口が無くても正直な虫
出かける前の返事もせずに
壁の前で泣くだけの子供


計画通りに迷い込んだ山は
ゴミの積まれた海だった

捨てられた命の上で 
悲しげに笑う雲がいる


僕がどんなに逆らったって 
誰も気づかず走り続ける


少しだけ残された歯車達を恨んで
いつもと違う昼間を見ていた