海彦は、山の中に長い時間いると不安になる。


だんだん顔色わるくなってきたもん。

暑いからかと思ったんだけど、それ以上に、こわかったみたい。

ごめんね。海彦。


おいら、山彦が、ちゃんとかいせつしながら、あるけばよかったね。ねいちゃーうぉーくのガイドみたいに。


「いままでは、湖」沿いのみちを、波音を聞きながら、涼しく歩いてきましたが、目的地=観光地=建物や住居がならぶひらけた場所=岩盤のしっかりした地面=少し山の中腹で乾いた土地 が近づいているので、これから、すこし、道は高いほうへむかってのびていきます。すこし、のぼりざかが続くので、暑いですが、水分補給しながらゆっくりいきましょう~」


ってゆえばよかったね。

おいら。山彦だから。山みちだいすきで。道のつきかた=地図上の等高線を頭に思い描きながら、つぎは、峠がくるはず、とか、まきみちが2つにわかれてるから、高度あがってるとか、たのしくって。ごめんね、海彦の様子にきがつけなくて。


でも、うみひこ。観光地のわきの道へ出たとき=観光バスがたくさんとまってるの見た瞬間、すごく顔色よくなった。にこにこした。げんきになった。うはははは。よかったに。(^^)V