肺がんぶっ飛ばし日記
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3度抗がん剤治療

前の書き込みから、2ヶ月近くたってしまった。その間、頭部と腰部の放射線治療を行い、結果として頭部がだいぶ涼しくなった。それを終了し、点滴による抗がん剤治療を3度行っている。この副作用も相当きついものであったようで、体温の増加、白血球の急激な低下が見られた。

しかし、入院生活には飽き飽きとしている。医者に無理を言っても退院したいところだ。抗がん剤の治療のみであれば、通院での治療もできると考えたのだ。そんな思いを意思に伝えたらば、案外簡単に意思も同意してくれた。

これで直ってしまえば、簡単なものだと思うがそれほど簡単にはいかないだろう。自分の体力が治療に耐えることができるかである。これは、他のケースなら体力には自信がないと答えそうだが、今のがん治療に関してなら体力に自信があるといえる。がん患者として私は十分に若いのである。

久しぶりで

カレンダーを見たら、このブログには最近書いていない。この間4月5日から4月18日まで頭部の放射線照射があり、引き続いて4月19日から腰部の放射線照射を受けている。これも2週間(照射日10日)の予定だから、予定通りならば、5月2日には終わることになっている。


また、この間変わった事といえば、錠剤の痛み止めに加えて水薬を飲むようになったことだ。水薬とは麻薬のことだが、この痛み止めが実によく効く。飲んで10分もしていると、痛みがスーッと抜けているのだ。良薬口に苦しのたとえがあるが、この薬はちょっぴり苦くてちょぴり酸っぱい。


医者との話し合い、勤務先の上司との話し合いがあって、当面4月一杯で退院する予定だたのが7月31日まで延びた。それまでに、体の痛みの操縦法を覚えて、通院での病気との相対し方を自分でできるようにしなければいけないとのことだ。


それぐらいなら、自分でできるような気がする。


集中力の欠如

体に痛みがでて、集中力が欠けている。今痛い箇所は、頭、首の付け根、腰である。そのうち、一番深刻なのは、腰で痛み始めると寝返りを打つもの辛い。でも、痛みは本格的ではないようで、シップ剤を貼っていると痛みもやわげられいつの間にか寝てしまっている。痛くて夜中に起きるということも今の所ない。


癌というのは痛みとの戦いなのだなと思う。それほど、あちこちが間断なく痛む。堪忍して欲しいと思っても癌は無情だ。その手を揺るげない。そういえば、食欲が落ちてきた。3,4日前までは何でも病院で出されたものは食べていたのだが、ここのとことろ、出されたものを全部食べるだけの食欲がない。吐き気とかがないだけ言いという。


医師や看護師はそれまで私よりはるかに重い患者を見てきているから、広い立場で私の状況を位置づけているのだろうが、私の症状はまだまだ軽いということか。それならまだ回復の余地はあるということだ。まだまだ、私はここでくたばってしまうわけには行かないのだ。


そうだ、私にはやることが残されている。それは私だけにしかできないものだ。それを達成しなければならないのだ。肺がんを克服した人は大勢いるのだから、私にできないことはないだろう。他の人にできて私にできないことはないだろう。

頭部放射線治療5日目

頭部に放射線を当てるようになって5日目(実際には土日が入っているから1週間目)だ。胸に放射線を当てているときにはそれほど気にならなかったが、色々な副作用がでている。頭がボーっとする。日中も眠たい。体中に倦怠感がある。しかし、良い面もあって、首の痛みが気にならない...などである。


今はこんなものかと思うことにしている。細かなことを気にしていると物事が始まらない。当面は8月になったら仕事に復帰できることを目指して、治療を進めようということになっている。医師は自分で考えて治療計画を選択してくれというように言う。どれが私にとって最適な選択なのかわからないが、前にも書いたように当面は外泊日を楽しみにして過ごそうと思う。


昨日主治医のH医師と話した内容では、次には抗がん剤治療をやることになりそうだ。あんまり先のことを考えても仕方がないけれども。とにかく、気分が毎日のように変わるのだ。私はもともと感情の起伏が激しいほうだから、それが目立ってしまっているのかもしれない。


仕事に復帰するイメージを大切にしようと思う。そして、そのイメージを膨らませて行こう。やらなくてはいけないこともあるが、それはあえて忘れることにしよう。長女の赤ちゃん誕生を楽しみにしよう。「孫」などと言うと恥ずかしいが、それもまた喜びの内だ。

頭部放射線治療3日目

昨日の放射線治療の後は、放射線酔いも、頭の軽い痛みもなかった。看護師によれば、眠りにつくことができないのも副作用の一つだというが、昨日はわりと健やかに眠りにつくことができた。放射線治療の初期段階としては割りとスムーズに始まることができたといえるであろう。それにしても頭部の放射線治療は胸部の放射線治療に比べてダイレクトな感じがする。「放射線があたっている」なあと感ずるのである。


脳の癌は頭部CT検査ではっきりとその存在が知れたが、頸部、腰部には、はっきりと癌が転移したという証拠はない。しかし、頸部はほぼ毎日の弱い痛み、腰部は1週間に1度程度激痛が走った。そういうわけで、頭部の放射線治療が終わってからは、順番はともかく頸部と腰部に放射線を当てるという話が進んでいる。抗がん剤治療は、放射線治療がおわってからである。


夜眠れないことは辛いことである。がんとわかる前は、酒を呑み、酔っ払って眠ることができた。これはかなり確実な方法である。しかし、抗がん剤治療では肝臓に負担がかかることから、飲酒をとめられている。私の場合、ちょっとだけというつもりでも沢山呑んでしまうのが確実なので、全部止めてしまうことにしたのである。これは私にとってはかなりきつい選択であるが、大事な決断でもある。


酒を呑まないで楽しいことがあるのかというと結構楽しいこともあるのだ。要は気の持ちようが大事ということである。私の場合はタバコを吸わないので、その間手持ち無沙汰になる。酒を呑まないので何か口寂しい。そこで飴玉を舐めたり、ガムをかんだりしている。色々な飴を試したのだが、好き嫌いがあることがわかった。何と蒸し懐かしいニッキ飴が調子が良いのである。こんな時でも人生回帰してしまうものなのか。

放射線酔い

昨日、放射線を頭部に照射して自分の病室に帰ってしばらくすると、頭がふらふらしている、あるいは頭がポーッとしている。何だろうねとか言いながら、自分の病室にいるのと、主治医のH医師が現われて、それは放射線酔いです。放射線をかけはじめの時になるということだった。


その後、子供たちが帰り、妻が病室に来る頃には軽い頭痛に変わっていた。かすかにずきずきと痛むのだ。その代わり、それまであった首の付け根の痛みがほとんどない。心配していた腰の痛みは、しばらくないままだ。トータルには痛みが少なくなって楽なのだが、頭の痛みは気になる。


夜、消灯時間になって看護師から、氷枕(アイスノン)を借りて、タオルに包んだものを頭に敷いてねた。しかし、真っ暗な部屋で横になっていても、なかなか寝付けないのだ。結局11時過ぎて、眠ったらしい。朝、6時半に声をかけられてもなかなか起きることができない。朝食の時にもなかなか起きることができない。どうやら、うとうとしていたらしい。


昼食が済んで、また、横になろうと思っていたら、長女が着たので、やっと起きる気になった。このまま、起きていれば、夜眠るのに苦労はしないだろう。今日は放射線治療の2日目である。今日は、放射線酔いはあるのかどうか、頭痛はあるのかどうか。

仮面(頭部放射線治療)

今の少年、少女は知っているだろうか。岩窟王の物語を、無実の罪を着せられ、顔・頭部に仮面をはめられて、数十年も牢屋に閉じ込められてしまう話だ。だが、この話の説明をしようというのではない。結局、4月4日(火)に放射線科の診断があり、とりあえず、農に転移した癌を抑えるために頭部の放射線治療を行うことになった。頭部は小さく、縦横に動くので、プラスチックの仮面のようなものを作って固定し、放射線を照射しようというわけである。


岩窟王の仮面でわからなければ、数年前、全日本サッカーチームにいた宮本選手がつけていた黒い仮面を思い浮かべればよい。放射線科の医師の診断を受けたあとで、その仮面を作っていたのだった。それに要した時間が1時間である。明日から2週間の予定で頭部の放射線照射が始まる。終わった段階で頭部の毛髪が全部抜けるという。他にも点滴を要する副作用が出ることもあるらしい。抜けた毛髪は5,6ヶ月すると生えてくるといっていた。


明日から治療が始まるわけだが深刻な副作用が起きないで欲しいと願うのは他の患者と同じであろう。しかし、癌というのは厄介な病気だなあとつくづく思う。なかなかの何敵ではある。女性が頭部の毛髪が全部抜けることは深刻な問題だと思うが、私の場合はそうでもない。坊主にしたことはないが、既に、床屋に行き坊主頭のようにしてきた。シャンプーが少なくて済む利点もある。

放射線科の診察

放射線科の医師の診察の連絡がなかなか来ない。看護師に聞いてみたら3,4人たまっていると言っている。この病院には常勤の放射線科の医師はいない。1週間に1度非常勤の医師が来るだけだ。だから、今日を逃せば次回は一週間後になる。そうなれば無駄な日々をまた過ごさなければいけなくなる。私は腹を立てている。もっとも、今日、放射線科の医師の診断を受けることができればその怒りも収まるのだ。


私が放射線科の医師の診察を受けることは1週間前から決まっていたはずである。その連絡も医師に行っているはずである。それなのに診察することができないのは何故だと思う。医師が忙しいのはわかる。しかし、私たち患者は暇なようでいて、毎日毎日に命をかけているのだ。それがわからないはずはない。


適切な治療を求めて私は入院を選択し、今このベッドに座っているのだ。それをわかって欲しい。脳の放射線治療という重い選択をしているのだ。それをわかって欲しい。放射線科の医師の診断を受け、明日から放射線治療を受けるというスケジュールはいったいどうなってしまうのだ。


ここまで書いてきて怒りが収まってきた。医師個人をせめてもどうにもならない。そうしても私の病気が治るわけではないから。



腰痛のこと、治療費のこととか

先週の土曜日の夜のこと、腰痛がひどくなった。既に夕方だったのでアイスノンで冷やして、布団に入って我慢していた。それは痛いものであった。布団に入って寝返りをうつのもままならない。それでもしばらく我慢していたら、眠りにつくことができた。その時は自宅に外泊をしていたので病院に電話をして、指示を仰いだ。病院にいたら痛み止めの座薬を入れるという。座薬は効くのだ。既に、検査手術の時に、座薬の効果は経験済みである。


今日、先ほど主治医とその話をしていた。また、腰が痛くなったら、座薬を使うか、麻薬を使うという。へーッという思いだった。麻薬かあ、と思ったのである。習慣性はないらしいが、一旦麻薬を使い始めたら、効けば効くほど止められないのではないか。単なる患者の思い込みであれば言いのだが。医者は言う、患者に痛みを感じさせることは医師の負けだと。


ここのところ、治療費と職場のことを考えている。治療をするにはお金がかかる。職場では今、休職扱いになっている。満額ではないが給料をもらうことができる。共済だってあるから、治療費の大部分は共済で見てもらえている。休職の期限が来てくびになったらどうするのだろう、なんてことを考える。どこからお金を引き出せば良いのか。こんなことを考えるのも病気ゆえか。それほど先のことまで考えなくてもいいことなのかも知れない。

髪を短くする

先週来やってきた検査の結果、脳、頭骨、脊椎などに癌が転移していることがわかった。脳の治療を優先するということで、頭部への放射線照射を行うことになった。放射線の照射は合計10日間、土日を含むので4月5日から2週間の治療となる見込みだ。主治医の診断に立ち会った担当看護師のKさんに聞いたところ10日間の照射の最後の頃にごそっと髪が抜けるという話だった。脱毛の副作用があることはもちろん医師もはっきりと言っている。


癌が複数の箇所に新たに転移しているというのは、ショックではあったが、現実に戻れば、治療は治療で避けて通りたくない。髪が抜けると無様になるから(均等に抜けないので)髪を思い切って短くすることにすることにした。いつも言っている床屋に予約を入れた。ほぼ予定時間に床屋に行き、思い切って短くして欲しい旨を伝え、仕事を始めてもらう。


床屋には、この病気で入院していることは話してあり、髪を短くする理由はくどくどと聞かれない。彼ははさみをせっせと動かし、思うように髪をカットする。鏡を掲げ、これくらいでどうですかと聞くのでもう少し短く、と注文を入れる。床屋はそれを受けてどんどん髪を短くカットする。私は近眼が強いので鏡に映った自分の髪の長さはよくわからないが、顔が長くなったように見える。これで、頭部への放射線照射への気持ちがすんなりと決まる。


私は、小学生の頃よりこれほど短い髪にしたことはない。スポーツ刈りにもしたことがない。不思議な気分で、鏡を見ても自分の顔のようではないように見える。1週間もすればなれるであろう。

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