつは、世界で一番と言っていいほど貧しい国(最貧国)であること。
実はこの国は、世界で一番平均寿命が短い国であり、平均寿命は34歳と言われています。
世界で一番平均寿命の長い日本人(80歳以上)とは、正反対なのです。

それから2つ目は、ダイアモンドが採れるところとして有名です。
1931年に、ダイヤモンド鉱が発見されました。


この国では、1991年から2002年まで、11年間もの長い間、内戦が続きました。
シエラレオネ紛争と呼ばれているこの内戦は、政府軍と反政府勢力の革命統一戦線(RUF)との戦いで、
ダイヤモンド鉱山の支配権を巡って大規模な内戦へと発展してしまいました。
そして11年間で12万人もの人たちが殺されました。

はじめに書いたように、この内戦で責任を問われている3人の司令官たちが何をしたかというと、
罪名は、戦争犯罪や人道に対する犯罪など。
戦争を始めたのはもちろんのこと、一般市民の手足切断、レイプ、無差別殺戮、子供を兵士として動員する、
無理矢理体にRUF(反政府勢力)という入れ墨を入れるなどなど、様々な残虐なことを行いました。

WORLD TRAVELLER ワールド トラベラー-sierra leone soldiers

WORLD TRAVELLER ワールド トラベラー-sierra leone baby (写真:BBC)

この赤ちゃんのように、何の罪の無い人々が手足を切断されたり、
それだけではなく、鼻や耳を切断される人も少なくなかったのです。
殺された12万人とは他に、怪我を負った人は何万人にものぼりました。

この頃、シエラレオネで採掘されたダイヤモンドは密輸出され、そのお金で
武器などを調達していました。
なので、シエラレオネで採れたダイヤモンドは、「紛争ダイヤ」や「血のダイヤ」などと呼ばれています。
ダイヤモンドを扱う会社には、よく「私たちは紛争ダイヤなどは扱っていません」と注意書きがあったりします。

この、シエラレオネ紛争を描いた映画があります。
2006年に作られた「ブラッド・ダイヤモンド (Blood Diamond 血のダイヤモンド)」という映画です。
レオナルド・ディカプリオ、ジャイモン・フンスーが主演しています。


WORLD TRAVELLER ワールド トラベラー-blood diamond

見るのは辛いかもしれませんが、興味があれば見てみてください。
これは映画だけど、現実はきっともっとひどいんですよね。

それから、こんな本も出ていますので、興味があればどうぞ。

WORLD TRAVELLER ワールド トラベラー-book


「世界で一番いのちの短い国」
著者名:山本敏晴
出版社:白水社
出版年:2002.11
ISBN :4560049629



いつも応援ありがとうございます。
ブログを広めるためにクリックにご協力ください→にほんブログ村 海外生活ブログ 国際協力へ 人気ブログランキングへ