週刊サザエさん

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かつての記事に関しては、削除は行わず、このまま残しておきます。

7/8放映分「料理の達人」他

●『空を飛んだイクラ』 脚本:雪室俊一


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 ある日、イクラが風鈴を持って磯野家にやって来る。ノリスケ家の下の階の受験生から苦情が出たためだ。
 風鈴の音色をすっかり気に入ったイクラは磯野家から帰ろうとしない。そこで、ノリスケはイクラが寝入った隙におんぶして連れ帰る。ところが、翌朝、目覚めたイクラは、自分は空を飛んで家に帰って来たと思い込んでしまう。そして、再び空を飛ぶために、またまた磯野家へと泊まりに来る。
 その夜、イクラはタラちゃんの隣でおねしょをしてしまう。空を飛んでいて海に落ちた夢を見たためだ。そこでノリスケの発案で、イクラは空を飛ぶより先に泳ぎの練習をする事になったのであった。

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 ストーリー作品。イクラコンバットマグナム片腕で連射型。
 風鈴メインで話が進むかと思いきや、後半は別の話になってしまいます。風流がないのお。


 久々のイクラメイン話。鳴らない風鈴に乾電池を入れようとしたり、自分の物は自分の物、磯野家の物も自分の物と言うジャイアニズムで風鈴を独占しようとしたり、相変わらずです。でも、罪がない分だけ、かわいいなあです。


 ちなみに騒ぎの要因となった風鈴は、ノリスケが会社の女の子からもらってきたもの。「ノリスケくんも隅に置けませんねえ」とニヤニヤ顔のマスオ。うらやましいんだろうなあ。でも、きっと、マスオにはヤカマシさんがプレゼントしてくれるさ。(なお、後で、風鈴の音がうるさいから、と言う理由でノリスケが押し付けられただけと言う事が判明)


 イクラが読んでいた絵本が「おてんきマン」(笑)アンパンマンの小学生時代の同級生の知り合いみたいなヒーローものです。この、マントをつけて大空を舞うヒーローに触発されたらしく、イクラは夢の中で自由に大空を舞います。
 この一連の流れは、タイトルバックで描かれているのですが、ここで既に海で溺れているイクラの姿が描かれています。浜村純の映画解説のようなネタばれっぷりです。


 ラストは、あれこれあってイクラの泳ぎの練習のためにプールに出かける一同。屋台でアイスクリームを買います。しかし、その屋台がカキ氷屋の前に陣取っており、カキ氷屋の主人が苦情を申し立てます。そのカキ氷屋、冬は焼き鳥屋の前でおでんを売っていたとの事。「すいませんねえ」と、カキ氷屋にアイスクリームを一本渡して去っていきますが、冬も同じ調子でおでんを渡していたと言う、本編の流れと全く関係ない小ネタでした。


 波平が、その女子社員の話を聞いて「風流と言うものがわからんのかのお」と嘆きますが、風鈴の音色で一番やばいパターンは強風が吹いた時。物にもよりますけど、アレはさすがに騒音です。でも、夏のそよ風では心地いい音だと思いますけどね。


 なお、風鈴はサブちゃんに譲られました。「風鈴がなくとも、家はにぎやかですもの」とサザエがワカメに言いますが、いや、にぎやかだからこそ暑苦しくて風鈴の涼しい音色が必要なんじゃないかな、と思ったり。それ以前に、経緯はどうあれ、ノリスケからの贈り物を他人に譲ってしまうのはねえ。


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磯野家株式市況
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イクラ+1円
・・・まあ、いつものイクラである。おねしょグセについて、ノリスケたちは磯野家に何も言ってなかったのかねえ?


タラ0円
・・・先週、暴走したためか、今週は出番は多いものの、存在が空気。


サザエ▲1円
・・・うーん、最後にも書きましたが、風鈴をサブちゃんにあげちゃった下りが気になって。「ウチはにぎやかだから」と言いますが、サブちゃんだって三河屋でにぎやかにやってるのではなかろうか?三河屋で辛い日々を送っていると思われているのか。三河屋、サザエを名誉毀損で訴えるんだ!


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●『料理の達人』 脚本:城山昇


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 サザエがトンカツ作りに凝り出した。毎日毎日、磯野家の食卓にトンカツが続く。それがイヤなマスオは残業に逃げる。しかし、それに気付かないサザエは、マスオのためにトンカツを残しておく。
 一方、サザエは老舗のトンカツ屋で揚げ物のコツを習い、更に腕を上げる。磯野家から絶賛を浴びたサザエは調子に乗って、その翌日、コロッケパーティーを催す。サザエの料理が美味くなった事が嬉しいマスオだが、毎日毎日揚げ物が続く食卓に複雑な心境なのであった。

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 ストーリー作品。サザエウッカリ型。
 おかずに胃薬が必要な磯野家の食卓。


 1日目のトンカツはイマイチ、そこでサザエは明日もトンカツにチャレンジする事を宣言します。
 その翌日。昼間にアナゴくんとウッカリ白身魚フライ定食なんかを頼んでしまったマスオは、連発する油物にゲンナリ。丁度、残業が入ったため、連日のトンカツから逃れる事が出来ます。


 一方、サザエは、電車内で偶然知り合った老舗トンカツ屋の爺さんから、揚げ物のコツを習いまして、素晴らしく美味いトンカツを作り上げます。これには波平さえも感嘆の声。一家揃って「美味いー!」と声をあげる様は、まさにビッグ錠の世界。


 調子に乗ったサザエ、油地獄から退避できたように見えたマスオに対して、朝食に残り物のトンカツを食べさせると言う暴挙を働きます。自分の知り合いに、朝から平気でカレーを食うツワモノがいますが、トンカツは厳しい。


 さて、ウゲーなマスオさん。アナゴくんのカニクリームコロッケ(昼食)の誘いを断れずに、胃袋が油ぎります。アナゴくんは油に強そうですよね。


 そんなマスオに追い討ちをかけるかの如く、サザエはコロッケに挑戦。アホみたいにコロッケを作り(目視で30個以上はある)、ノリスケ一家を招いてコロッケパーティーを催します。コロッケ如きで一家引き連れてやってくるノリスケもどうだかなあ。「なんだあ、もっといいモノかと思っていたら、コロッケですかあ」なんて暴言を吐いていそうですが。


 まあ、そのコロッケ、そこそこに美味しかったらしく、ゲンナリしていたマスオも一口食べて「美味い」と感嘆します。さすがに、ノリスケ一家までこられちゃ、勘弁してくれよ、なんて言えませんわな。


 それにしても、トンカツにコロッケに挑戦。。。って、どこの主婦暦1年の若妻ですか?なお、揚げ物のコツは、低温で揚げる事により、中までよく火を通して、最後に一気に温度を上げること。こうすると、カラリと仕上がります。独身暦ン年の知恵でございます。


 オチは、今度は卵料理に挑戦すると言うサザエ。オムレツ、茶碗蒸し、玉子焼き。。。と、連発する卵メニューに苦情を述べるカツオ達ですが、「卵を割りすぎちゃったのよ」と言うサザエの言葉に、一同ギャフン!でお終いです。今更ながら、全自動卵割り機にハマったのでしょうか。


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磯野家株式市況
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サザエ▲3円
・・・こう言うコメディタッチの話にマイナス点をつけるのは気が引けるのですが、自己満足のために家族の胃袋を犠牲にするのはねえ、、、


マスオ+3円
・・・同情点。でも、アンタがはっきり言わないから、家族全員、サザエの被害に遭うンやで、とも言いたい。


ノリスケ+1円
・・・サザエのコロッケを食べて「達人の域ですねえ」と調子いい事をぬかす。まあ、口で言うのはタダですものね。さすがノリスケ。


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●『タラちゃん玉手箱』 脚本:雪室俊一


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 おじいちゃんになりたいと言い出すタラちゃん。裏のおじいちゃん達と友達になりたいのだ。そこで、波平から五目並べを教わり、裏じいや中島じい達との交友を深める。その一方で、リカちゃんやイクラの事を子供呼ばわりして、対立が深まっていく。
 しかし、碁会所で五目並べを打とうとして大恥をかいた事から、再び子供へと逆戻り。そんなタラちゃんを、イクラは温かく迎えるのであった。

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 ストーリー作品。タラちゃんかわいいなあ型。
 もう、タラオ、どうしようもねえなあ(笑)


 ドライアイスの煙を、玉手箱と間違う原作ネタがオープニング。
 タラちゃんは「おじいちゃんになりたかった」と言います。それは、友達が3人出来るから。波平、裏じい、中島じいの事です。そこで波平くんがタラちゃんの友達になって(笑)五目並べを教えてあげます。


 こうして、タラちゃんはすっかりおじいちゃんに仲間入り。それはいいとして、いろんな所で暴言を吐き捲ります。


「ブランコは子供の遊びです」←遊びに誘いに来たリカちゃんに対して
「波平くんに教わったです」←裏じいから五目並べを誰に教わった?と聞かれ。
「キャンデーは子供が食べるものです」←裏ばあに対して。
「子供達にあげるです」←裏ばあからもらったキャンデーをイクラに廻す。
「おじいちゃんはスジがいいです」←中島じいを褒める。


 オマエ、何様や(笑)


 ところが、調子に乗ったタラちゃん。中島じいと共に碁会所に乗り込み、五目並べを打とうとして、周囲の爆笑を招きます。この大恥から、あっさりとおじいちゃんごっこは終了。翌日にはチャッカリ子供に戻ります。


 それはいいんですけど、このタラちゃんの極端な行動からして、今度はおじいちゃん達をバカにし始めそうな気がしないでもありません。別におじいちゃんにならなくても、老人とは仲良く出来るって事を忘れちゃいかんでしょう。


 最後は、前日の非礼をイクラに詫びに行くタラちゃん(ちなみにリカちゃんには追い返された)。そんなタラちゃんをイクラは笑顔で迎えた上、タラちゃんと一緒に食べたいから、と前日のキャンデー(言うまでもなく、タラちゃんがたらい回しにした品)を食べずに置いておいた・・・と言う、ちょっといいシーン。イクラの方がよっぽど大人やん!


 そして、タラちゃんがイクラに向かって「おじいちゃんになってもボクたちは友達です」と宣言して終わりです。いや、だからな、それはそれでいいんだけど、今現在におじいちゃんの人達も大切にしてあげようよ。波平くんも裏じいも中島じいもタラちゃんと五目並べができて喜んでたじゃん。


 あと、タラちゃんのズックのつま先に、しっかりと「タラオ」と書かれていた事が何かツボでした。タラオ(笑)


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磯野家株式市況
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タラ▲9円
・・・タラちゃんが無邪気なのはいいんですよ。でも、何かこうして常に周囲を巻きこんでいるのは何だかなあ。リカちゃんが怒るのも当然。どうも素直にかわいいなあとは思えないんですよね。汚れているのかねえ、、、


イクラ+50円
・・・最後のシーンがよかったです。これで救われた感じ。それにしても、イクラは極端ですなあ。情緒不安定と言うか、機嫌悪かったら、タラちゃんにパンチの1つでも食らわせていたでしょうね。


波平+1円
・・・ナミヘイくん(笑)


サザエ▲1円
・・・タラちゃん放置しすぎ。更にイクラにタラちゃんを出せと凄まれて、冷や汗かいたり(笑)


タイコさん(対象外)
・・・イクラに謝りに来たタラちゃんに向かって「上がって上がって~♪」となぜかはしゃぐ。・・・マジックマッシュルームでも食ったんか?


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今週の磯野家株式市況まとめ


波平 +715円(+1)→
フネ +212円(0)→
中島 +138円(0)→
マスオ+96円(+3)→
ワカメ+84円(0)→
イクラ+75円(+51)↑
カツオ+62円(0)↑
花沢 +25円(0)↑
タラヲ+16円(▲9)↓
ノリスケ▲121円(+1)→
サザエ▲297円(▲5)→

7/1放映分「ぼくの回覧板」他

●『ぼくたち長男です』 脚本:雪室俊一


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 自分が長男である事を知らないタラちゃんは、長男と言う存在に憧れる。しかし、カツオから長男で得をする事はないと聞いて、今度は気楽な次男になりたいと言い出す。
 そんなある日、カツオはワカメをいじめていた6年生を一喝して追い払う。そんなカツオの武勇伝を聞いたタラちゃんは、再び、強くてたくましい長男になりたいと思い始めるのであった。

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 ストーリー作品。カツオヒューマニズム型。
 このところ、カツオが自分の株をあげようとしているしか見えません。そして、本来、今回の主役であるはずのタラちゃんのお株まで奪ってしまいます。


 タラちゃんと言えば、周りに影響されまくり幼児ですが、今回もコロコロ意見を変えます。


・<長男になりたい>→カツオの愚痴→<次男になりたい>→カツオの活躍→<長男になりたい>


 こんな感じ。全てカツオが介在する事によって、意見を転換させているのですよ。まあ、あんまり主体性のある幼児ってのもどうかと思いますが、結局、タラちゃんは流されるままで、それが主役話でありながら、全然目立っていない要因です。


 長男は、何でも親から「アンタはおにいちゃんなんだから」とガマンさせられてろくなもんじゃないよ(カツオ曰く「いい商売じゃないよ」)と、長男願望を見せるタラちゃんに説くカツオ。更に、カツオはそれを証明すべくタラちゃんを公園に連れて行きます。
 そこにいたのは次男坊の中島。ベンチでポテトスナックかじりながら、アホみたいな笑顔でマンガを読みふけっています。カツオはタラちゃんに「見てみなよ、あの気楽そうな顔」と言います。でも、その後、中島から譲り受けた?マンガを読むカツオも同じような表情なんですけどね。


 マスオの兄はサケオさん、波平の兄は海平兄さんと言うわけで、大人たちはみんな次男。タラちゃんは一転次男願望を持ちます。でも、マスオから「一人っ子だから、威張る相手も威張られる相手もいないから同じ」と諭されて、また複雑な心境。うーん、マスオさん、タラちゃんの弟を作る気はないんですかね?


 イクラが史上最強の長男と言う結論が出て、ラストへ。


 ワカメをいじめた6年生に、カツオがガクブル状態で立ち向かいます。しかし、その6年生たちは、以前にこっぴどくサザエにボコられた経験があって、カツオがその弟だと知って慌てて逃げ出すと言うオチ。もちろん、そんなくだりを知らないタラちゃんは「ボクも強い長男になりたいです~」と言い出して、お終いです。サザエが史上最強の長女だと言うオチで。


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磯野家株式市況
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カツオ+3円
・・・タラちゃんから主役を奪う。


タラ▲1円
・・・別にいい所も悪い所もないのですが、主体性がなさすぎ。


中島+1円
・・・次男でも長男でも中島は幸せ星の住人だと思う。


マスオ▲1円
・・・2人目作る気が明らかになさそう。まあ、厳しい世の中ですからね。


サザエ▲1円
・・・サザエがパートにでも行けば、経済的に少し楽になって2人目が作れるだろうに。


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●『ぼくの回覧板』 脚本:雪室俊一


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 タラちゃんが裏のおじいちゃんに持って来た回覧板は、カツオのテストの答案だった。タラちゃんが勝手に回覧板ごっこを始めたのだ。
 同じ頃、サザエがマスオに発行した借用書がなくなる。それもまた、タラちゃんが持ち出したのであった。こうして、今日もまたタラちゃんに振り回される磯野家であった。

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 ストーリー作品。タラちゃん憎たらしいなあ型。
 いやいやいや、タラちゃんかわいいなあ、で済まされないでしょ、これは。


 今回、最大の見所は、マスオ(とサザエ)を叱り飛ばす波平。その原因は、マスオがサザエに書いた借用書。5000円をサザエに借りたマスオが、冗談で書いたものです。
 しかし、冗談が通じない波平は、その事実を知り「夫婦の間で借用書なんて!」と激しく怒ります。マスオに雷を落とす波平なんて、ちょっと記憶にありません。新鮮な一幕でした。マスオに対してはちょっと甘い波平(もっとも、これまでにマスオが叱られるような落ち度はほとんどなかったのですが)でしたが、よくない事はよくない事、としっかりと叱る事が出来るのは素晴らしい事だと思います。


 結局、行方不明になった借用書ですが、タラちゃんが勝手に持ち出していたオチ。でも、その前にサザエがタラちゃんに聞いた時に「知らないですよ」と言っているのですよね。ウソツキ。


 サザエから「回覧板ごっこは家でやりなさい」と言われて、勝手に持ち出していた(と思われる)借用書をカツオに届けます。そして、廻りに廻って最終的に波平に届けられまして、それを見た波平が「サザエー!!」とぶち切れる姿でお終いです。波平の怒号に門の上で寝ていたタマが落下すると言うゴッドマン超音波並みの破壊力を見せてくれます。


 タラちゃん、無邪気ですむんですかねえ?借用書も然り、カツオの答案も然り、まだこんなものだから良かったようなものの、年金の受給証とかマスオの給与明細とか持ち出していたらどうなるんでしょ?そして、それが万が一行方不明になったとしたら?・・・で、サザエがちょっとだけ怒る素振りも見せますが、家の中でやるならいい、と言う甘甘の対応。タラちゃんがどんどんダメな子に育って行きそうな気がします。


 一方、刻まれた年輪の深さを見せてくれるのが、裏のおじいちゃん。届けられたカツオのテストの答案を見て、タラちゃんが勝手に持ち出したものと判断。カツオをこっそり家へ読んでこれを返します。そして、「近頃、忘れっぽくて、明日になったら(この答案の事は)すっかり忘れるだろう」と、抜群の空気読みを見せてくれます。いやあ、人格者だ、この人。
 更に裏じいはタラちゃんが怒られないように「(この答案は)風で飛んできた」と言う事にしてあげます。優しいご老人です。ただ、そんなご老人の厚意を踏み躙るかの如く、タラちゃんは裏じいに対して「(回覧板を読むのが)遅いですねえ」などと猛毒。挙句に「バイバ~イ」なんて、タメ口さえ利きます。どうしたんだ、今日のタラヲは?


 おっと、「大地球(至急)、届けてくださ~い」と言う、久々のタラヲボケーがあった事も忘れずに。


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磯野家株式市況
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タラ▲49円
・・・いや、ダメでしょう、今日のタラちゃんは。ボケーがあった分だけ1円プラス査定。


波平+5円
・・・マスオを叱る姿に感動。


サザエ▲8円
・・・親として、子供に言いくるめられる姿が見苦しい。あと、冗談で借用書を受け取った事はわかるのですが、それこそ、サザエの方が「夫婦間で借用書なんて」と言わなきゃダメなんじゃないでしょうかね。


マスオ0円
・・・痛い目にあったからヨシ。借用書もマスオの律儀な性格の現われと見ていいと思います。


カツオ▲5円
・・・借用書の存在を知って、その内容を探ろうとする。裏じいから何か秘密を握ってないか聞き出そうと、買い物を代行する辺りの行動がとてつもなくいやらしく思えるのはワタシだけでしょうか。何か、老人詐欺みたい。


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●『待ってました!お中元』 脚本:森山あけみ


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 お中元の季節。大人たちはデパートでお中元選びにてんてこ舞い。一方、子供たちは磯野家の留守を守りながら、お中元と言う行事が存在する大人の世界をうらやましがる。
 そんな折、イササカ先生へのお中元に困っていたノリスケが、カツオの言葉によってあるアイデアを思いつく。それは宴会つきのビール詰め合わせであった。これにはイササカ先生も大喜び。そして、カツオ達はノリスケからお礼(お中元)として、アイスクリームをもらって大満足するのであった。

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 ストーリー作品。磯野家型。
 ノリスケが相変わらず(笑)


 木村さんからのお中元を心待ちにしている波平とフネ。それを知ったタラちゃんが「お中元ですー」と、木村さんを連れてくるオープニング。タラヲ、空気よめ!


 翌日、大人達はデパートへお中元選びに出かけます。知り合いの姿を見かけて、見栄を張った波平が高価なお中元を選んだり、早々にくたばったマスオが、サザエの差し出すお中元の候補品に対して○×の札を掲げて返答すると言った小ネタ満載。でも、やっぱり、婦人服のバーゲンが開かれると聞いたフネが飛び跳ねるように売り場へ向かうシーンが笑えます。フネさん、自分の年齢を考えなさい。


 一方、カツオ達は留守番(タラちゃんの世話をする条件としてお土産を請求済)。チャッカリ、ざるそばを出前してもらって食っています。
 そこにボリスケ・・・ではなくノリスケが登場。いきなり、オレンジジュースをたかっています(笑)
 そして、イササカ先生へのお中元を何にするか悩んでいるノリスケに、カツオがお礼としてアイスクリームを条件に直接本人へ聞きこみに出かけます。


 カツオの「一番ほしいものはなんですか?」と言う問い合わせに対して、イササカ先生は「甚六の合格通知」・・・一生、無理です。


 そんなこんなで、イササカ先生は気分転換をしたがっていると言う情報を仕入れたノリスケは、きらーんと何かが閃きまして、いそいそと出かけていきます。やがて、帰って来たノリスケの手元には大量のビールが。そして、磯野家にイササカ先生を招いて、帰って来た波平達も交えて酒宴が開かれます。ノリスケ曰く「宴会つきのビール」がお中元だそう。そう言いつつ、つまみをサザエ達に作らせた上、自分も一緒になってビールを飲んでいるノリスケがステキ過ぎます。
 イササカ先生も満足しているようでいいのでしょうけど、日本の文壇に名を残す大作家のイササカ先生に対して、これですか?(笑)てか、人気作家のお中元だったら出版社から予算が出そうなもんですが・・・きっと、先にン万単位でお金だけもらって、安いビール(本数からして5000円もかからないはず)で浮かしたんだろうなあ。カツオ達へのアイスクリームなんて、浮かした金額を考えると安いもんでしょうしね。


 てなわけで、何気に森山先生の書くノリスケは最強だなと思う今日この頃でした。


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磯野家株式市況
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ノリスケ+5円
・・・ノリスケらしさ爆発。ノリスケはこうでなくっちゃ!


フネ+2円
・・・冒頭に、家政婦さんがお中元として届けられるサザエの妄想が繰り広げられるのですが、その中でステップを踏みながらはしゃぎまくっているフネさんの姿が。。。これに婦人服売り場へのダッシュも含めて、こんなのフネさんじゃねえ!とは思うものの、面白いから許そう(笑)これだけ暑いんで、フネさんの頭も蕩けてしまっているんでしょう。


ワカメ、タラ、イクラ0円
・・・アイスクリームを食べてますが、ケチのノリスケから、それを奇跡的にゲットできたのはカツオのおかげなんだぞ、、、


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今週の磯野家株式市況まとめ


波平 +714円(+5)→
フネ +212円(+2)→
中島 +138円(+1)→
マスオ+93円(▲1)→
ワカメ+84円(0)→
カツオ+62円(▲2)↑
タラヲ+25円(▲50)↓
花沢 +25円(0)→
イクラ+24円(0)→
ノリスケ▲122円(+5)→
サザエ▲292円(▲9)→

6/24放映分「父さん新婚時代」他

●『むずかしい年頃』 脚本:城山昇


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 ホリカワくんが急にワカメと口を利かなくなった。嫌われたのではないか、とワカメは落ち込む。
 そこでカツオは花沢や中島の助力を得て、ホリカワくんから真相を聞きだす。実はホリカワくんは風邪をひいており、ワカメにうつしたくないので遠ざけていたのだ。真相を知り、安心したワカメは遂に学校を休んでしまったホリカワくんに、手紙を出して無事に仲直りするのであった。


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 ストーリー作品。ワカメ暴走機関車型。
 ワカメのバカっぷり(褒め言葉)もいいんですが、カツオのアニキっぷりがいいんですよね。城山先生って、こう言う古風な兄妹愛の描写が手馴れてらっしゃいますよね。


 何気にいいシーン(演出)だなあ、と思ったのは、花沢がホリカワくんから真相を聞き出している様子をカツオが覗いているシーン。後ろに中島がいるんですが、優しそうにカツオの肩に手を置いているんですよね。ワカメを心配しているカツオを気遣っているんでしょうね。何気ないシーンではあるんですが、中島、いいヤツ!と思ってしまいました。


 更にカツオは庭のくちなしの花をワカメに持たせて、ホリカワくんのお見舞いに行かせます。理由が理由だけに、波平が怒れないと踏んだ計算高い行動ではあるんですが、病気のお見舞いには花と言う年長者の知恵を妹に授けたと見るべきでしょう。


 ホリカワママはメガネをかけた教育ママっぽいタイプ。ちょっと、ワタシの中では、これまでに登場した記憶はないです。レアキャラだ!と思っていたら、3話目にも登場するんですよね。ちょっとビックリ。
 城山先生と雪室先生が「よーし、俊一!今週はホリカワママを出そうぜ!」「おう!何だか、オラ、ワクワクしてきたぞ」と示し合わせたのか、おじいちゃん(失礼)2人を取り仕切る成島女史が上手く組み合わせたのか・・・ま、単なる偶然でしょうけど。


 そして、今週最大のハイライトが元気になったホリカワくんが、その元気さをアピールするためにワカメを追いかけるシーン。いや、無邪気なシーンではあるのですけどね、笑いながら両手を振り上げてワカメに襲い掛かろうとするのですよ。変質者か!!(笑)


 さて、ホリカワくんに追いかけられた(もちろん喜んで)ワカメが、その眼前でこけてしまいます。慌てて助け起こすホリカワくんですが、ワカメは彼の顔をじっと見ると無言で立ち去ってしまいます。
 これを以って、ワカメに嫌われたと思ってしまったホリカワくん。志村喬のようにブランコに揺られながら落ち込んでいる彼を見かねたカツオが、ワカメに真相を問い質します。ところが、ワカメはただ泣くところをホリカワくんに見られたくなかっただけ、と言うオチ。カツオ「まったく難しい年頃だよ」と、呆れながらホリカワくんに説明に向かうカットで終了です。


 でも、3年生でしょ?転んだくらいで泣くか?
 ・・・と思うのは、たぶん浅はかな考えなんでしょうね。おそらく、転んだ痛みよりも、ホリカワくんが元気になってワカメを襲う(笑)までに回復した事に対する嬉し涙だったように思うわけです。・・・コケた際にパンツをモロに見られた恥ずかしさからかも知れんけど(笑)


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磯野家株式市況
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カツオ+10円
・・・頼れる兄貴だ、磯野カツオ。ウルトラ兄弟の長男とはえらい違いです。


ワカメ+3円
・・・ワカメらしいと言えば、ワカメらしいお話でしたね。ただ、兄妹愛を描く話になると、急にワカメが幼児化すると言う特徴もあり。


中島+1円
・・・いつも、中島はカツオを見守っています。


花沢0円
・・・ちょっとおせっかいが気になる。何か10年後「なによ、磯野くん、カオリちゃんが好きなの?ワタシが言ってあげるわ!」と、空気読まずに「カオリちゃん!磯野くんがあなたのこと好きなんだって!」と大声で言いそう。


タラ0円
・・・完全空気。ミスターエアー。

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●『カツオのための反省室』 脚本:雪室俊一


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 狭くなった物置を改築する事になった磯野家。そして、工事に呼ばれたのは、かつて磯野家の風呂場を直した大工の棟梁の弟子、金次郎であった。
 棟梁から一本立ちした初めての仕事に張り切る金次郎は、磯野家にとんでもない物置の設計図を提示する。それはカツオが物置に閉じ込められた際に警報が発令するかなりイカれたシロモノであった。
 そんな金次郎に呆れた大工の棟梁は、金次郎を仕事から下ろしてしまう。そして、自分で物置を改築しながら、気になって現れた金次郎に対して、職人の心得を説くのであった。


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 ストーリー作品。ゲスト活躍型。


http://ameblo.jp/weeklysazaesan/entry-10010451228.html
(2006年3月19日放映分「待ってました!大統領」)


 かつて、クルミちゃんが再登場した時、ジミーや究極美少女浅沼さんも出してほしいと願いましたが、現実になるとは、、、ただ、これが面白いのは、もしも「大工屋ジミー」なる物語があるとすると、きちんと、起承転結に当たる「承」の部分を請け負っている点です。


 ワタシは2006年のベストの1つに挙げたように、ジミー登場話はかなり気に入っています。はっきり言えば、このような続編は不要なくらい、話としては完成しているんですよ。昨日の○日新聞でどっかの映画評論家が、パート2もので面白いのはゴッドファーザーくらいのものだ、と言ってましたけど、全くその通りだと思います。


 しかし、今回のこのお話は面白かったのですよ。カツオ探知機(笑)なんて小ネタはともかく、今回は前回では描かれなかった要素が存在するためです。それは「挫折」です。


 今回のジミーは、磯野家の人々が困るくらいに暴走します。
 「日陰者の物置にスポットを当ててやりたいんです!」なんてセリフに代表されるように、ただ単に物置を広げたいだけの波平の意図なんて関係ないんですよね。この辺、ちょうど仕事を覚え始めた新入社員が天狗になるようなもんです。少なくとも、ジミーは磯野家のために仕事をしにきたわけではなく、自分のために仕事してるんですよね。


 そこを棟梁がガツン!とやる展開。仕事を外されたジミーが、気になって覗きに来たところを「目立っちゃいけねえんだ、目立たねえのが職人の仕事だ」と諭します。ドラクエで言えば「ジミーのレベルが1上がった!」って感じですね。


 さて、物語はこれで終わりです。ただ、冒頭にも書いたように、これは「起承転結」の、あくまでも「承」の部分。
 ここまで来れば、「大工屋ジミー」をレギュラー化してほしい気持ちがあります。次に待ち受けるのは「転」の部分です。その要素はもちろん棟梁。昨年の話で、体の悪いことが描かれているわけでして、これを伏線として、いろんな展開が考えられませんか?ジミーが一人前の大工として、棟梁の元から巣立つ姿をぜひ見たいと思っております。・・・まあ、でも、サブちゃんも万年御用聞きの世界だしねえ、ちょっと無理かも(笑)


 オチは、お馴染みのカツオが女装して、波平の怒りから逃れるネタ。服はワカメのものを着ているとして、三つ編みのヘアピースはどうしてるんだろ?


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磯野家株式市況
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 今回は完全ジミー中心のため、磯野家の株式は動きがなし。強いて言えば、ジミーにガツンと言えなかった波平がちょっと情けなかった位ですかねえ。


タラ0円
・・・完全に状況説明役、、、


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●『父さん新婚時代』 脚本:雪室俊一


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 偶然、サザエ達はノリスケがタイコにアーンしてお寿司を食べさせてあげている現場を目撃する。ワカメはそんな2人の様子に、波平達にもそんな時代があったのだろうか、と思う。
 そんなワカメにサザエはフネさんから聞いた2人の新婚時代のエピソードを語る。ある雨の日、傘を持って行かなかったフネさんに対して、波平が駅まで迎えに行ってあげたと言うのだ。しかも、相合傘をしたいがために、1本しか傘を持たずに。
 その話を聞いたワカメは、同じ様な雨の日に波平を駅まで迎えに行く。そして、そのお話のように波平と相合傘をして、父さんの新婚時代の思い出のかけらに少しだけ触れるのであった。


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 ストーリー作品。ワカメクロックアップ型。
 傑作だと思います。波平の回想自体は「波平らしい」で片付けられてしまうものなんですけど、その後のワカメの行動とさりげなく登場するホリカワ親子の描写が憎らしいくらいに上手いのですよね。


 波平と相合傘で雨の道を行くワカメ。その姿を見かけたホリカワくんが声をかけようとすると、空気を察したホリカワママがそっと彼を制止するのですよね。この辺、余計なセリフもなく、とてもいいシーンです。ホリカワママ、わずかの登場ですけど、助演女優賞もんです。


 その他にも、今回は見所がありすぎ。


・イクラに寿司を食べさせるため、自分の寿司を食べる事ができないタイコさんを見かねて、「あーん」させてあげるノリスケ。
・ハンカチ入れ忘れたくらいで、フネさんに電話で文句をつける波平。
・夜遅くまで遊んでいるホリカワくんを怒鳴りつける波平。
・波平の傲慢ぶりに幻滅したワカメに対して「大きくなったらおじさんみたいになりたい!」と言い出すジゴロホリカワ。
・回想シーンにおいて、雨降りの日に駅までフネさんを迎えに行く波平。もちろん、言い訳は「タバコを切らしてな」。このツンデレめ。


 そして、ラストは駅まで波平を迎えに行ったワカメが、波平に対して「ちょっとノートを切らしてね」と、回想シーンの再現に取り組みます。自分の過去の事と気付いた波平は、昔を思い出しながらワカメと相合傘で帰る・・・と言うラストでございました。雨に濡れそぼる紫陽花の描写と相まって、なかなかに情緒的です。そして、ここでホリカワ親子がいい味を出しているんですよね。


 昨今、ネットで「全自動卵割り機」の話が、結構話題になっているようですが、こう言うお話ももっとクローズアップされてほしいものですね。


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磯野家株式市況
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ワカメ+3円
・・・ラストで全てOK。タバコをノートに置き換えるところなんていいですね。カツオじゃ、この役割はできんだろうねえ。


波平+10円
・・・ツンデレ炸裂。でも、ハンカチ如きで文句をつけてくるなんて、案外と女々しい所もあるよな、このオヤジは。


イクラ+1円
・・・寿司を食べさせてもらう時の大口(笑)て言うか、幼児に寿司なんて食わせていいものなんだろうか?見るからに、ノリスケたちと同じくらいの量を食ってるぞ、この幼児は。


タラ0円
・・・え?いたの?


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今週の磯野家株式市況まとめ


波平 +709円(+10)→
フネ +210円(0)→
中島 +137円(+1)→
マスオ+94円(0)→
ワカメ+84円(+4)→
タラヲ+75円(0)→
カツオ+64円(+10)→
花沢 +25円(0)→
イクラ+23円(+1)→
ノリスケ▲127円(0)→
サザエ▲292円(0)→


 主役は確かフグ田サザエのはず。。。

6/17放映分「波平・魚心」他

●『おじいちゃんは太陽です』脚本:雪室俊一


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 タラちゃんが太陽の絵を描いた。しかし、それは太陽のように見えて、実はハゲ頭の波平を描いたものだった。絵を見た波平はショックを受ける。
 だが、タラちゃんにとって、ハゲ頭は偉い人の象徴だった。そして、波平もまた、タラちゃんの自分を思う気持ちを知って、爽やかな気持ちになるのであった。

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 ストーリー作品。タラちゃんかわいいなあ型。
 最近、波平ハゲネタの頻出度が高いですね。ハゲとは無縁なワタシはいつも笑ってますが、本気で悩んでいる人にとってはどうなんでしょ?


 タラちゃんが、グチャグチャな円状の模様が描かれた絵を持ってきます。サザエ達は太陽の絵だと思って褒めますが、実はそれは波平の似顔絵だったと言うオープニング。


 さて、太陽=波平のハゲ頭を彷彿させる事は明らかで、カツオなどはストレートに「(どちらも)光り輝いているからね」と感想を述べます。そうは言うけど、カツオの頭も輝いていますがね。
 サザエ達は絵を波平に見せるべきか悩みます。タラちゃんは素直に波平に喜んでもらいたいと思って描いたのですが、3歳児にハゲの苦しみがわかるべくもありません。
 カツオは波平がハゲを気にしている例として、西原から聞いたと言う散髪屋の一幕を打ち明けます。髪を切りに訪れた波平ですが、あいにく散髪屋は満員。すると、主人が「慰めで散髪する方はまたにしてください」と断ると、自分の事と察した波平がスゴスゴと退散していったと言う話が語られます。とりあえず、この散髪屋の主人が、本日の極悪人大賞です。


 結局、サザエは絵を見せたがるタラちゃんに「(波平の)機嫌のいい時にした方がいい」と説き伏せます。そして、マスオの入れ知恵で、それが似顔絵だとは言わずに波平に見せます。
 さて、波平はそれが自分の事を描いた絵だと気付かずに「太陽に目鼻をつけたところなんて、とても3歳の子の絵には見えん!」と、ジジバカがたっぷり入った大絶賛します。すると、そこに相変わらず空気を読まないタラちゃんが登場して「おヒゲを描くのを忘れたです~」と、脳天気に打ち明けてしまって、ついに真実が明らかになります。波平ショック。


 そして、不機嫌のまま出社していく波平。タラちゃんにはそんな波平の気持ちはわかりません。なぜならば、タラちゃんにとって偉い人の象徴がハゲ頭だったからです。ここで、イメージとしてイササカ先生と裏のおじいちゃんが登場しますが、先生はともかく裏じいって偉いか?


 ハゲを気にする年齢は既に超越してしまった裏じい。天然爆弾タラちゃんは、そんな裏じいに「大人になったらおじいちゃんみたいな頭になりたいです~」とほざきます。懐がとっても広い裏じいは「(確かにワシの頭は)味のある頭かも知れんのう」と笑います。もう、バリカン持ってきてタラちゃんの頭を刈り取ってやってください。


 波平ばかりじゃなくてパパやママの絵も描いてよ、とタラちゃんに言うサザエですが、タラちゃんに「ママの顔は味がないです~」と突っ込まれる小ネタを挟んで終盤へ。


 朝の不機嫌さはどこへやら、ニコニコ顔で帰宅してくる波平。実は会社で美大出の女の子に絵を見せたところ、お孫さんの優しい気持ちが溢れている、と褒められたのだとか。そりゃあまあ、曲がりなりにも上司に対してヘッタクソな絵ですね~とは言えんわな。


 波平が不機嫌だったのは、タラちゃんの絵に対してではなく「サザエ達はなんだ!妙な気を使いおって!」と言う理由だったと言う事。更に「ワシが気にしているのは見かけではなくて中身だ」と強がります。頭の中身と言う言葉が出て、みんながカツオをじっと見るオチ。マスオさんまで笑いながら、カツオを見ています。波平とカツオだったら、やっぱり波平側につく風見鶏です。


 数日後、ワカメが「○○○○ひかる」と書かれた紙を持って来て、○○○○に当てはまる言葉を波平、フネ、そしてお客さんに聞いてきます。みんなそれぞれ「きらきら」「ぴかぴか」「てかてか」などと答えて、波平は頭に手を当てて大笑い。しかし、お客さんが帰った後、落ち込んだ雰囲気で自分の頭を手鏡で見る波平の姿があり、その様子をこっそり見ていたカツオが「その実、内心気にしているんだよね・・・」とつぶやくラストでございました。これ、絶対、ワカメは確信犯として波平に聞いたんだと思います。


 ラストカットは、ベレー帽をかぶったタラちゃんと波平の絵。本編中では描かれていなかったヒゲが、きちんと描きこまれている辺りが芸コマでした。


☆磯野家豆知識================================================


●散髪屋
 波平に対して散髪拒否する。
 いや、この散髪屋は極悪でしょう(笑)これはケーキ屋で「デブの方はご遠慮下さい」とか、一流の料理屋で「貧乏な方はお断りします」と言っているようなものですよ。商売人として、この姿勢は失格です。さりげないギャグですが、すごい毒を感じます。


●タラちゃんの絵
 オレンジと黄色のクレヨンでグチャグチャに描き込んである。
 波平は3歳児が描いたとは思えん、と手放しで褒めていましたが、こんなものなんじゃないの?
 なお、自分が3歳の頃に描いた絵などは残っていないので、比較は出来ませんが、幼稚園に通っていた頃(当時5歳)の落書き帳が現存していまして、そこにはマジンガーZらしき怪しい四角の物体が描かれておりました。


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磯野家株式市況
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タラ+1円
・・・トラブルメーカー。空気読まなさ爆発の天然爆弾。まあ、悪意があったわけではないので(て言うか、悪意があったら怖いよね)


波平+1円
・・・ひたすら、いじられキャラの今回。ハゲネタ好きなんですけど、最近、連発過ぎるので、正直、やや食傷気味でもあります。


カツオ+3円
・・・ラストで、落ち込む波平を心配そうに見つめている姿が印象的。笑いながら覗いていたら印象が悪かったのですが、そうではありませんでした。ハゲをバカにする回数も多いカツオですが、その実、波平の気持ちも理解しているんだな、と。


ワカメ+3円
・・・こちらも今週はシューターぶりが炸裂。最後のネタに関しては、宿題なのか何なのか、出自がわかりません。これ、自分で作成したものなんじゃないかな?
 前振りとしてカツオとの会話で「お父さんの頭の事なんて気にしてないわ」と言うセリフがあるんですよ。わざわざ、こう言うセリフを言わせた後に、ハゲを連想させる問題(雰囲気は宿題っぽかったですが)を波平に見せている辺りに、危険な香りを感じます。頭の事は気にしてないと言った後に、ハゲを彷彿させる問題の答えを聞いているのですから。
 それも、波平とフネさんがお客さんの相手をしている場に乗り込んでのもの。常識的にありえないでしょ?お客さんの前で、波平を笑い者にするために見せたとしか思えません。
 ま、ひねりすぎに考えてますが(笑)、ワカメはシューターなんで実際ありえる話なんじゃないか?と思わせる事も事実です。


サザエ▲1円
・・・波平に気を使うサザエの気持ちもわからんでもない。でも、最大の問題はタラちゃんはアンタの息子だって事。きちんと管理しておきなさい。


マスオ▲1円
・・・頭の中身が問題と言う波平の言葉の後に、すかさずカツオを見て笑う。サザエやフネさんも見ているのですが、これは当然。しかし、普段はカツオの味方っぽいマスオさんのこの態度は、ちょっといただけませんでした


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●『家庭的な男』脚本:城山昇


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 家庭科の成績は抜群にいいカツオ。手先の器用さを活かして、磯野家の家事はもちろん、イササカ家の接客にも応じたりする。独り暮らしをしても安心と言うサザエ達だが、実はカツオの本当の心は、年老いた波平やフネさんを世話してあげたいと言う気持ちからなのであった。

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 ストーリー作品。カツオチャッカリ型。
 カツオの器用さは、小学生の域を越えているように思えます。


 カツオが家庭科の先生から、ボタンの縫い付けの上手さを褒められます。そして、そこに関わってくる花沢。のうのうと「私も家庭的だから、(結婚したら)ステキな家庭を作れると思わない?」と言う激しきアプローチの前に、カツオが沈黙するオープニング。上手い=好きとは限りませんぞ。


 そして、帰り道でカツオが中島に結婚観を語ります。もし、花沢と結婚したら、花沢がカツオには何もせずに家事を全部やってしまうだろうと予想。一方、カオリちゃんと結婚したならば、逆に何もさせずにカツオが全て自分からやってしまうだろうと妄想します。花沢はともかく、カオリちゃんは「磯野くん、お願いね~」と、家事を全くしない主婦になると思います。


 さて、カツオの家事の才能は本物。ボタン付けはもちろん、料理(ホットケーキですが)も、洗い物も全て無難にこなします。更にはおカルさんが不在のイササカ家において、訪れた編集者に対してお茶を出したりなどもします。
 それを見たサザエが「私達の姿を見ているから、何でもこなせるようになったのね」とほざきます。さあ、全国1千万のサザエさんファンの皆さん。声高らかに叫びましょう。


 それは絶対にない!!


 フネさんはともかく、サザエがカツオに影響を与えるわけなどないわ!


 そんなカツオの姿が、波平にはあまり快く見えないようで「(男はどんなに家事が上手くても)自慢にはならん」と苦言を呈します。そんな波平は、家事が何も出来ずに、昼間っから風呂場で髪を洗っているフネさんにいちいち物の在り処を尋ねなければ、接客さえ出来ないほどです。て言うか、この平成の時代に、タライで髪を洗っているフネさんの姿はシュールすぎます。


 しかし、波平はカツオに「古い思想の人はそんな思考になる(と先生が言っていた)」と反撃されて、あっさりと改心(笑)ドラマを見たいサザエとフネさんに代わって洗い物を申し出たりします。ところが、そのドラマに波平とマスオもズッポリハマりまして、残った皿洗いはカツオが引き受けると言うオチ。ダメな大人たちが揃っております。


 そんなこんなで、これだけ家事が出来たら独り暮らしが出来るわねと言うサザエの言葉に、カツオは「独り暮らしはしないよ。お父さんとお母さんの面倒を見るから」と、優等生発言をします。それを聞いた波平が涙すると言う展開。でも、まあ、波平は曲がりなりにも会社勤めだし、厚生年金で何とかなるでしょ(カツオがニートにでもなっていたら別ですが)。


 翌日、学校で中島の服のボタンが取れかかっている事に気付いた花沢が、持参の針と糸で縫ってあげます。その様子を見たカツオが「(花沢の結婚相手は)家庭的じゃないオトコの方が合う」などと思います。いやいや、花沢が針と糸を持参しているのは、暴れ過ぎてすぐにスカートを破ってしまうからと言っているじゃないか。家庭的とはちと違うと思いますよ。


 ラストは、日中に何やら布団に大掛かりな縫い物をしているカツオ。その夜、遅くまでマンガに読みふけっていて、怒ったサザエに漫画雑誌を全て取り上げられます。しかし、ちゃっかりと掛け布団の内側に漫画雑誌を縫いこんであって、没収を免れたと言うオチでございました。無駄な才能って無駄に消費するものですね。


 うーむ、面白いんですが、カツオがちょっと完璧すぎるのが、やや鼻につくかな、と。カツオの悪い所は、そういう才能があるにも拘らず、根気がないからすぐに飽きてしまう面だと思うのですよ。立派過ぎる人間は穴がなくて面白みがないと言う印象を受けた今回のカツオくんでした。


☆突撃!磯野家の晩ご飯========================================


●ホットケーキ(おやつ)
 カツオが「一度、クッションほどのホットケーキを食べたかった」と、独りで焼き上げる。カツオの言葉通り、相当巨大。そのサイズよりも、それを焼く事の出来る巨大なフライパンが磯野家に存在する事の方が驚きます。


☆磯野家豆知識================================================


●家庭科の先生。
 オバチャン。
 今の小学校って、学科ごとに担当教諭が変わるのですかね?ワタシの時は、体育だけ教師が変わったのですが、家庭科はそのまま担任が指導していたように記憶しているのですが?でも、担任やる蔵が縫い物をしているイメージなんて沸きませんよね。


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磯野家株式市況
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カツオ0円
・・・申し訳ないですが、今回のカツオは完璧すぎてやや面白みに欠けました。もちろん、こう言う話もあっていいと思いますし、カツオ自身に悪い印象は抱かなかったのでプラマイ0で。


サザエ▲1円
・・・本文にも書きましたが、いかにも自分が家事ばかりしているとでも言いたげな発言にはムカつきました(笑)アンタの本職は家事じゃなくて、タイコさん家に油売りに行くことくらいじゃん。もっとも、そのタイコさん、今週も出番なし。本当に実家に帰ってしまったのでしょうか?


フネ+1円
・・・上記との相乗効果で、自分の事を誇らなかったフネさんには好感です。


波平、マスオ0円
・・・小学生の言葉に惑わされて家事を始める2人・・・情けない(笑)


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●『波平・魚心』脚本:城山昇


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 明日は、波平が楽しみにしている海釣りの日。まるで遠足を控える小学生のように波平は心を躍らせて、明日は大漁だと見栄を張る。
 そして、釣り当日。珍しく大漁の波平だが、魚を釣れずに困っている人を見かけてしまう。そこで、波平は自分の釣った分を分けてあげる。
 見栄を張った分、気まずい波平だが、その翌日、その人が磯野家までトウモロコシをお礼に持ってきてくれた事により、波平の慈善は家族の知るところとなったのであった。

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 ストーリー作品。波平型。
 定期的に放送される波平釣り話。今回は、珍しく釣れます。


 明日に釣りを控えてウキウキの波平が、ゴルフのスイングよろしく傘で釣り竿を振る仕草をするオープニング。それを見た魚屋が「傘で釣りの練習をする人は珍しい」と呆れます。まあ、通行人にはいい迷惑です。


 小学生の頃、遠足の前の日はワクワクして眠れない・・・と言うのは、サザエさんでは結構定番ネタですが、今回は波平がまさにそれ。朝4時起きなので、早く床に入る波平ですが、1時間後には目が冴えてしまいます。その様子を見たカツオが、ようやく眠った波平の枕元にそっと「お父さん、魚をいっぱい釣ってきてね」と、家族のイラストがついた手紙を置くと言う心温まる流れ。なお、この時のイラストが、なぜか原作準拠です。ホントに何で??(笑)


 翌日、釣りに出かけた波平。釣り場近くの魚屋にいる釣り人を見かけます。もう、釣る事を諦めているのかと思いきや、釣った魚に味噌汁をつけて食べたいと言う事でアサリを買っていた、と言うオチ。影響されやすい波平もアサリを買います。早朝なので、帰宅する頃には鮮度が心配です。


 こうして、釣り始めた波平。最初から、魚拓を取る用に硯と墨を置いていたり、まさに取らぬ狸の何とやらです(今回は、城山先生の脚本には必ず出現する「格言」が登場しなかったために、代わりに)。


 やがて、日暮れ。波平はまだ粘っています。家族分の魚は釣れたのですが、タマの分がまだなんだとか。見かねた他の釣り人が波平に一匹譲ります。この、タマの事を忘れない(家族の一員だと思っている)波平の姿勢は感動物です。サザエやタラちゃんに虐待まがいの事をされるタマですが、波平には愛されているんだなあ。


 ようやく家族分の魚が揃った波平は意気揚々と帰ります。しかし、釣り場で仲良くなった(らしい)釣り人は散々な釣果。釣れなかった分を魚屋で買おうとしたところ、もう既に店じまいしていたために買えずじまい。そこで、波平は自分の釣った魚を分けてあげます。


 結局、あげてしまったために5匹の魚しか残らなかった波平。大量の魚を釣ってくると約束していたために、少々気まずいムードが流れます。もっとも、磯野家の皆さんは波平が大漁にありつけるわけはないと考えていたようですが。


 翌日、その魚を分けてあげた人がお礼にトウモロコシを持ってきまして、波平が本当は大漁だったと磯野家にわかるオチでございました。情けは人のためならず、とはこの事ですね(今回は、城山先生の脚本には必ず出現する「格言」が登場しなかったために、代わりに)。


 カツオと波平、いい感じですよね。ストーリー解説は短いですが、残りは磯野家株式市況の方で。


☆突撃!磯野家の晩ご飯========================================


●餃子(磯野家夕食)
 こりゃ珍しい。中華ですよ。
 もっとも、翌日が魚(釣りの前日)と決定しているので、ここで和食を持って来るわけには行かないですよね。なお、餃子に味噌汁は合わない気がします。


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磯野家株式市況
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波平+10円
・・・釣りに浮かれる波平やら、魚を分けてあげる男っぷりも見せる波平。波平話と考えると、かなりおとなしい部類なんですが、線路を外れる事なくさくさくと話が進むいい感じの波平でした。


カツオ+5円
・・・やっぱり、波平を愛していますよね(笑)


マスオ▲1円
・・・明日は大漁のような気がする、と妄想する波平に対して「そんな予感がする時は、ボクもゴルフで賞をもらうんですよ」と好フォロー。・・・と、いつもならプラスなんですが、このマスオのヨイショが肌に合わない最近なので(笑)ここはマイナスでございます。


ワカメ+2円
・・・シューターワカメ。上記のマスオの発言に対して「ブーブー賞でしょ?」(ブービー賞の間違い)と、暗にマスオをバカにする発言を繰り出す。更にはタラヲボケーをも奪う非情な面を見せた事に対して。


タラ▲1円
・・・本来ならキミがボケなきゃいけないのに、、、、


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今週の磯野家株式市況まとめ


波平 +699円(+11)→
フネ +210円(0)↑
中島 +136円(0)↑
マスオ+94円(▲2)↓
ワカメ+80円(+5)↑
タラヲ+75円(0)↓
カツオ+54円(+8)→
花沢 +25円(0)→
イクラ+22円(0)→
ノリスケ▲127円(0)→
サザエ▲292円(▲2)→


ワカメのプラス要素がシューターぶりと言うのもなんだかねえ、、、

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