11月13,14日 若姫劇団 公演 2010秋お目通りシリーズ
お芝居は若葉劇団総師・若葉しげる原作の「電話」。座長・愛望美さんの一人芝居でした。
以前(かなり昔々)若葉しげる先生が演じられたそうです。
大衆演劇では珍しい現代劇。若い女性の部屋の中だけの舞台で繰り広がる悲劇。
婚約寸前の恋人から告げられる悲しい現実を愛望美さんが演じきりました。
婚約者の男性・声の出演は塩野勝美さんでした。
なかなかイヤミな悪役として適役でした。
そして母・弟の二人役をMARUが演じ、笑いのワンポイントとして光っていました。
台詞を事前に収録しPCで送出する初の試みをしてみました。
愛望美さんの台詞との掛け合い(電話の会話)は良い勉強になりました。
大衆演劇ファンには意表を付くちょっとビックリのお芝居。
これを昔に演じた先進的な若葉しげる先生の感覚には脱帽です。



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若姫劇団 座長・愛望美さん


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毒薬と破壊される携帯電話



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10月17日戸野劇寄席も第二十回を終えました。
ネタ帳も二冊になりました。
まだまだ大威張りで「大入り満員」と、とても云えない状況ですが何人かのリピーターの方もいて徐々に落語ファンに知名度が届いているかなと思う今日この頃。
落語は良いですよ。私・管理人は志ん生ファンでiPhoneにいくつも噺を入れています。
でも
その楽しみ方はやっぱり「ライブ」なんですね。劇場で公演が始まって以来、感じてきた生の反応。その日その場にいるお客さんの反応って違いますし、噺家さんたちのその反応に呼応し変わっていく芸。その芸は映像には写りません。劇場に居ないとその芸はわかりません。


何年か前からの落語ブームで一般の方々にも「落語」ってお年寄りの娯楽というようなイメージも払拭され結構若年層にもその面白さが理解されていると思います。
ただ
人生を重ねて感じる落語の中の人情や生活の中の味わいがあります。子供のころは単にギャクとして捕らえて面白がる部分も実は深いって事もあります。

談志師曰く「落語とは人間の業の肯定」。人間なんてこんなもんだよ。ほら吹きで、不真面目で、怠け者で、滑稽で。そんな人間を落語は受け止めてくれるんです。ダメなものをしょうがねえ としてくれているんです。管理人は齢四十六にして嫁も子もいませんし、そんなに人生の機微も深みもありませんが貧乏は味わっています。(志ん生師いわく貧乏をするってもんじゃない。貧乏は味わう。)
「業の肯定」ってもんにどっぷり浸かりたいですね。


その昔の名人。私の場合昭和の四天王がぎりぎりでしょうか。数々のエピソードに噺家さんたちの芸に対する凄まじさを垣間見る事ができます。
例えば
誰が言ってたか忘れましたが「ロック」って音楽のジャンルの呼び名じゃなくて「その人の生き様」の呼び名という言葉があるんですが、一芸に秀でている名人には「ロック」を感じるんです私は。「落語」=「ロック」。

高座で口演する噺家さんたちの姿はまさにロックスターのライブです。


6月26日、27日と若葉劇団とI&I合同主催の大衆演劇の公演が行われました。笑いあり涙ありの定番人情劇かと思いきや・・・・。もっと大きなテーマを持ったすばらしい二人芝居でした。若葉劇団総師・若葉しげる先生の描くこの「知覧の母」は戦争の悲劇を舞台の上で表現しつつ、平和を祈る大きなメッセージとなり観客の胸に響いておりました。これはもう「芸術」です。この公演を経て更にシナリオは完成形へと進化していくとおっしゃっていました。その過程をお手伝いできた事の喜びを噛み締めています。


戸野廣浩司記念劇場の情報はこちらで

http://iandifactory.com/iandi/tonohiro/tonohiro.htm