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手ぶくろを買いに (日本の童話名作選)/新美 南吉

新美南吉…作

黒井 健……絵 (1988年刊)




図書館で見かけて、
子供のころに 教科書に載ってたなぁ…

懐かしくなって。


借りてきました。



やっぱり、子供のころとは
違う見方に なっちゃうもんだなぁ…
と、思ったこと。


お母さん狐は、人間に恐い目に遭わされる前には、
人間の町で。
人間の優しさを しみじみと感じたことが
あるのかもしれないなぁ…、と。


物語のなかで、子狐が
人間の おうちの中から 聴こえてくる
人間のお母さんと 子どもとの やりとりに
やさしい あたたかさを 感じたように。


お母さん狐も、もしかしたら
ずっと前に。


人間のお母さんが 子供のために
手ぶくろを 用意してやる様子を見かけて
いつか、自分も 同じようにしてやりたいな…
と、
思ってたのかもなぁ…、と。


(だから、人間のつかう「お金」を
 どこかで見つけたときに、拾っておいたのかな…。
 きちんと、人間の困らないやり方で
 手袋を 手にいれるつもりで、居たんだろうなぁ…。)



でも、友達狐の、ひょんな いたずらで
人間とのあいだに、溝ができてしまって。


人間の町に行くのが、どうにも恐くて
できなくなってる自分に気がついたとき、
お母さん狐、無念だったろうなぁ…
と、思いました。



子狐には、人間の恐さを言い聞かせて
狐だと バレないように
念を押していた お母さん狐だけど。


それでも、狐にとっては、ものすごく「恐い」はずの
人間の町へ
ひとりで 子狐を行かせたのって。


お母さんは、心のどこかで
何にも 人間にとって 悪いことをしていなければ
むやみに、狐を恐い目に遭わせる人たちばかりじゃない、と
信じてた(あるいは、信じたかった…?)
のかな…、という気もします。


(毛皮が目的の猟師さんとかは、別にして…)



お母さんは、ハラハラしてたかもしれないけれど
子狐くんのほうは、きっと…

お母さんが、ぼくのために ふしぎな力で
こさえてくれた、
この「人間の手」があれば、
大丈夫、大丈夫…

…って感じで。
人間の町に行っても、
ちっとも びくびくするところが無いのが
いじらしかったりも…。



子狐と、おうちのなかに居た 人間の坊やは
この物語の先で、いつか。
お友だちに なれたりしてるといいのになぁ…。

ご近所の 空き地や

畑の 端っこで。


誰が お花見するでもなく

今年も 梅が、見事です。


[Twinkle-Box]-梅


名所でも 何でもないから…

家が 建てられることが 決まったりしたら


あっけなく 姿を 消していきます。



来年も、出会えるかな…。



2月だというのに、うららかな陽気です。


つい、この間は

雪のなか 凛と佇んでいた椿が、

今日は ふわりと 咲いてます…。



[Twinkle-Box]-椿