本日は、節分(追儺の儀式)。

宮中では追儺(ついな)の儀が行われ、全国の神社や寺院でも節分祭が行われます。

 

節分は、立春・立夏・立秋・立冬それぞれの前日を言いますが、立春は新年を迎えるのと同じ意味としたため、風習として残りました。

 

先人は、死につながる疫病や災害を、目に見えるもの(鬼)に例えて退治することで、邪気を払ったのかもしれません。

鬼を払う3大アイテムは、鬼の目を打つ豆・臭いで追い払う鰯・鬼の目を刺す柊です。季節の変わり目(節分)には邪気や災いが生じると考えられていました。

 

「鬼は外、福は内」という掛け声で豆まきをした後に、年齢の数だけ豆を食べます。

大豆の良質なタンパク質には、豊富な栄養が含まれているので、メタボリックシンドローム(内臓肥満)にも効果的です。年齢の数だけ食べるのは、理にかなった話ですね。

 

豆まきをした際に、まいた豆から災いの芽が出ないよう豆まきには炒った豆を使います。

食べきれない時は、福茶がお薦めです。福茶は「よろこぶ」につながる昆布と、おめでたい「松竹梅」の梅と、3つ(縁起の良い数)の福豆を入れたお茶のことです。

 

恵方巻きを食べる習慣が根付いていますね。

その年の幸運を司る恵方(今年は南南東)を向いて、願掛けをしながら無言で食べます。

福を巻き込む太巻きを丸かじりをするのは、幸福と縁を切らないという意味のようです。

節分は大晦日と同じなので、年越しそばならぬ「節分そば」を食べる習慣もあります。

そういえば以前、携帯電話会社のCMに「鬼ちゃん」が登場していましたね。明るくて、ちゃらいキャラクターで話題ででした。

「鬼」は「隠(おに)」とも書かれ、目に見えないけれど、ハッキリと感じる恐ろしいものといった意味があります。昔話の桃太郎が、悪事を働く鬼を退治に行くように、一般的に「鬼」は悪役に分類されます。

大分県の別府温泉「地獄めぐり」にも鬼が登場します。他にも、「鬼嫁」「鬼部長」「鬼畜」「鬼才」など、怖い人や強い人、ものすごいという意味で「鬼」を付けて呼びますね。

動物や植物にも、「鬼ヤンマ」「鬼カブト」「鬼ヒトデ」「鬼百合」「鬼灯(ほおずき)」「鬼虎魚(おにおこぜ)」など「鬼」のつくものがあります。

他にも、「泣いた赤鬼」のような心優しい鬼もいて、鬼の目にも涙、鬼の居ぬ間になどのことわざもあります。

 

節分は、無病息災・除災招福を願いながら豆まきをして、恵方巻きをいただきましょう。

 

*私の故郷では、大豆ではなく落花生をまきます。