Sinnの時計は見ての通り飾り気はありません。服装に合わせて時計やベルトを変えたい時は別の時計を使った方がバリエーション豊かに楽しめると思います。
それでもSinnは魅力ある時計です。余計なものが感じられないシンプルな文字盤は時計がグッと引き締まった印象で、仕事で使うと気持ちも引き締まる感じです。
ファッションを抜きにして実用性の話となると、通常の三針時計よりも104は様々なシーンで活躍できる時計と言えます。クロノグラフ以上に直感的に時間を管理しやすい回転ベゼルがとても使いやすいからだと思います。
ダイバーズウォッチのような一方向の回転ではなく両方向の回転が可能なベゼル。犬の散歩に出た時間にマーカーを合わせて経過時間を把握するもよし、電車の出発時間にマーカーを合わせて出発までの残り時間を管理するもよし。
1つの時計を毎日ずっとつけることはありませんが、それでも104は使っていくほどになかなか味わい深い時計だと思っています。今までいくつかの時計を買ってきましたが、実はこの104が一番高価な時計でした。たかが腕時計とはいえ自分の中では思いきって奮発した経緯もあり、自然と思い入れのある時計になってきているのかも。
一方で104を買ってから、これ以上は時計にお金を出さないぞという上限が外れてしまった感じもしています。次にSinnを買うとしたら、104を買うときにも迷った903か、徐々に気になりだした956あたりなんかが良さそう。
クロノグラフはハミルトンを2本持っていますが、あの分厚いケースがむしろクロノらしさ満点で、何とも言えない愛着がわいてきます。そんなもんでちょっとクラシカルなデザインのクロノグラフもいいな等と思ってしまうのです。どちらも高額なので、頑張ってお金を貯めるか、諦めるか、おそらく後者の選択肢となるでしょうけど…