北原白秋・自身の推敲(1-3)
歌集に組み入れるときに、一度発表した作品を改作することがあります。
どのような考えで作者は改作をしたのでしょうか。
短か日の光つめたき笹の葉に雨さゐさゐと降りいでにけり 北原白秋 『雀の卵』
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冬の日の光つめたき笹の葉に雨蕭々とふりいでにけり 北原白秋(原作)
・蕭々(せうせう):風雨・落葉などの音のものさびしいさま
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原作と改作を並べてみました。
なぜ「冬の日」が問題だと認識したのでしょう。
なぜ「さゐさゐ」とし、「降り」と漢字にしたのでしょう。
理由があるはずです。
その違いを感じるとともに、作者の思いを推察してみましょう。
わからない方は、来年またこの記事を読みに来てください。
わずかでも想像できるように成長しているかも知れません。