アバン・ハーデンス
みなさん、ヴァルキュリわ!
チーフプロデューサーの、シュンターこと田中俊太郎です。
「戦場のヴァルキュリア2」、いよいよ明日発売となりました。発売前最後の情報として、この物語の主人公であるアバン・ハーデンスのことについて書こうと思います。
最初に書いておきますが、アバンはかなりのバカです。成績は下から数えたほうが早く、好きなことは食べることと寝ること。運動神経はかなり良いようですが、よっぽど新聞なども読まないのか、世の中の常識も知らないことが多い男です。
でも、バカにもいいことはあります。アバンは、決して先入観で人やものを判断しません。いろいろな人と分け隔てなくふれあうことができ、世間で起きている事件や出来事にも、バカだからこそ先入観なく接することができるのです。
これは簡単そうに見えて、とても難しいことだと思います。
前作の主人公、ウェルキンはかつてこう言いました。「世の中には、昔から受け継がれてきた良いものがたくさんある。そして同時に、悪いものもたくさんある」と。
ヴァルキュリアの世界には、数千年前からずっと根強く残るダルクス人への迫害と偏見というものが存在します。そして身分の違い、国籍の違い、民族の違い……その社会にはさまざまなしがらみが存在します。
「戦ヴァル2」の舞台であるランシール士官学校にも、そうしたしがらみは存在します。学校というのはそもそも、さまざまな生まれの者が集まるところです。
ガリア人。ダルクス人。帝国人。野心ある者。平和を望む者。夢を追う者。傷つき戦列を離れた者。
さまざまな人間が、学校にはいます。
今回の物語の舞台を学校にしたのは、学校がそうした社会のひとつの縮図であり、ヴァルキュリアの物語を語るのにふさわしい場所だったからです。
アバンも学校で、当然そうしたしがらみや壁にぶち当たります。
壁になるものはそうしたしがらみや偏見だけではありません。数々の切磋琢磨するライバルたち。教師でもある大人たち。そして、ガリア全土をおびやかす反乱軍……
それでもアバンは、こうした壁にバカ正直にぶち当たっていきます。今のご時勢のわれわれには、それは時に愚かに見えるかもしれません。
ですが、そうした壁を打ち砕き、乗り越えていく。前途ある、そして恐れを知らぬ若者たちならではの、胸のすくような物語を描きたい。「戦場のヴァルキュリア2」には、そうした思いがこもっています。
ランシール士官学校での、G組の面々との一年間の生活の中には、さまざまな出会いと別れがあります。いずれは卒業し、別々の道をゆく仲間たち。G組の中にある壁をアバンが乗り越え、G組がひとつになっていく。その感動を、ぜひ皆さんにも味わっていただきたいと思います。
「戦場のヴァルキュリア2 ガリア王立士官学校」
明日、1月21日発売です。
皆さんをガリア公国で、そしてランシール士官学校にてお待ちしています!