ついに最終章…
それにしても、12月まで同じチームでプレーするのが、こんなに長いシーズンになるとは…。
もはや、学生で真剣勝負を前にラクロスをしているのは、
金城学院大と、慶應のみ。
大学選手権が終わってからのチームの練習には、
これまで戦った相手のチームからの助っ人参加や、
クラブチームの選手の参加もあり、内容の濃い練習が出来ていました。
この頃のチームの戦術的習熟度は、当然の事ながら過去一番。
やはり、厳しいビックゲームを勝ってきて、選手には自信がはっきりと感じられてました。
更に、DF戦術で慶應の代名詞とも言えたゾーンから、マンツーマンへのチャレンジをしていた事も、
選手達のスキルやモチベーションを上げていたと思います。
この頃の練習でのドローコントロール力、本当に強かったなぁ…
12/9 全日本選手権準決勝
対NLC SCHELZO@大井第2球技場
11/24にMISTRALとのクラブ選手権決勝で、延長戦で敗れ2位となったNLC。
後半終了間際までリードし、あと一歩で優勝を逃したチームは、前年の全日本覇者。
日本代表のATのIクラ選手や、同じく代表GのMヨを擁し、
当然ながら、試合巧者。
攻撃力や、ゴーリーのセーブ力はもちろん脅威ではありましたが、
最も大きなキーポイントは、
相手が『学生より年上の、関西弁を操るクラブチームの選手』という事で、
実力とは関係のない力関係を感じる事無く、
本来の自分達のラクロスで勝負できるかどうか、
ということでした。
本当に日本一になりたいなら、『本気』を見せろ、と試合前には言いました。
ACのAヤの『顔が大事』の話には、選手も共感を抱いてましたね。笑
前半 3-5
後半 4-1
TOTAL 7-6
勝利。10/11。
前半、早い時間に点を取り合う展開でスタートしたものの、
やはり堅さが見られ、足も動いておらず、
実力以上の何かにプレッシャーを受けているかのようなミスが続き、
前半の流れはNLC。
やはり、NLCのGのMヨは存在感を発揮していました。
慶應も早めにGを4年Aヤカに変え、なんとかNLCの攻撃を凌ごうとしました。
そんな前半を1-4の3点差からズルズル離されず、2点差で終えられたのは大きかった。
ハーフタイムの選手達の様子を見ていて、後半は行ける、と確信しました。
クラブチームという名札だけ見て、上に見てはいけない、と分かっていたものの…
という感じで試合に入っていって、25分戦ってみて、「やれる」と実感したようでした。
後半は、『自分達のラクロスをやって勝つ』という意志と、『顔』をはっきりと感じられました。
あとは、自分達をどうコントロールして、普通にプレーできるか。
後半開始早々は、チャンスを決めきれず、焦れる展開。
それでも、ポゼッションは圧倒的に慶應。
後半の6分に最初の得点を2年Mキから3年Iデのフィードで決め、
その後のプレーで、4年GのAヤカが果敢なインターセプトを見せ、
速攻で3年Mッシが決めてからは完全に慶應の流れ。
走力では、完全に勝っていたので、最後まで走りきれるか。
2年Mキが連続でゴールで2点差となった後の、残り3分でミスからNLCに決められ、7-6。
DF陣は、3年Mケが相手キーマンを機能させず、後半かなりよく守っていたので、
後半初めての失点ながら、この形での失点は、あまり良くないなぁ・・・という失点。
その次のポゼッション次第では、同点も覚悟。
『やっぱ、7点ぐらいで勝とうとしちゃ、ダメっすよね~。10点取りに行きましょ』
なんて、ベンチで話してたような覚えが。
それでも残り2分を、しっかりとボールを動かして、チャンスを与えず勝ちきり。
この2分は、結構叫んでしまったかも…
自分の学生時代以来、20年ぐらいぶりの『江戸陸』への切符獲得。
選手に感謝、でしたね。
真の日本一への挑戦権を獲得。
目指していたものを、本当に獲りに行ける試合に臨めるのは嬉しかった。
の顔ですね。↓
男子の準決勝では、
慶應が、クラブチーム2位のSTEALERSを12-8で下し、
男女で、全日決勝へ。
OBOGの盛り上がりも、またも最高潮でした。
12/16 全日本選手権決勝
対MISTRAL@江戸川区陸上競技場
もう何年も、ラクロスで学生が日本一になった事が無い中で、
今年は、慶應のラクロスがその歴史を塗り替える。
日本一良いラクロスをやったチームが日本一になる。
その「日本一」を、江戸陸で見せる。
コーチとしては、
「試合をやってみないとわからない」ではなく、この決勝は、
慶應のラクロスの質が勝つ、という試合にしたいと思っていました。
試合前の選手達の心技体の充実ぶりを見ていて、これは確信していました。
女子の決勝の前に行なわれた男子決勝は、慶應対FALCONS。
9-14というスコアでFALCONSが5連覇するのをOB席で見届け、
『女子が必ずリベンジしますよ』
と、一緒に見ていたOBのIリさんに言い残し、スタンドを去りました。
日本一奪還を目指すMISTRALのメンバーの充実度は言わずもがな。
日本最高のATのDんを筆頭に、日本代表級の選手も多く、
簡単な試合になるわけはない、と思っていましたが…
前半 7-1
後半 3-5
TOTAL 10-6
優勝!日本一!11/11達成!
(図らずも2人が同じタイミングで同じガッツポーズの瞬間…)
前半からクラブ王者に全く臆する事無く、
自分達がポゼッションして、試合をコントロールするラクロスを見せ、
2年Mキの先制点から、ドローも完全に支配し、圧巻の6連続得点。
正直言って、この流れは想像していませんでした。
結果的には、この全日決勝が、11試合の中で一番楽な展開になってしまったという印象。
後半は、MISTRALが意地を見せ、さすがの攻勢に出るも、
慶應も要所で追加点を挙げ、危なげなく勝利。
チーム戦術を深く理解し、自分達のスタイルに自信を持ってプレーすれば、
こんな試合ができるんだと、本当に楽しんでベンチから試合を見れました。
スタートの4年、主将Yカ、副将Nツキ、Mグが3人揃って良いパフォーマンスを見せるのも、
案外この試合が初めてだったかもしれません。
そして、ゴーリーのスタートは、いつもの3年Hカリではなく、
4年のAヤカ。
決勝に向けての準備で見せた、ひたむきな努力と集中力で、
過去2年慶應の守護神として見せてきた本来のパフォーマンスをやっと取り戻してきました。
この4人の「四天王」に負けず劣らず、
フィールドに立った後輩達も、常に積極的に激しくプレーしてくれた事が、
本当にチームの成長を感じさせてくれました。
決勝で、クラブ王者に対し、2桁得点で勝利。
選手達が、シーズン当初から掲げてきて、ずっと見れなかった
『圧倒的ラクロス』
が、全日決勝という舞台で初めて披露できた。
最高でしたね。
もう何年も見ていなかった
『3 Cheers for KEIO LACROSSE TEAM』
の復活。
実は、最近の学生はこの儀式の存在を全く知らないそうで。
主将Yカだけでなく、4氏と私ichi以外の選手達は、
何をやっているのか、あんまりわからないまま、やっていたのではないかと。
90年代OB的には、嬉しい瞬間だったようです。
優勝メダルをもらえないコーチ陣ですが、
帰宅すると、我が子から最高のメダルをもらえました。
優勝して思うこと…
「さぁ、次がまた大変だ」
ほんじゃあの