梅田スカイビル
 

ひっさびさのスカイビル。

 

 

ワクワク。

 

 

私は右折。

 

 

上映時刻まで一休憩

 

↑頻繁に通り、目にしている場所も、視点が変わるだけで新鮮に感じますね

 

↑情報量多めのパンフレット

 

 


 


ロックフィールド 伝説の音楽スタジオ




ブログでも何度か触れている、南ウェールズの農場を改築した滞在型音楽スタジオ、
ロックフィールドの歴史に迫るドキュメンタリー映画。
 

 


不完全が生むマジック


反響音が売りで生楽器で真価を発揮する、ロックフィールドスタジオ。
スタジオ経営者の一人、キングズリー・ウォードの発言が印象に残りました。

PC一つで完璧なドラムループが作れ、メンバーが集うことなくデータでやりとりでき、
自宅で音楽が作れる時代。

ただ、完璧ではないことこそ重要で、
不完全ななかに魔法や神秘性・謎が生まれ、長く聴かれる作品になるのだと。

バンドメンバーが24時間一緒に過ごす滞在型スタジオはメンバー間に緊張感を生み、
大成功を収めるか大失敗に終わるか、どちらかに転びがちらしく、
張り詰めた緊張の中でのセッションが時に魔法を生むということなのでしょうね。

ストーン・ローゼズとジョン・レッキー


音楽の流行りがスタジオの盛衰に影響するわけですが、
コンピューターミュージック全盛の1980年代、
苦境のロックフィールドスタジオを救ったのはストーン・ローゼズだったのですね。

セールスだけ見ていては分からない、後世に絶大な影響力を持つグループです。

ローゼズがオアシスを呼び込み、オアシスが同世代のグループを呼び込み、
後輩世代のコールドプレイを呼び込み、伝説のスタジオになりました。

そして、ロックフィールドのもう一人の重要人物がジョン・レッキーでした。
『石と薔薇』、『The Bends』、『K』…
数々の名盤を生み出したプロデューサーの登場に歓喜したロックファンも多いと見ました。


補足 
商業的な理由か、フライヤーにはクイーンが一番
大きく載っていますが、

今作のハイライトは明らかに1980年代末~1990年代で、

1975年のクイーンはほんの一瞬しか登場しません。

(エグゼクティブ・デシジョン方式)


酒とドラッグ

ミュージシャンが嬉々としてドラッグの話をするのはお国柄でしょうか。
上映時間の約3分の1は酒とドラッグの話でした。苦笑
レコーディング後パブに繰り出し、寝室でドラッグを嗜んでまた翌日を迎える、と。

レコーディングそっちのけで長期滞在するミュージシャンが続出するわけです。

そんな中、オアシスは僅か2週間で『モーニング・グローリー』を録音するわけで、
彼らは見かけによらず働き者ですね。
リアムは「早くパブで飲みたいから、一発で決めてやった」なんて嘯いていますが。


The Charlatans

ストーン・ローゼズの影響が大きく、
ボブ・ディランやローリング・ストーンズっぽさも感じるグループ。

今作、最もエモーショナルな部分でした。
彼らにとっては楽しい思い出と辛い思い出が同居する場所で、
インタビューからはロックフィールドで時が止まってしまったように見えました。

そんな彼らがロックフィールドで作りあげた名盤

『Tellin' Stories』は永遠に生き続けるのでしょうね。

One To Another

 

How High

↑メロディーも展開もChumbawambaの世界的ヒット曲『Tubthumping』そっくり。
ですが、リリースはこちらが4ヶ月早かったりします。

どちらも良い曲ということで。

Get On It

↑哀愁漂うハーモニカの出だしからは想像できない、複雑に展開し大きく盛り上がる終盤曲。

モノウ・ヴァレー・スタジオ


ウェールズのスタジオと言えばモノウ・ヴァレーの名前も良く聞きますが、
かつてはロックフィールドスタジオのリハーサルスペースだったとは知りませんでした。


↑オアシスの1stシングル『スーパーソニック』のジャケット撮影場所がモノウ・ヴァレー・スタジオですね


現在はまたPCで音楽を作る時代になり、
ロックフィールドは現地で宿泊業を兼業しながらスタジオ運営しているのだとか。

ロックフィールドでの宿泊なんて、コアなロックファンには堪らないでしょうね。


また一歩英国音楽に近づけたようで、幸せな96分間になりました。

 

 


 


Liam Gallagher - Everything's Electric


 


5月発売の新アルバムからの初披露曲。


単純にかっこいい。
PCでの作業箇所も多々あるのでしょうが、締め等随所にライブ感を意識していますよね。

最近、ロックミュージックの盛り返しが見られるようになってきました。
ロックフィールドスタジオも本業が潤うと良いですね。


今曲はなんとフー・ファイターズのフロントマン、デイヴ・グロールと共作し、
グロールがドラムも担当しているのだとか。
日本向けには、ニルヴァーナのドラマーと言った方がインパクトがあるでしょうか。

 

英音楽賞ブリットアワードでのライブパフォーマンス


 

 

昨年落下負傷したヘリでの登場、RKID、黒板五郎さん風の独特の服装、身振り手振り…

相変わらず笑える方向性の格好良さですね。

 

最初の「♪Superficial feelings」の入りが遅れていますが
ウォードの言う不完全が生むマジックでしょうか?、
かえってこのライブを特別なものにしているように思います。

 

英国ではロックアルバム発表直前はアルバムの代表曲・全体像を隠すように、
まず軽快な曲をジャブとしてシングルカットするケースが多いですね。

AL『モーニング・グローリー』も発売前にシングルカットされたのは、
重厚な『Wonderwall』へのフリとなる陽気な曲『Roll With It』でした。
『Roll With It』からはブランデー入り紅茶のようなAL全体像は想像できませんよね。

リアムの新アルバム『C'mon You Know』はどのような色合いになるのでしょう?