うほほんのブログ

こちらのブログはペタ、非対応となってございます

ひさびさに新コーナーが誕生いたしました
「原発とか放射能とか福島のこと」

言うまでもなく固っ苦しいネタが目白押しだし、どこの誰とも知れん人間が何を言ってても何の役にも立たないのかも知れないけれど、ほんのちょっとでもしょうもない誤解や思い込みが解ければいいなという思いでまたなんかあったらつらつらっと書くのです

カテゴリ分けするためにザラっと読み返してみたけれど、我ながら割りとちゃんとしたことを書いていたとは思ってます
一つ間違ってたのは、崩壊熱と再臨界が関連してると思ってたことぐらい？
いちおーネタ元が必要なモノはつけてるつもりだし、何かのご参考になりましたら幸いでございます

で、いつの間にかピグともになっていた、通りすがりで知り合ったデザイナーの肉コップさん

を
勝手気ままに応援するのもほんのり続いておりますが、新規受付停止中ということでブログのリンクだけ残しときましょう
カワイーもんがいっぱい見れます

あと、もろもろのおすすめシリーズは左サイドバーの『テーマ一覧』からお進み下さいませ～～～♡

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5月5日に投稿したなう

うまこ@いめちぇんしましたさんの投稿したなう

#pigg おじぃの焼肉屋がトラブってる　きっと食中毒だ　ピグワールドへ→http://world.pigg.ameba.jp/user/umaman3/

5/5 12:53

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不毛な局地戦はそろそろ止めようじゃないか…美味しんぼ騒動で考える事

久しぶりのブログがこんな内容(ヽ´ω`)ﾊｧ…

小学校の理科の時間の思い出
蒸発を学習する時に先生が出した問「塩水から水だけが蒸発するか？」
ぼくはこう考えた
「もし水と一緒に塩も飛ばないなら、例えば海の水から水分だけがどんどん無くなってどんどんしょっぱくなるんじゃないか？」
そしてぼくのこの直感的な考えは（後に灘中に進学する）中村くんにより否定された
「海には雨や川の水が流れ込むから大丈夫なんじゃない？」

こんな話を30年も覚えてるぼくってどーなのよｗ　と思うばかりなんだけどそれはそれとして、直感で得た推測は自分にとってはどんなにもっともらしく見えてもより合理的な説明があれば素直に棄却しなければならない、っていう認識の原体験になっていて、まぁ悪くない教訓を若くして（笑）得られたものだと我ながら思う

さて、美味しんぼ騒動
概略としては…
・福島を訪れたキャラクターたちが帰京後に原因不明の鼻血に見舞われる
・地元代表として実在人物が現実で行っている主張と同じく、自身も鼻血や倦怠感に見舞われると語る
・大阪での震災瓦礫処理を例にあげて、これまた実在の医師が被曝と鼻血の関連を裏付ける話をする
・作中の結論として「福島は人の住むべき土地じゃない」と語られる
といった流れ
またその間に「被曝と鼻血を関連付ける意図はない」としていた編集部の当初の見解があっさり裏切られたことや、大阪の調査の「いい加減さ」が明らかになったり、関係自治体や環境省・果ては現役大臣などから抗議や苦言が出るに至り、すわスピリッツ廃刊か！？　という騒ぎになっている

作者は
「私は自分が福島を２年かけて取材をして、しっかりとすくい取った真実をありのままに書くことがどうして批判されなければならないのか分からない。真実には目をつぶり、誰かさんたちに都合のいい嘘を書けというのだろうか」
と言っている
支持者・支援者も「鼻血出してる人、体調不良を訴える人は実在するからデマじゃない」と言う
スピリッツ編集長も同じ趣旨で見解を出した（５月１９日発売２５号）
それを傍観者が「そんなに一生懸命調査して、裏付ける声もあるんだから、これは信ぴょう性が高いんじゃないか」
「鼻血なんか出るはずない、っていう定説・通説の方が間違ってるんじゃないか」
「だってホーシャノーのことって詳しく分かってないんでしょ？」
「だってだって、政府・東電は許すべきじゃないんだからあいつらの説明なんか信じられないじゃないか」
となんとなく肯定的な認識をする（実例はいくらでもあるけど、例えば大竹まことと阿川佐和子のこのやりとり）

体験談・経験談っていうのは貴重なものだし、それが一人二人じゃないとなれば確かに説得力が増す感じがする
ところで先日、こんなブログを読んだ
「福島で放射線のせいで鼻血」に特商法６条運用指針を適用して評価しよう
一部抜粋

福島県に行った人が鼻血を出した事実があれば、これは別に否定しない。／　鼻血の原因が「福島県の放射能」にあるとする主張は、放射能の「効果効能」を謳っている言説の一つであると考えることができる。本人だけがその「効果効能」があると思い込んでいるなら自由だが、他人にその主張を振りまくことによって他人の判断を誤らせたり、しなくていい心配をさせる可能性がある。／　個人の経験を語ることによって他人の判断を左右するケースの典型例は、根拠のない健康食品やダイエット食品を他人に売りつける時の体験談を利用した広告である。宣伝と、鼻血の原因を福島の放射能であるとする言説は、体験によって効果効能を他人に伝えるという共通点がある。「使った、治った、効いた」が健康食品の「３た論法」であるのに対し、「福島に行った、鼻血が出た、放射能が効いた」が使われている。効果効能が見つかっていない健康食品やダイエット食品に効果効能があると主張するのと同じように、鼻血を出すという効果効能が見つかっていない低線量の放射線について鼻血を出す効果があるという主張が行われている。

そして個人の体験談を一般化するための要件について論考が加えられる
要諦は
・症状自体は否定しない
・それを信じる人も否定しない
・他人の判断を誤らせてはいけない
・個人の体験談を一般化には（数を増やすのではなく）客観的評価・裏付けが必須

コジツケ的にぼくの原体験に照らせば、雁屋哲が２年でどれだけの人に会ったかは知らないが、体験談はつまるところ主観事実に類するものでそれを何件集めてもそれとは別に合理的裏付けがなされなければ軽率に一般化してはいけない、というところか

もうちょっと日常感覚に近づけて平たく言えば、例えばダイエット食品販売業者が「自社でダイエット効果を２年かけて調査してしっかりすくい取った事実です　なぜこれが批判されるのか分からない」といって「私、これで痩せました！」っていう体験談以上の資料を提示してなかったら、そんな業者は今どき行政処分の対象になる
確かにこれはデマというのはちょっと違うかもしれないが、虚偽記載・誇大広告の類…つまり要件を満たさない不誠実な態度であることがわかるはず
原作者や編集が主張している「そう言ってる人たちがいるのは事実です」の一点張りで強行突破できるような話じゃないのが、こういう経路で考えれば理解できませんか？

で、ここまで長々書いてきて、実は本題はここから（できるだけ手短に）
最初に美味しんぼが話題になった時、こんなセリフがあった
「福島では同じ症状の人が大勢いますよ。言わないだけです」
これもまた大いに批判され、「鼻毛が出てる人は大勢います　言わないだけです」とかって茶化されたりもした

「彼ら」の主観世界の中では「抑圧されて言いたいことが言えないこんな世の中じゃポイズン」っていうのはれっきとした「事実」だ、ってことを読み落としたらお決まりの「これだから脳なやつらわー」みたいな批判とも罵倒ともつかない沸き上がり方をしてまたも対立構造を強めて禍根を残すだけじゃないの？
そもそも美味しんぼが今回こんな吹き上がり方をしてしまった事自体が原発事故からの３年を、不安を訴える人達の声を「そんなわけあるか、バーカ」とか言って軽く扱ってきてしまったしっぺ返しなんじゃないのか？
また同じことを繰り返すのか？

もちろん聞くに堪えないトンデモ理論を熱弁する人に対峙して理性を保って相手を慮って誠実な対応を根気強く続けられる自信なんかぼくにだって無い
だから他人にそんな聖人めいた行いを求めるつもりはさらさら無い
ただ、それは自分の対応力・包容力が足りてないからで、そんな自分がしゃしゃり出てたとえその場では相手をトンデモ認定して溜飲下げられても、その自己満足のツケは後で支払うことになる、というのが今回の美味しんぼ騒動で得るべき教訓の最たるものだと思う
だから、手に負えないややこしい人に自分から関わりあうのはもう止めよう
然るべき対応を取れる自信がないなら端から対応しないのが得策、と気付いた
うっかりやってることに気付いたら即座に身を引こう

これ言うとたぶん「当人の意識改革のためじゃなく、第３者に示すためにやってんだ」みたいな話になる
ぼくもそう思ってた
でも、そういう善意めいた何かが積み重なった結果が現状って認識を持てば、どうやら悪手だったらしいと反省した方がいい頃合いなんじゃない？
後先顧みない善意の暴走って、つまり雁屋哲とスピリッツ編集部が犯している過ちそのものだから、批判する側が同じ愚を犯しちゃいけないじゃないか

今も不毛な局地戦に明け暮れている諸君！
この戦、たぶん引くが勝ちだよ！！