とあるワナビーのライトノベル作家になるための追憶

とあるワナビーのライトノベル作家になるための追憶

ライトノベル作家・小説家・脚本家・ゲームシナリオライターになるために、ワナビーが日々精進するサイト。ライトノベルの感想。おすすめのライトノベルの紹介。

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最高評価S~最低評価F
【演出力】A
【構成力】A
【キャラクター】A
【設定】A
【総合】A

 

【あらすじ】

 

お笑いのセンスはあれど、人前では緊張してしまう内気な少年・四十万畦道! かたやネタは作れずとも表現力はピカイチの元天才子役・東片太陽! 生きてきた道も違えば、性格も違う高校1年生の2人だが、目指す目標は唯一つ“お笑いの頂点”!! 全力で夢へと駆けてゆく「お笑い」青春ストーリー第1巻!!

 

【感想】

 

めちゃくちゃ面白かった。漫才を扱った漫画なのだが、漫才のシーンでは声を出して笑ってしまうほど面白かった。

それもそのはずで、原作の浅倉秋成はこのサイトでもたびたび紹介していた『 第13回講談社BOX新人賞"Powers"』の受賞者で『ノワール・レヴナント』や『フラッガーの方程式』など緻密な伏線と劇的な回収で読み手をあっと驚かせるミステリー小説を生み出した作家なのだ。

その作家と『DEATH NOTE』の小畑健が組んだのだから面白くないわけがない。

各キャラクターも魅力的で応援したくなるし、ジャンプならではの友情、努力、勝利がすべて詰まっている。

お笑い好きにもミステリー好きにも読んで欲しい一冊。

 

 

 

 

最高評価S~最低評価F
【演出力】A
【構成力】B
【キャラクター】A
【設定】A
【総合】A

 

【あらすじ】

脳疾患が招く麻痺、記憶障害、失語症――。脳外科医が診るのは、脳ではなく人生。元・脳外科医が書く超本格医療ドラマ!/日本における脳血管疾患の患者数はおよそ112万人。そして患者の多くが何らかの後遺症と闘っている。アメリカの病院から郊外の主幹病院にやってきた三瓶友治は空気を読まない。それは、少しの遅れが人生を左右する脳外科医ならではのふるまいでもあった。「脳内血腫」「第4脳室腫瘍」「失語症」の症例を収録。

 

【感想】

 

非常に面白かった。医療系の物語はかなり数が多いが、その中でもきちんと個性を出して、この作品ならではの面白さがあった。

まず脳疾患が中心になっているのだが、その様々な症例がすごい勉強になるし興味深かった。誰もが突然直面するかもしれない脳疾患に焦点をあてつつ、その人がどのように回復していくか、周りの人、社会からどんな目で見られてどんな辛さがあるのか細かく描かれていた。

そして、そうした各患者のエピソードだけでなく、主人公の三瓶とヒロインであるミヤビの関係性も魅力的で興味深い。ミヤビ先生の脳疾患の謎や、三瓶との関係性など、ミステリー的な謎解き要素もある。

重たいテーマではありながら、各キャラクターが魅力的で明るくて、読んでいてそんなに重い気持ちにならずに爽やかな読了感が残る。

いまお勧めの医療系漫画。

 

 

最高評価S~最低評価F 

【文章力】B

【構成力】B

【キャラクター】A 

【設定】A 

【総合】B

 

【あらすじ】

 

近年その覇者が音楽界の寵児となる芳ヶ江国際ピアノコンクール。自宅に楽器を持たない少年・風間塵16歳。かつて天才少女としてデビューしながら突然の母の死以来、弾けなくなった栄伝亜夜20歳。楽器店勤務のサラリーマン・高島明石28歳。完璧な技術と音楽性の優勝候補マサル19歳。天才たちによる、競争という名の自らとの闘い。その火蓋が切られた。

 

【感想】

 

重厚な物語だった。一つのコンクールを四人のコンテスタント目線で描いている。異なる登場人物がそれぞれどのように音楽と向き合っていくのかが丁寧に描写されているので面白い。

一次予選、二次予選と進むにつれて、登場人物たちが変化していくのも楽しい。音楽の情報量も豊富で、ピアノやコンテストについて勉強になる部分が多かった。

けれどその情報量の多さがテンポを悪くしているように感じる。

そして起承転結があるのだが、その変化が希薄で、物語としての振れ幅が少ないように感じた。なので後半は前半ほど楽しめなかった。

音楽を文字で表現することは大変難しいなと改めて感じる。丁寧に描写をしてくれるのだが、やはり音楽的な知識がないと頭の中で音を再現するのは難しい。

 

けれど本当の一つのコンテストを通して大きな物語を描き切ったのは凄いなと思った。