ベティ シャイン, 中村 正明
この本は、イギリスの高名なヒーラーであるベティ・シャインが、どのようにしてヒーラーになったのか、そしてそのヒーラーとしての日々を書いたものです。
あるとき、何気なく訪れた霊媒師から「あなたは素晴らしい治療師(ヒーラー)になる。 前世で医者だった人達があなたと一緒に病人を助けたがっている」と言われ、最初は半信半疑だったものの、結局はその通りになり、あらゆる人の様々な病気や怪我を治していく道を歩むことになっていくのです。
この本で私の心に残っていることが2つあります。。
1つは、彼女のところを訪れた何人もの患者さんの話。 西洋医学ではまったく好転しない症状を持った人が途方に暮れて、藁にもすがるような気持ちで彼女のところを訪れます。
そして、異口同音にこんなことをいうのです。
「真っ暗な部屋の中に、おどろおどろしい魔女のような人がいるのだらろうと思って来たら、清潔で明るい部屋に、とても普通で感じのよい金髪で巻き毛の女性いたので、すごく安心した。」
“ヒーラー”のイメージって、万国共通そういうものなのかなぁ、なんだかジプシー占いのおばあさんみたいな感じ? そう思ったら結構おかしくなってしまいました。 ちなみに私が知っているヒーラーの人には、怪しい見かけの人はひとりもいなかったりします(天然キャラ的にぶっ飛んでる人はいますけど)。
そして、もうひとつは、死後の世界について。 「死」について、こんなことが書いてありました。
死は、すべての終わりではなく、新たな生への誕生であり、霊的にもっと進歩していくための出発である。
死ぬことは、楽しくて胸がわくわくしさえする体験であり、実際のところ少しもこわいことではない。人は死ぬと世話をしてもらえる。死の瀬戸際まで行った人たちがよく語っているように、トンネルを通って行くと突き当たりに明るい光が見え、生前愛してくれていた人達の出迎えを受けるという。
死は、誕生に良く似ている。 この世に生まれてるとき、産道を通り、あたりが急に明るくなったと思うと、愛してくれている人たちが出迎えてくれている。
この文章が、なんだかものすごく真っ直ぐに心に刺さってしまいました。 ちょっと心地よいくらいに。
この本を読んだのは、ちょうど親しい友人のお母様がなくなって気持ちがグチョグチョしていたせいもあったとは思うけれど、自分の周囲の既に亡くなった色々な人のことを思って、なんだか気持ちがとても軽くなってきました。
死は生まれることと同じ。そう思うと気持ちが落ち着いて、すごく安心できます。
死の瞬間や死後のことを書いた本は今までにも何冊か読んでいて、死んで天国に行くと、先に魂になっていた親しい人たちが迎えてくれるというのは知ってはいたけれど、死=誕生 と考えたことはなかったのです。
あるチャネラーの人にセミナーで、天使には本当に羽が生えているのか、とかマスターと呼ばれるアセンションした存在達がどのようにそこにいるのか、といった数々の疑問の正しい答えは死んだ瞬間にすべて明らかになるとと言われことがあります。 そういう意味でも、死というのは色んなことをもたらしてくれるものなのかもしれません。
「死」は、残される側にとっては、本当に本当にツライことだし、そのツラサを乗り越えることは、もしかしたら一生できないのかなと思うこともあります。
それでも、いつか私の今世での命が尽きたとき、トンネルの向こうに誰が待っていてくれるのかなぁと思うと、それはちょっと楽しみであったりもします。
だって、一番前で待っていてくれるのは、絶対にパパに決まってるいるから