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季節を愛でる12ヶ月の和菓子づくりコース。8月は、涼やかな透明感とのどごしの良さが魅力の**寒天を使った水菓子「羊かんと錦玉かん」**を作っています。



今回のテーマは、墨絵で有名な「〇△▢(まる・さんかく・しかく)」。
これは江戸時代の禅僧・画家である**仙厓義梵(せんがい ぎぼん)**が描いた一幅の墨絵に由来します。

〇△▢の意味とは?

仙厓が描いた〇(円)・△(三角)・▢(四角)は、一見すると子どもの落書きのようなシンプルな形ですが、それぞれが深い意味を持っています。

〇(円):完全、悟り、宇宙そのもの
△(三角):変化、成長、動き
▢(四角):現実、地、秩序

禅の思想では、言葉では語りきれない真理を、こうした抽象的な形に託して表現することがあります。
仙厓は「この三つの形で、世界や人生のすべてが表せる」という禅の本質を、あえてユーモラスで簡潔なかたちで私たちに伝えています。

 



錦玉かんに込めた和のアート

この禅の意匠を、今回は飾り羊羹で形作り、錦玉かんに閉じ込めるという和菓子ならではの表現方法で再構築しました。
透明感の中に浮かぶ〇△▢は、まるで宇宙空間を覗き込むような、静かで美しい世界観を感じさせてくれます。

レッスンでは、〇△▢の配置バランスや色合いにもこだわり、参加者の皆さんそれぞれの個性が光る作品が仕上がりました。

 



寒天の種類と使い分けも学びました

今回は「見た目」だけでなく、「食感」や「透明感」にも注目。
レッスンでは、棒寒天、粉寒天、糸寒天など、異なる寒天の特徴と使い分け方についても詳しく解説しました。

それぞれの寒天には溶けやすさや透明度、硬さが異なり、和菓子の仕上がりを大きく左右します。
素材を知ることは、より深い和菓子づくりへの第一歩です。

 



羊羹と錦玉かんの違い、重ねるときのポイント

今回の作品では、下の層に羊羹、上の層に錦玉かんという二層構造に仕上げました。
どちらも「寒天・水・砂糖・あん」というシンプルな材料でできていますが、火加減や砂糖の量、煮詰め方によって仕上がりの食感や透明度が大きく変わります。

また、羊羹の上に錦玉かんを重ねる際には、
・温度差に注意すること
・固まるスピードとタイミングの見極め

など、いくつかの繊細なポイントを押さえる必要があります。

これらのコツを意識することで、見た目にも美しく、層がしっかり分かれた本格的な二層菓子を仕上げることができます。

 



季節を感じる学びと味わいを

暑い夏にぴったりの錦玉かん。
見た目の涼やかさだけでなく、仏教や禅の世界にも触れられる、味覚と知の両面から楽しめるレッスンとなりました。

 

 

 

 


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