DNSとは、インターネット上のホスト名とIPアドレスを対応させるシステム。全世界のDNSサーバが協調して動作する分散型データベースである。IPアドレスをもとにホスト名を求めたり、その逆を求めたりすることができる。


 各DNSサーバは自分の管理するドメインについての情報を持っており、世界で約10台運用されているルートサーバにドメイン名と自分のアドレスを登録しておく。


 リゾルバと呼ばれるクライアントプログラムは、調べたいドメイン名(またはIPアドレス)をまずルートサーバに照会し、そのドメインを管理するDNSサーバを調べ、そのDNSサーバに情報を聞き出すことで変換を行なう。


 インターネット上で運用されているDNSサーバのほとんどは、カリフォルニア大学バークリー校(UCB)で開発されたBINDである。

 DIONとは、KDDIの個人向けインターネットサービスプロバイダ事業。ダイヤルアップ接続サービス、ISDN・ADSL・FTTH回線を使用した常時接続サービスを提供している。KDDIは法人向けのインターネット接続サービスも提供しているが、現在は法人向けサービスは「KDDI Internet service」という別ブランドとなっている。これに伴い、DIONは個人向け接続サービスに特化したブランドとなり、KDDIの加入電話サービス(つまり普通の電話)とのセット割引などを導入して個人ユーザの取り込みを図っている。
 DeleGateとは、HTTPなどの通信を中継・キャッシュする国産のプロキシサーバソフト。HTTP、FTP、POP3、SMTP、telnet、SSLなど多くのプロトコルに対応しており、HTTPやFTPなどではキャッシュ機能や文字コードの変換機能を利用することもできる。また、設定が比較的簡単で、すばやく運用を開始できる。対応OSも多く、WindowsやMac OS X、各種UNIX系OSなどで利用できる。

 DDNSとは、DNSデータベースを動的に更新する技術。IETFによってRFC 2136として規格化された「Dynamic Updates in the Domain Name System」(DNS UPDATE)の一般的な呼び名。


 常時接続環境などを利用して自宅のパソコンをWebサーバなどとして公開しようとする際に、IPアドレスやプロバイダによって機械的に付加されたホスト名はあまり意味をなさない数字、アルファベット、記号の羅列となるため、一般に公開して周知してもらうためには不向きな情報である。また、ネットワークへの接続を切断、再接続する度に新しいIPアドレスが付与されてしまう場合が多い。これに対し、接続ごとにDNSレコードを更新することで一意のホスト名を常時接続環境を利用する自宅のパソコンに対して付与するサービスがDDNSである。


 DDNSをサービスとして提供するのは主にDDNSサービスを専門に行う業者と常時接続環境を提供するプロバイダによるDDNSサービスの提供の2通りに分類できる。


 一般的なDDNSサービスではWeb上でDDNSのホスト先としたい端末のIPアドレスを登録することでDNSレコードを更新するシステムが一般的である。また、この作業を自動的に行うツールも存在し、この場合、ユーザはWebサーバとしたいパソコンを立ち上げ、DDNSサービスへの登録ツールを常駐させておけばツール一定期間ごとにDNSレコードを更新するため、ユーザはパソコンの起動や回線の再接続の際に煩雑な登録作業を行う必要がない。


 インターネットサービスプロバイダの提供するダイナミックDNSの中にはDHCPサーバと連携し、ネットワークへの接続の確立とともに自動的にDNSレコードを更新するサービスもある。

 DARPAとは、「高等研究計画局」の略。米国防総省の研究・開発部門。1972年にARPAから改称されて現在の名称になった。インターネットの原形となったARPAnetの開発で知られる。

 .coopとは、2002年1月に導入された、協同組合向けのトップレベルドメイン。全米協同組合事業協会(NCBA)子会社DotCooperation(dotCoop)社が管理するスポンサー付きトップレベルドメイン(sTLD)の一つで、全世界の協同組合および関連組織が登録できる。登録には資格審査があり、国際的な協同組合の原則を満たした組織でなければ登録できない。生活協同組合や消費者信用組合などが登録でき、日本の生協の中にもWebサイトに.coopドメインを利用しているところがある。


 CO.JPドメインとは、日本を意味するJPドメインの種類の一つで、企業のためのドメイン。セカンドレベルドメイン(SLD)が組織の属性を表す属性型JPドメイン名の一つ。COは "commercial"(「商用の」の意)の略。株式会社日本レジストリサービス(JPRS)が登録受付や管理を行なっている。


 JPRSによると、「株式会社、有限会社、合名会社、合資会社、相互会社、特殊会社、その他の会社および信用金庫、企業組合、信用組合、外国会社(日本において登記を行っていること)」に対してCO.JPドメインが発行される。法人登記されていない個人事業主や、営利を目的としない法人(非営利法人)は登録できない。

 CIXとは、アメリカのインターネットサービスプロバイダ間を接続する商用の相互接続ポイント。1991年にアメリカのプロバイダが集まって設立した業界団体のCIX Association(商用インターネット相互接続協会)によって運営されている。

 CERT/CCとは、「コンピュータ緊急対応センター」の略。インターネットを介した不正アクセスに関する情報を収集・公開するアメリカの団体。セキュリティー問題に関する啓蒙活動も行っている。インターネット上にある60000のホストのうち約6000のホストが「ワーム」と呼ばれる一種のコンピュータウイルスに感染した事件を契機に、1988年にDARPAが中心となってカーネギーメロン大学内に設置された。


 CERNとは、高エネルギー物理学におけるヨーロッパの中心的な研究拠点。欧州19ヶ国が参加、出資して運営されている。現在では「Laboratoire Europeen pour la Physique des Particules」に改称されている(略称はCERNのまま)。現在インターネットで広く利用されているWWWは、1989年にTim Berners-Lee氏が所内の論文閲覧システムとして開発したものが原点となっている。