スポーツに対する国民の意識変化についていけない人々 | オレヨロン【超個人的世論】

スポーツに対する国民の意識変化についていけない人々

レッズの赤い客席、キリンビールが広告写真を無断で青に


サッカー日本代表のオフィシャルスポンサーであるキリンビール(本社・東京)が、日本代表を応援するキャンペーン広告で、J1リーグ・浦和レッズのサポーターで真っ赤に染まったスタジアムの写真を、無断で代表のカラーである青色に加工していたことが9日、分かった。
浦和レッズ側は、「クラブカラーはかけがえのないシンボル。サポーターの気持ちを軽視している」と抗議。
キリンビールは「法律上はともかく、サポーターや関係者に不快な思いをさせた倫理上の問題はあった」と陳謝、以後の広告の掲載は見合わせた。
問題の広告は、4月27日から、全国紙の全面広告などに使われたもので、昨年12月のJ1リーグ最終節、優勝のかかった大一番の浦和レッズ―ガンバ大阪戦の写真をもとに加工が施されていた。
日本サッカー協会などの了承は得ていたという。


(2007年5月10日0時21分 読売新聞)


http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070509i515.htm



日本のプロスポーツを歴史を見ていくとそこにファンやサポーターの存在が大きくクローズアップされてきたのはJリーグ誕生以降だと思う。
そういった意味で言うと、こういった偽造で抗議が起こった事は、日本のプロスポーツでファンとの位置関係が大きく変わった事を証明している。


今回の件でのキリンビールの広告には悪意は感じられない。むしろ感じるのは無知である。
Jリーグが長年かけて行なってきた地域密着がここまで浸透し、地域住民が自分の町のチームに誇りを持った。
そうしたファンとチームとの関係の進化を読み取れていない人がこんなアイデアを思い立ったのだろう。


また、ここで最も酷いのは日本サッカー協会である。
これに了承するときに何故こういった抗議が起こることを予想できなかったのだろう?
最も敏感にならなければいけない立場の組織がこれほどまでに想像力が欠如している事は大問題である。


日本で最もまともと言われるサッカー協会ですらこの認識だったのにはがっかりだ。
サポーターから川渕止めろデモ等をされたくらい最近のサッカー協会はファンから遠ざかって行っている。
Jリーグを立ち上げた時の情熱や理念はどこに消えてしまったのだろうか?


また、キリンビールも長年キリンカップ等で日本サッカーに多大な貢献をしてきた。
日本一サッカー及びスポーツに詳しい企業だと言っても過言ではない。
そんな会社だからこそこのような事はして欲しくなかった。


日本人のプロスポーツの意識改革はこれからも進んでいくだろう。
しかし、こういった流れがを理解できて無い人はまだまだ大勢いる。


まあ、日頃からスポーツニュースという名の野球洗脳報道ばかり流れている日本ではTVや新聞でしか情報を取得してない人には難しい話である。



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