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⑴
ロビーには、信濃・令・まりこ・敬介、四人。
そこに、
『喧嘩上等』・『総長』と書かれた、赤色の暴走族の服を着た、
珠代(島田珠代)が現れる。
珠代はバイクのエンジンを噴かす真似をする。
信「何、してるんですか?(苦笑)」
珠「俺、バイクに乗ってんだよ!」
信「バイクはどこに?(苦笑)」
珠「エアだよ、エア!エアバイクだよ!」
無理をして暴走族の役をしているような、珠代の慣れない口調。
珠代が喋るたび、笑いが起こる
⑵
信「なんか、気持ち悪い人やな」
珠「『気持ち悪い』って言ったな…」
珠代が信濃に近付き、
珠「好き~」
珠「二人っきりね」
信「どこがや!」
新人の三人が消え、珠代のショータイムの時間に。
今日は信濃のツッコミが弱いようで、ストレスを溜める、珠代。
珠「もう、壁の時間でいい!」
信「今日は壁がどこにも無いんですけど…」
珠「俺、今日、壁に当たれねえのか?」
珠「西梅田まで来たんだぜ?梅田の西だぜ?」
珠「こっちで用意したやつで行くわ」
と、(最近よく見かける)金色の壁が登場する。
信「こんなん、よう持ってきましたね。(苦笑)」
珠「阪急で持ってきた」
壁にぶつかり、
珠「男なんてシャボン玉~!」
珠「以上、ウェルカムショータイムでしたー!」
(観客の拍手)
レ「終わりました?」
と、新人の三人が現れる。
⑶
珠「こんなことやってる場合じゃねえんだよ!」
信「あなたが一人でやったんです。(苦笑)」
珠「あたいはね、」
珠「スーパー・ミッドナイト・ハイウェイスター・エンジェル・エンペラーズの、」
珠「島田珠代ってんだい!」
信「えっ?もう一回、言ってもらえますか?」
珠「あたいは、」
珠「スーパー・ミッドナイト・スぺシャ…」
珠「覚えるの大変なんだよ!」
珠「一回一回、気合い入れないといけないんだぜ!(苦笑)」
信「もう一回だけ、お願いします」
珠「あては…」
信「酒のつまみ?酒、呑んでるんですか?」
⑷
珠「まりこに用があんだよ!」
信「えっ?」
信「森田。お前、この人と関係あるの?」
森「実はグレていた時代があって、暴走族に入っていたんです」
森「昔は手の付けられないワルで、悪いことは全部やってきました」
信「どんなことを?」
森「落書き、摘み食い、授業中の居眠り…」
信「どれも、大したことないな!(苦笑)」
まりこが珠代に対し、
ま「私、もう、スーパー・ミッドナイト、デンジャラス…えー、をやめたの!」
珠「何言ってんだ、まりこ!」
珠「戻って来い!スーパー・ミッドナイト…シャッフル、ウィークデー、に!」
ま「嫌です!」
ま「私は戻らないわ!スーパー・ミドルウェイト…」
珠「あんたの負けー!」
信「どっちも負けや!」
珠代はまだまりこを諦められず、
珠「あのダンス、忘れたのか!?」
と、Tバックダンスで、まり子の暴走族魂を呼び起こそうとする。
珠代は、なかなか帰らず、
ホテルの業務の妨げになっている。
⑸
その時、高井が奥から現れる。
高井を見た令が信濃に対し、
レ「まずいですよ!」
レ「また、高井が解決したら、ますます向こうの株が上がります!」
レ「こんなの、どうですか?」
レ「信濃さんと僕で解決する方法を考える、っていうのは?」
信「それを今してるんや!」
レ「あっ、違いました」
レ「信濃さんが珠代に言うんです」
レ『まりこを連れて行かせるけにはいかない!』
レ『代わりに、気が済むまで俺を殴っていいから!』
レ「…と。従業員思いの信濃さんの姿を見た社長は、信濃さんを評価するはずです!」
信「ええ案やな!」
信「早速、実行するわ!」
信濃が珠代に対し
信「まりこを連れて行かせるけにはいかない!」
信「代わりに、気が済むまで俺を殴っていいから!」
珠「分かった。思う存分、殴ってやるよ!」
と信濃を何度も殴る、珠代。
信濃は倒れる。
珠代はまりこの腕を掴み、無理矢理、連れていこうとする。
珠「行くぞ!」
⑹
高井が珠代に対し、
高「待ちなさい!」
珠代が止まり、高井の方を見る。
高「従業員を連れて行かせるけにはいかない!」
高「代わりに、気が済むまで俺を殴っていいから!」
珠「あんたの男気に免じて、まりこのことは許してやんよ!」
信「対応、違いすぎへん?(苦笑)」
⑺
♪明日 今日よりも 好きになれる~
と、GReeeen『キセキ』が流れる。
珠代がまりこに対し、
珠「まりこ!おめえを守ってくれる上司がいて、良かったな!」
珠「あたいもこんな上司が居たら、こんな顔になることもなかったかもな」
信「顔、関係ないと思うけど。(苦笑)」
まりこが入り口に居る珠代に駆け寄り、礼する。
森「総長!ありがとうございましたっ!!」
珠代が去って行った。
⑻
中條と安尾が現れる。
中「素晴らしい!」
中「高井君。一部始終を見させてもらったよ」
中「君はホテルマンの鑑だ!」
中「それに比べ、信濃君。君は何をやっているんだね!」
信「僕が先に同じことしたんですけどね…」
中「言い訳は聞きたくない!」
中「高井君、勤務中だが、一杯どうかね?」
高「喜んで!」
中「何か飲みたいものはあるかね?」
高「『グリーンラベル』、お願いします!」
信「もう、それしかないわな!(苦笑)」
中條・高井が応接室に消えた。
⑼
安尾が高井に対し、
安「信濃君も呑みたいのか?」
信「はい!」
安「勤務中やぞっ!!」
安尾は怒って、応接室に向かった。
信「高井の時と、対応に差がありすぎへん?」
その5に続く