いつの間にか失ってしまうもの

いつの間にか失ってしまうもの

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MONOEYESのライブが好きです。スコットのニコニコしながら煽る姿、一瀬さんの気持ちよさそうなドラムと面白いキャラを生かしたMC、トディさんの絶対的なかっこよさのギター。そして細美さんの歌声。MC。モッシュが熱かったり、ダイブがえぐかったり、そーゆーのじゃないんだ。行っただけであんなに人を愛おしく思えるライブ。大好きだーん

こんばんは。




最後のライブがおわってしまった。



私がボーカルになって初めてのライブは2014年の夏。今回と同じ二子玉川のkiwaという、綺麗でPAさんが初心者のクソみたいな演奏する私たちにもしっかりアドバイスをくれるとても愛情のあるライブハウス。いつまでたっても使って行きたいライブハウス。そんなライブハウスで自分の卒業ライブができたのはとても光栄なことでした。

私は自分がボーカルになって、とりあえず見よう見まねで尊敬するバンドマンさん達のように自分の思いを口にしてみた。演奏本気になってるからか、曲が終わった後の一言目は気持ちいい。そして、その後にありがとう。そしてその後は…ってどんどん自分でも気付かなかった感情や言葉が溢れてきた。次から次へと出てきた。そんなライブを何回かしていくうちに同期がよかったって言ってくれたり、後輩達がカッコいいって言ってくれたり…。部活と関係無い人が私を見たいって言ってくれたり、わざわざ遠くから足を運んでくれる人が増えたり…。それからのこの2年間は本当に夢のような時間でした。

1~2年の頃は手探りをしていた部活。仲悪くなるのが嫌で。でもみんな生きてきた環境が違うから部活に関する考え方もまちまちで。私は本気で打ち込みたいと思ったけど全員が全員そうではなかったバンド。
1年生の半ばにそれがわかったとき、もう私の大学生活は熱くなれないんだなあって。大学なんてそんなもんだよね、おっけえーって諦めもついていました。私は所詮ライブ聞く側だし、本気でやらなくていっか。って。

けど週2で渋谷のライブハウスに通い。なけなしのお小遣いをはたいてライブしている高校生や、35~40歳くらいのおじさんが夢を語りながら熱くなってるライブを見る度に、自分も一瞬でいいから同じ景色を見てみたいって思うようになりました。

部活のかっこいい先輩や上手くなっていく同期を見る度に、追いつきたい。負けたくないっていう気持ちが自分の中にある事に気付きました。

私が3年生にあがる直前、バンドが分裂した。いまのメンツになり、私がボーカルになったときに、やるなら今だなって強く思った。だからとりあえず3人でやってみようって言った。そこからはただがむしゃらにやってみた。苦手なタブ譜を読んでみて、ストロークの練習を増やした。プライド捨ててギターに番号のステッカーを貼った。いつの間にかその努力は自分のライブに繋がり、ヘタクソだけど唄いながらギターも弾けるようになった。ライブ自体もやればやるほど楽しさが癖になって。固まった表情も溶けていく実感があった。1回見た人がもう一回見たいって言ってくれたのが本当に嬉しかった。見てくれる人が増えるとやりたい曲や伝えたい思いも増えた。人に感動を与えれたって生まれて初めて実感した。そしてそれが嬉しくて…とにかくもう少しやってみようって思った。そのまま走り続けていたら、ついに最後のライブまで来ることが出来た。

この21日のライブでは後輩や仲間がたくさん涙を流してくれた。本当にやっていてよかった。私の声や言葉が、少しでも響いたんだなって。

そんな時に気付いた。
ステージに立っている時。
自分のことが好きだ。
その時だけだけど、誰にも負けない。
何も怖くない。

ソラニンでは種田が音楽をやっている時に無敵になれると言っていて、
私にギターを教えてくれた大切な人は
音楽はマリオのスターだと言っていて。

本当にそうだと思った。

いままで自分のことが大ッ嫌いで、大切にしたことなんか1度もなかった。自分には愛される才能が無いことを随分前に気づいてたから、私は所詮一番にはなれなくて、光り輝く誰かの金魚の糞だとおもってた。けどそんな私が自分のことを好きになれた。とてもかけがえの無い4年間だった。



終わりはとても簡潔になってしまうが。今回のライブ、私は客席を1度だけぐるりと見渡した。ほんとにぐるりと。初めて私たちを見る人の顔、次はなにをやるの?ってキラキラした目でこっちをみる常連の友達。後ろの方で応援してるよ!と手を上げる後輩。仲間同士で肩を重ねながらこっちを見る同期。そして目の前で泣いている後輩。すべてを見た。会場の人全員の顔が見れたと思う。そして私はこんなにたくさんの人から考えて貰えたんだって思ったら本当にうれしかった。バンドをやっている意義があったと思った。
生きてきてよかった。
4年間やってみてよかった。


一回終わってしまうけど、これは終点ではなく通過地点であることを祈ります。


おわり