どうも!wansma小野です。ちょっと間が空きました・・・
予告通り心筋の病気の話をします。
心筋の病気はさほど一般的ではありません。
拡張型心筋症
拡張型心筋症は7歳以下の比較的若い子で起こる事が普通というか多いです。これは心臓病の中では多くみられます。
コッカー・スパニエルでは甲状腺機能低下症と併発する事もあります。
これは免疫系が自分自身の甲状腺を攻撃し、甲状腺ホルモンを作る機能が落ちる病気です。
ドーベルマンでは免疫系の病気と併発します。
この病気になる可能性が高い犬種としてはドーベルマン、アイリッシュ・ウルフハウンド、ボクサー、アフガン・ハウンド、グレート・デン、オールド・イングリッシュ・シープ・ドッグ、セントバーナード、ダルメシアン、コッカー・スパニエルなどです。
それと性別でいうと女の子より男の子の方が多いようです。
元気がなくなり、そんなに激しくない運動ですらすぐに疲れてしまったり、食欲がなくなり、体重も低下しがちです。夜に咳をする事が多いです。
そしてうっ血性心不全が進行することで液体がおなかや肺にたまって、大きくなってしまうことがあります。
ボクサーとドーベルマンでは症状もみられないのに突然死まで見られる事まであるようです。
診断は心電図、X線、エコーなどで心臓の収縮の変化や、拡大や膨張がみられないか、薄くなった心臓壁と心室の拡張などがみられないかをみます。
治療は、うっ血性心不全の治療する薬を与えます。利尿剤で貯まった液体を減らします。
心機能と循環器系の改善の為にACE阻害薬とピモベンダンなどを与えます。
食事ではタウリンとL-カルニチンを補います。
肥大型心筋症
これは猫ちゃんや人ではよく見られますがわんこではまれな病気です。
これは心臓壁が厚くなる病気です。心室が侵されることが多く、心筋が厚くなると内部の血液が入るスペースが狭くなります。
症状は運動に耐えられなくなります。心拍数、心臓のリズム、心音が急激に運動する事で増えてしまうからです。
診断はエコーでします。
治療は、カルシウムチャンネル遮断剤でします。激しい運動は避けるのは必要です。
心筋炎
心筋の炎症はまれで様々な原因が考えられます。パルボウィルスの感染が最初に見つかった時はウィルスが子供に致死的な炎症を起しましたが現在ではまれです。
他にはジステンバーウィルス、ライム病、その他のウィルス、細菌、微生物の感染と外傷があります。
元気がなくなったり、失神、心臓のリズムの異常がみられます。
治療はうっ血性心不全の治療と同じでACE阻害薬、利尿剤などがあります。心臓と循環器系の為にジギタリス、カルシウムチャンネル遮断薬、ベータ遮断薬、抗不整脈薬を投与する事もありますし、血管拡張の為にニトログリセリンを使う事もあります。
次回は先天性の心臓の病気を書きたいと思います。
これになる可能性のある犬種はかなりありますのでチェックして見て下さい。
そして予告ですが、そろそろ似顔絵を商品として出したいと思っています。
自分の子でも、お友達のわんちゃんでも記念やプレゼントにお使い頂けたら嬉しいです。
wansma小野でした。