「そうですね。自分の居場所がやっとできてきたって感じです。海外にココっていうところはなかったけれど、日本にあったんだって、毎日思えるようになったし、薄かったはずの幼少期の味の記憶って、本当はすごく大事で、何よりも濃く残ってるんだってわかったし」
彼が噛みしめるように言ってくる。
「きっと、ご両親もそう思ってくれてるなら喜んでくれてるよ( ´∀`)bグッ!」
私が彼を見て言うと、
「そうですかねぇ。そうだとうれしいかな」
ちょっと照れ笑いを浮かべてきていた。
こうして彼の長い長い旅は、
ひとまず終わりを迎えることとなった。
彼のゴールは日本だったというわけだ。
後日談を話すと、
彼はその後もお店を続けさせてもらい、
店主のお子さんたちともお店や権利のこともクリアーになって、
それから数年後、
彼のお店に完全になった。