4週目からツワリが始まって、現在12週。やっとピークを過ぎたようで、少しずつ気持ち悪い時間が短くなり、食べられるものも増えてきました。

妊婦がツワリで食べられなくなることは、栄養が採れなくなって赤ちゃんにデメリットが大きいような気がするけど、一説には、赤ちゃんの器官形成期にあたる重要な時期に妊婦が赤ちゃんに害があるものを食べないようにする仕組みだとも言われているようです。

もしそれが本当だとするなら、ツワリ中に食べられたものと食べられなくなったものを検討することは今後の生活にも何らかの示唆を与えるのではないかと思い、ツワリがあるうちに振り返ってみることにしました。

〈食べられなくなった、或いは美味しくなくなったもの〉
・外食全般が塩辛く感じるようになった。特に生ハムは食べられなくなった。
・外食のスパゲティは塩辛く、油がもたれて特に食べられなくなった。
・揚げ物。食べると4時間以上ずっとモタれた。
・スーパーの惣菜に苦味を感じた。
・外食の和食やスープにも苦味を感じることが多かった。

〈美味しいもの。気持ち悪くても食べられたもの〉
・生野菜全般。特にトマトやレタス。
・フルーツ全般。特に柑橘類
・薬味やスパイスの効いたもの。冷奴のネギ、ショウガ。最近ではグリーンカレーやタコライスも。
・海藻類。特にワカメ。
・たまに寿司
・ナッツ類


100人の妊婦がいたら、100通りのツワリがあるそうなのですが、私の場合はこんな感じ。お世辞にも身体に良いとは言えないジャンクフードにハマる妊婦さんもいるそうなので、ツワリの時の味覚の変化=身体に有害かを見極める、とは言えないと思いますが、私の場合は赤ちゃんが良い食生活を示唆してくれてるんじゃないか?と感じました。

私は、現在夫と離れて暮らしてるので一人暮らしなことと、福岡ではかなり外食産業に恵まれた薬院・警固・天神エリアに職場と自宅があることで、妊娠前は外食に行くことも多く、また惣菜を買って来ることもありました。ところが、ツワリが始まってから、いつも美味しいと思ってた店の味が塩辛く感じて、食べられなくなってしまい、よく行ってたイタリア料理店のスパゲティは油っこくてしょっぱくて食べられなくなってしまいました。それと、不思議だったのは惣菜の煮付けや行きつけのうどん屋の出汁に苦味を感じるようになったこと。同じ苦味を強くチェーン展開の洋食店のコーンスープでも感じることがあり、思い当たったのが化学調味料です。今まで外食で「苦い」とか「舌がイガイガする」なんて感じたことはありませんでした。それも、コーンスープやカボチャの煮付けで。外食の場合、多くの人に「美味しい」とか「こんなのはうちでは作れない」と思わせるためには相当の塩分と脂肪分が使われるだけじゃなく、いわゆる旨味調味料が多く使われているのではないでしょうか。
今まで、それを苦味とは感じなかったけど、赤ちゃんのおかげで有害センサーが鋭敏になり、化学調味料を苦味として認識するようになったのではないか?と勝手に推測しています。
自分で作るカボチャの煮付けにもコーンスープにも「苦い」なんて感じることは一切ないのです。

それと、逆にツワリ中でも美味しかった食べ物。トマトや柑橘類には赤ちゃんに必要な葉酸やビタミンが多く含まれてるようです。海藻にもたっぷりのミネラルがあり、これも赤ちゃんの器官形成には不可欠な要素です。ナッツには必須脂肪酸が含まれていて、これも神経発達に必要とのこと。スパイスは?よくわかりません。

こうして振り返るとツワリというのは、お母さんの味覚や感覚を操作して自分の身を守る赤ちゃんの?遺伝子の?仕組みかもしれません。よく「ツワリの時は食べたい物を食べなさい」と言われますが、もしかすると自分の身体に聞いてみれば「食べたいもの」がその時に赤ちゃんと自分に必要な栄養素だからかかもしれません。この飽食の時代、美味しいものが溢れて食生活に対しての動物的な本能が失われるなか、ツワリはそれを教えてくれるものかもしれないな、と思いました。

今年は、18歳(あれ、20歳?)以来ビールを呑まない夏になりました。
しかも、それを辛いと思うどころか、ビールを呑みたいとも美味しいとも思えない日が来るとは…来年の今頃は、また本能が鈍り、ビールを煽ってるのかなあ?


というわけで、最近は自炊ばかりです。今日の妊婦飯は鶏とゴボウの炊き込みご飯に野菜タップリ味噌汁、カボチャの煮付け、小松菜のナムル、コンニャクの味噌炒め。
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