昨年の八月の初め
沖縄で一匹の犬が 荒れ地に横たわっていた
(保護した方のその時の画像です)




...

灼熱の太陽の下で
彼女は日光浴をしていたわけでもなく 昼寝をしていたわけでもない
長い期間 放浪して疲れ果て一歩も歩くことすらできなかったのだ・・




誰が捨てて なぜここで行き倒れてたのか
そんな理由など どうでもいい
とにかく 彼は倒れこみ 通りかかった人の姿を最後の力をしぼって じっと見つめていたという・・




保護をする場所も時間もない
その人は とりもなおさずあまりに哀れなその わんこを抱きかかえ
家に連れて帰った




そして一般財団法人 ワンダブルへと引き渡された ララ





体が悪く スタッフが徹夜で介護をして元気を取り戻したころ
神奈川にお住まいのHさんが 里親の挙手を下さり 和歌山まで日帰りで
車で迎えに連れにきて くれたのだった





沖縄で一歩も歩けなくなってしまった 一匹の犬が
1500キロ先の愛に出会えた 瞬間だ

沖縄の泥田で倒れこんでいた 一匹の小さな命
その水たまりに写っていたものは絶望と生きる執念が交錯した
うっすらとした光だったに違いない
その光を見事に生きる光にして くれたHさん
本当に ありがとうございました。




幸せと出会えた ララ
命を噛み締めた ララ
一年を駆け抜けて行った ララ
彼女の幸せの方程式は 13年と一才と二か月÷愛
この答えを全身で知った ララはこの九月の終わりに
暑い夏を終えたかのように 虹の橋へと旅立ちました。




Hさん ありがとうございました
一年間 献身的な愛情を捧げて頂いて。

ララを見つけ ララを救って頂いた沖縄の方々
ララを快く引き取り介護をしてくれた和歌山の方々
そして ララをわが子のように見守り ご心配と応援を頂きました
全国の多くの方々
本当に ありがとうございました。

最後に沢山の勇気と感動を教えてくれた
沖縄の一匹の犬 ララ
心から冥福を祈りたいと思います。




一般財団法人 ワンダブル