軍曹!時間だ!… -60ページ目

M4A3中特車(これであなたもノーマン気分)

ノーマンて何?

映画「FURY(フューリー)」の主人公の名前だ。

タイプの資格を持つため技術兵として陸軍に志願した若者である。

司令部などの文書作成部署を希望したのだが何故か戦車乗員に(T▽T;)

彼が戦車から脱出する際に使用した脱出口の見学があったわけだ

戦車の下には青いマットが敷いてあり赤い矢印が描いてある

 

だって

 

脱出している人がいるぞ

戦車の前の隊員さんが持っていたヘルメットは戦車下に潜る見学者用だった。

 

車体下にぽっかり空いた脱出口

 

下に落ちてる脱出口ハッチ

通常のハッチのように片側がヒンジで車体にくっついていない。

地形によっては開ききれず、脱出できないので

開いたら落っこちるようにできている

軽いものじゃないので落っことすと取り付けるのが大変だ

ちなみにマニュアルになんて書いてあるのだろう?

「ESCAPE HATCH:エスケープハッチ」

「ESCAPE DOOR:エスケープドア」

2種類あった

 

脱出口下から真上を撮る

下側が車体前方になる。

中央の楕円形のものは操縦助手(Assistant Driver)のハッチ

映画FURYで主人公の新兵ノーマンのポジション

 

ハッチ部のアップ

右に見える巻きバネはハッチが開くようにテンションを与える。

重い鋼鉄製ハッチが軽く楽に開けれる仕掛けだ。

左側のレバーはハッチ固定レバー

画像は解放状態だ

バネがヘタっているのでロックしなくてもハッチは閉まっているが、バネが良好な状態ではロックしないとハッチがバネ力で浮いてしまう。

 

車体中央方向を撮影、画像右方向が車体前方

中央の棒は「プロペラシャフト」

車体後方のエンジンから前方のトランスミッションまで動力を伝える。

プロペラシャフト奥に見える数個の斜めの箱は76㎜砲弾の車体弾薬架

 

プロペラシャフト上部の円筒形の装置だが、プーリーベルトでシャフトとつながっている。

形状から、「発電機(ダイナモ)」と推察

 

脱出口から上半身を入れ操縦席方向を撮影

下に見える円筒形の装置はおそらくブロア(換気扇)

操縦手座席に載せてあるが、本来は右上部の錆びた場所に付いている。

右下の二本のレバーは操向槓(ステアリング・レバー)

 

シャーマン戦車の車体乗員室は広い。

前面装甲板は壁のようであり、思わずポスターを張りたくなる。

左より

ブロアの乗った操縦手座席、変速レバー、操縦手用計器盤、操向槓である。

手前はトランスミッションだ。

 

変速レバーによるシフトポジションはごらんの通り

前進5段、後進1段だが、ポジション的に「1速」は緊急用である。

通常走行時には2~5速を使用する。

61式戦車も同じであった。

 

砲塔下部である。

床の円弧部が二重になっているのが分かる。

下側は固定、上側は砲塔と一緒になって回る。

ギザギザになっているものが砲塔リングである。

右に見える丸い装置が旋回装置であり、ここにピニオンギアがはいっていて砲塔リングギアに噛み合う。

 

よく考えたら、もっと中に入れたなと、後悔しきり

 

【おまけ】

資料館展示のM4戦車用76㎜戦車砲弾

※M4戦車の呼び名は

「中特車M4A3」→「中戦車M4A3」→「M4A3戦車」と変わってきている。

76㎜戦車砲はM41軽戦車にも搭載されているが、薬きょうサイズが異なるので互換性は無い。

上が「M4戦車 曳光弾」

下が「M4戦車 榴弾」

と表示されている。

正しくは

上が「M62A1型曳光被帽徹甲弾(M62A1 APC-T)」

下が「M42A1型榴弾M51A5弾頭信管付き(M42A1 HE)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

中特車M4A3(シャーマン)

自衛隊に供与された3種類のアメリカ戦車の内で唯一の中特車(中戦車)がM4A3だ

供与されたタイプはM4A3中で最も性能の高いM4A3E8である。

別名「Easy8:イージーエイト」とも呼ぶ。

和名は「楽々八:らくらくはっつぁん」

先輩方はそう呼んでいたようだ(嘘)

「E8」は8番目の改良版を意味する。

具体的には・・・・

 

足回りが違うだけなのかな?

画像はM4A1中戦車の車体を使ったM32戦車回収車

 

詳しくはウィキペディアでも見てもらうとしてだ

今回、富士学校にて車内を見ることができたのは幸運であった。

昨今の戦車ブームで戦車構造に関し色々勉強している。

実は、M4中戦車の砲塔内は全車ターンテーブル付きだと思っていたんだな。

いわゆる「砲塔バスケット」というやつだ。

戦車専門誌や、その手の資料本には「後期型は無くなった(一例)」と書いてあるじゃないかと、ちょっとでも知ってる方は言うだろう。

実はその昔、実車を見る機会があって中を覗いた時に

「バスケット(ターンテーブル)あるじゃん」と確認していたので

悶悶悶もんしていたわけだ。

これが当時の写真だ。

25年近く前の写真だな。

写真を見てわかると思うが、本国仕様とは異なり

「3倍速い」仕様になっている。

 

話がそれたな。

何故、当時そう思ったのかが今回確認できたのは良かった。

装填手用ハッチから撮影

中央下に操縦手用座席が見える。

その手前が丸く成形されていて左側に支柱が見える。

この状況を見「バスケット(ターンテーブル)あるな」

と思ったわけだ。

 

しかし、左のほうをよく見ると・・・

車体にくっついてるな。支柱もよく見ると砲塔に付いていない。

つまり、砲塔バスケットは無い分けである。

ただし、ターンテーブルは車長と砲手側には付いているので、

「砲塔バスケットは無いが、半ターンテーブルはある」

ということになる。

 

 

車長席から砲手席を見る。

この部分は床も砲塔と一緒に回る。

 

装填手用の潜望鏡も付いていたので撮影

ごらんの通り視察窓まで白く塗られてしまっている。

プリズムヘッド基部までホルダーに入ると思っていたけど

結構出てるな。反省

 

主砲である76㎜戦車砲の砲尾

M4中戦車の76㎜砲は75㎜戦車砲の砲尾に3インチ(76.2mm)砲を結合

したがって、砲尾の外見は75㎜と同じ(はずだ)

もと61式戦車乗りとしてはなんだか懐かしい(ちっちゃいけど)

 

装填主席から車長席方向を見る。

ウォーダディーやアリサがいた場所だな。

右側の棚には無線機が搭載される。

 

車長キューポラ内側はごらんの通り

ビジョンブロックが外れかかっている。

残念ながら塗装されてしまっていたので外を見ることは出来ない

左側に砲手用の照準潜望鏡が確認できる。

 

 

『アメリカ戦車のキューポラって装甲厚いよな』

と思っていたのだが、薄っぺらい鉄板で覆った「なんちゃってアーマー」

騙されてた・・ここら辺も初めて知った事実だった。

富士学校開設62周年記念行事

2016年度下半期の始まり

まずは富士学校祭に出動だ

富士学校HPのポスターでのお知らせの通り

観閲行進ぐらいしか見るべきものはないのか

と思いつつ、とりあえず行ってきた

 

結論は

 

行って良かった。

 

開場時間の午前8時半の駐車場状況

例年だとほぼ満車になったいるのだが

半分も埋まっていない

 

手荷物検査は結構念入りだったな

 

赤字で示された行事時程は実にシンプル

 

売店でも行ってみようかと思ったのだが

とりあえず資料館かな?

と資料館に向かう

FURYのBDポスターの意味が最初よくわからなかった

とりあえず映画はM4A2E8だったけど、こちらはM4A3E8だよ

ということか?

隊員さんが何故ウソッパチを持っている意味も

ごちらはガルパン劇場版でおなじみ

M24軽戦車「チャフィー」

この2両は上って中を見ることが出来るという初サプライズ

行列ができていた

 

そして資料館前には

機動戦闘車がいるんですけど

幕張メッセにも出動していた

試作(その4)1号車(99-0299)

資料館から見下ろす位置に展示するという

心憎い演出

 

後で聞いたら

「え?なんか資料館に人呼ぶためにあそこにしたみたいです」

機動戦闘車=客寄せパンダ

 

(画像)富士学校広報誌「岳友」より

機甲科部で実施されたそうだ

全ての試作車が勢ぞろいしているという話

 

【観閲行進】

戦車教導隊本部

 

第4中隊(74式戦車中隊)

 

第3中隊(90式戦車中隊)

 

第2中隊(90式戦車中隊)

 

第1中隊(10式戦車中隊)

 

装備車両の都合で中隊番号逆順での行進

 

とこれで終わりかと思ったら

おや?

なんか戦車が並び始めて

何か始まった

隊形展示的なものを実施したのだが・・・・

後に、放送事故でアナウンスが無かったことを知る。

残念だ。

しかし、サプライズとしては良かったな。

実は機動戦闘車(試作)の機動展示も計画されていたようだが

こちらは大人の事情により断念したようだ。

 

とりあえずここまで