最近楽しく感じる分野の勉強をしまくって
気づけば一日が終わっています

読者登録して下さった方々有り難うございます
このシステムに気づくのに時間がかかってしまいました
これからも宜しくお願い致します




父に母の事を話したあの日から
父の態度は何も変わらなかった
逆に僕にはそれが恐ろしく思えた
「きっとこれから母は報いを受けるんだな」
そう感じざるを得なかった
母だけは気づいていないこの夫婦生活
父の中ではとっくにピリオドを打っている
所謂仮面夫婦だろう
ただ父の中でだけ

近所や会社の人から見たら
何も変わらない普通の夫婦だった
ただ
父は僕と二人になると
「覚悟はしておいてくれ お母さんは居なくなる」
そう真顔でつぶやいた
僕に何か出来る事は無いか聞いたら
「何もしなくていい 何も心配しなくていい」
そう言って目を真っ直ぐ見てくれた
安心した

家庭が崩壊するタイムリミットが
僕の中でどんどん早まって行く
一体父はどんな事をするのだろう
父のようなタイプは冷静に事を済ますので
一番怖いタイプに思えるのだけど

そして
ある日
いつものように僕は
自分の部屋でドラを撫でていた
すると夕方の変な時間に来客があった
「近所のおばさんかな」とか思っていたら
怒鳴り声にも聞こえる男の声と母の引きつった声

見ていなくても誰だかわかった

浮気相手のキリだ

僕が思ったより父は早く行動を起こしていたようだ
怖くてリビングに行けなかった
キリは凄く興奮していて母もつられて興奮していたようだ
何かあったのだろう
「夫が来る前に今日は帰って」
「うるせえどうすんだよこれ」
こんな会話が聞こえた

怖かった

そしてこのタイミングを外で待っていたのか
父が入ってきた
また暫く更新に時間が空いてしまいました
ちょっと最近遊び過ぎです
小野と父とキャンプに行きました
自然の中で食べるご飯は何ておいしいんでしょう

今回から少し内容が痛々しくなるので
書くのに時間がかかるかもしれません
でも出来るだけ真実を記録していこうと思います

ふと思ったけど母がこれを読んでいたら
なんて思うんだろう




気づけば朝になっていたあの日
僕は父に母がまだ浮気をしていると伝える事にした
その日母は美容室に行っていて
僕も一緒に行こうと誘われたのだが僕は断った
髪は切りたかったけど
父と二人になるチャンスだったから

その日父は疲れていたのかなかなか起きてこなかった
僕は高鳴る鼓動を抑えられなかった
母が帰宅する前に父に起きてもらわなきゃ
でも言ったら本当に終わりかな
言ったらもう今の家庭じゃなくなるのかな

でも もう磯は嫌だ

グルグル考えているうちに父は起きた
いつもの会社に向かう気合いの入った父ではなく
沢山眠れて幸せそうな笑顔の父
コーヒーを片手に「おはよう」と言って僕を撫でた
父のその一言で涙があふれてきた
ごめんねお父さん僕は気づいてしまったからと
居ても立ってもいられなかった
僕の様子に父は急に冷静になった
ただ少し見解が違っていた

父は母が二度とあんなことしないと誓ったのを
信じていたようで(信じたかったようで)
母の事で僕が泣いているとは思わなかったらしい
「学校で何かあったのか」
そう聞いてきた
そりゃそうだ
僕だって信じたくなかった母の不倫の再加熱
でもこれ以上隠して何になるかと思うし
自分が思ったより弱かったこと
「母親」はもう居ない事
伝えなければ
僕の存在の意味すら霞む

父を僕の部屋に呼び
今までの話とキリの電話番号
キリの元勤め先などを話した
話している間の父は至って冷静沈着で
僕を安心させてくれた
僕は今後家庭が崩壊するのが怖いと漏らしてしまったが
「お前には何も心配させない いつものように居なさい」
と目を見ながら話してくれた
手を握ってくれて何度も「大丈夫」と言っていた

話し終わって安心した僕は
昼間だったのに深い眠りについた

目覚めたのは夕方
「具合わるいんですって?ご飯食べられるかしら」という母の声でだった
食卓に向かうと普段通りの笑顔の父と
おかゆがあった
食べたくないと思っていたら
「お前が寝てからお父さんが米から炊いたんだそ」と
父に言われた
不倫母の手料理なんて食べたくないと父に話していたのを
ちゃんと覚えていてくれて
嬉しかった

おかゆは冷めないうちに食べた

その日は夜も平穏に過ぎた
久しぶりの更新になります
父が連休を取ってくれた時に訪れた北海道
僕も父もすっかり気に入ってしまって
先週末はよさこいソーランを見に札幌に行ってきました
あんな凄い祭りがあるんですね
とてもカッコ良かったです
今回は北大の学祭も同じ日程であったようで
北大にも行きました
正直あの広さには驚きました
車がないと移動出来ない程の広さでした
そして相変わらず北海道は食べ物が美味しいですね
スープカレーを食べ歩きました
また行きたいです




以下 続きになります




小野が毎日僕を慰めてくれる

僕が登校拒否状態になってから
小野は毎日給食のパンや牛乳を裏山に持ってきてくれた
どんどんやつれる僕を心配してくれた
凍っていた心は少しだけ解けていって
表情も徐々に出るようになってきた

少しずつ人と話せるようになり
小野のおばさんのところに
晩ご飯をごちそうになったりするようになった
帰るときには
唐揚げや卵焼きやチーズが詰まった
爆弾みたいに大きい 海苔醤油おにぎりをくれた
「お腹が空いたら食べるんだよ」
小野のおばさんが母親だったらいいのにと思った
前々から思ってたんだけど

母の不倫のせいで
僕がおかしくなって
そのせいで心配する人が増える
学校の先生だっていつまで騙せるか不安になってきた
成績が全てと考える先生だったので
僕は優等生扱いで放任されていたけど
これだけの頻度で休めば
そのうち問題児として扱われ家庭訪問があるかもしれない

現実と向き合わないと話は進まない

解っていたんだけど
自分の背後で聞こえる家庭崩壊の音
これを目の当たりにするのが怖かった
前回母の不倫が父にバレた時
心の中を冷たい風が吹き荒れていた
今まで絆という名前で呼ばれていた壁が
一気に崩壊したからだろう
再び同じ事が起こると思うと
どうしても踏みとどまってしまう

でもこのままだと母の思うつぼ
僕は父に伝えようと決心した

恐怖と不安で心臓が痛くなった
涙は枯れたのか出なかった

不倫する母親はどんな気持ちなのかわかる
単なる身勝手の幼稚な年増だ
でも
普通のお母さんってどんな感じなんですか
あの時から僕にはわからなくなってしまった

仮に旦那以外で素敵な男性が現れたとします
どう思うものなんですか
やっぱり「あわよくば恋人になりたい」と思うんですかね
でも
思うだけで行動に起こさないならいいと思います
僕だって道ばたで
可愛い子猫が居たら
自分で飼う妄想をしてみる訳ですから
ただ
色んな理由があるから
「うちでは飼えないし」とか踏みとどまるし
妄想でおしまいです

不倫してるとそうはいかないんでしょうか
よく運命を感じたとかあんなに自分を想ってくれる人は居ないとか
都合の良い話聞きますけど
じゃあ僕や父の立場はなんなんでしょうね
あんなに愛してくれる優しい夫と
贅沢な生活
そして念願の子供だったはずの僕との運命の出会い
これらの立場はどうなるんでしょう

結局
自分に都合の良い言い訳をしているに過ぎませんよね
そこに肉欲が絡むってだけの話でしょう
いけないことをしているという
禁断の行為がまた燃えさせるんでしょう

何が
あなたが生まれてくれたのは運命の出会いだ
ふざけるな

少なくとも僕はもう
子供がいて不倫する人間は親じゃなくて
オスとメスだと思う

たまに弱音を吐かせて下さい
本音では僕はお母さんが欲しいです
16歳でまだそう言うのなんて
マザコンのように聞こえるんでしょうか
でも
僕と父だけを愛してくれるお母さんが欲しい

どんなに勉強頑張って
いい大学に入ったとしても
いい企業に就職したとしても
手に入らないのは解ってるんだ

これをタイプしながら涙が出ます
あんな女の子供になりたくなかった
それでも父の子供で良かったとは思うけど

あんな女と結婚した父を恨むなんてことはしない
でも
違うお母さんから生まれたかった
キリとやはり母は続いていた
間違いない
やっぱりねーという感情と共に僕を襲ったのは
紛れもなく絶望感と焦燥感
そして
「神様 僕は何か悪いことをしていたのですか」
という自分に対する責め

その日の夜 
涙が止まらなかった
ドラが僕を心配そうに舐める
猫は人間の感情に敏感な生き物だと思う
そして僕にはその優しさが更に辛かった
まだ事実は僕しか知らない
割り切って行動していたつもりだけど
小学生には母の裏切りは辛すぎた
表面上では良い母を完璧に演じて
裏では肉欲におぼれ

卑怯だと思う
善悪の区別は完全に無視して
家族を騙し
婚外恋愛とか

ふざけるな
だったら僕なんて生まなければ良かったのに
汚い手で触るんじゃねえよ




その日から僕はまた拒食症が復活してきた
自分でセーブはしていたつもりなのだけど
いかんせん食欲がない
そして
悲しみのあまり僕は殆ど喋ることも出来なくなり
学校は休みがちになった
でもここまでなっても
この話は何故か自分から父には出来なかった
考えると涙が出て言葉は出ないから
しかも休みがちになったと言っても
家には居られなかった
怖かった
例えば1週間学校を休んだとして
その1週間母は不倫相手を家に呼べない
もしくは会えない 僕が居るから
となると
母に恨まれて尚更不倫が激しくなるような
そんな妄想に駆られた
だから適当な理由をつけては早退し
裏山で修行時間まで座ってぼーっとしていた


僕の変化に最初に気づいたのは小野だった
僕がいつものごとく裏山で座っていると
学校が終わったのか小野がやってきた
何でここに居るのかわかったんだろうと思っていたら
「お前最近おかしいよ」
そう言いながら小野が心配そうに
給食のパンとヨーグルトをくれた
僕はそれを見た瞬間
声にならない声をあげながら
ようやく自分以外の人間に話すことが出来た