飽きた玩具みたいな | 赤い糸、絡ませて。

飽きた玩具みたいな


お調子者な人は嫌いじゃない。

お喋りな人は結構好き。

ノリの良い人も好き。


そういう人がいるなら、

いじられキャラになるのも悪くない。



わたしは、あの人に少しばかり近付き過ぎたし

あの人はわたしの性質を見抜き過ぎた。

・・・のだと思う。



面白い奴なんです、彼は。


強引で身勝手で、偏屈なんだけど。

わたしの性質をあっという間に見抜いて

心のガードが弱い部分をどんどん責めてきた。


それで、わたしが照れてあわあわしてる姿を見て

ほくそ笑むような輩です。



そんなやり取りが、ここ最近ヒートアップしていた。


それはそれで、結構楽しかった。



Tさんと出会う前は、

よくこんなタイプの男性を好きになってたな。

だからかな。

嫌なんだけど、嫌じゃない。そんな扱い。



けれど、ある日。

ぱたりとそれが無くなった。


同僚みんなでご飯を食べに行っても

これまでみたいな絡みが一切無い。

彼らと会うのは、恐らくその日が最後だった。


ああ、もう気が済んだのだな。

と思って安堵した反面、なんだか寂しくなった。



嫌なことを思い出す。



だめ。

こういうの、弱いから。


それまでこっちを向いていてくれたのに

いきなり顔を背けられるのが。

調子付いてた自分が、とても恥ずかしくなる。

自分に何か非があったのかと、心配で堪らなくなる。


だから、こういうの、辛い。



相手にしないなら、最初から相手にしないでよ。


好きじゃないなら、最初から好きだなんて言わないでよ。


って、変に昔の境遇と感情が入り混じって

すごくすごく悲しくなってきた。




お調子者は好き。

でも、大嫌いだ。