ユーフラテスの不育症克服日記

ユーフラテスの不育症克服日記

7週で繋留流産。10週で心拍確認後繋留流産。プロテインS欠乏+不育症。赤ちゃんに会える日までの不育症克服記録です。
2014年1月男の子を出産しました!

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いよいよ帝王切開手術開始。

両手は固定され、胸の前にはカーテン。
そこから下は麻酔で感覚無し。

麻酔医「酸素マスクつけますね~」の言葉で手術スタート。



あぁ、ついにはじまる...




意識はものすごくハッキリあり、
先生達の会話が全部丸聞こえ、というのがすごく怖かったりして。


先生「では開腹します」


麻酔のお陰で痛みは全くないけれど

皮膚や内臓をひっぱられる感覚は
ばっちり感じられ...


わ~~切られてる~ショック!
でもあと少しで赤ちゃんに会えるから
頑張れ自分~‼︎‼︎


なんて心の中で叫ぶ。


痛くはないけれど、
内臓をグイグイ引っ張られているという
すごく気持ち悪い感覚が続き.....




先生「頭、吸引!」




ンオギャーーーー




下の方に目をやると


助産師さんに抱きかかえられて
分娩室の方へ運ばれる赤ちゃんが一瞬見えた。


紫色で
顔がしわくちゃで
手足をバタバタさせてた



産まれた。
ついに、私の赤ちゃんが産まれた。


ワー!キャー!興奮!!というよりも

今までの歩み(流産~不育症治療)をやっぱり何となく思って
静かな感じで
じんわり目頭が熱くなって
涙がこぼれた。
(腹を切られて身動きできないという状況もあったと思う)


産まれてきてくれてありがとう。
やっとやっと、会えたね。
ありがとう、ありがとう、、、


まだ一瞬しか見てない我が子だけど、
身動きできない体の状態で
そんな風に思ってた。


そんな風に
感動にひととき浸ったものの、
まだ手術中でお腹は開きっぱなし。


赤ちゃんを取り出した後は
大体10分位で手術終了、という噂を聞いていたので
もう少しの我慢だ~と心の中で自分を励ます。


しかし、何と言っても前置胎盤(正確には辺縁前置胎盤)。
そこからが結構長かった...

何だか急に慌ただしくなり
(出血多量が見込まれる前置胎盤は赤ちゃんを取り出した後が肝心でスピード勝負らしい)


先生「ガーゼ10枚‼︎」
助産師さんがバタバタ動いてる。


ネットでも見たし手術前に看護師さんにも聞いた通り、
そろそろ麻酔で意識が無くなるはず...


と期待していたのに全然なくならずガーン

先生達の会話も
内臓を引っ張ったりモミモミしたりが
全部はっきり感じられる.....


先生「まだ下からの出血多いかな?」

看護師「結構でてます‼︎」

先生「あ~‼︎ そっちいかなくていい‼︎」

麻酔科医「先生、麻酔少し足します」

先生「ガーゼ‼︎ 早く‼︎」


内臓をグイグイモミモミ...


金属のカチャカチャという音...


想像したらどんどん気持ち悪くなってきて息が苦しい...


麻酔科医に視線で
助けて...と訴えるもスルー
かなり息もあがってきて
想像すると気持ち悪くなって 
オエッっとなる

私、やばいんじゃ...
とにかく苦しくて気持ち悪くて助けて~
という状態が続く

かなり出血しているようで
内臓モミモミと先生達の慌ただしい動き&会話も続く....

かなり意識も朦朧としてきた所で
(ただ会話ははっきり聞こえる...)







「ありがとうございました~」
という声が聞こえ手術が終わったらしい事を知る。


助かった....


先生「連日すみません。何かお礼しないとな~ 先生の奥さんにがいいかなにひひ


なんて会話まではっきり覚えてる位、
結局最後まで意識ははっきりしてました。


手術時間は39分。


赤ちゃんが産まれるまで5分くらいだったのでその後30分以上。
長かった~ けど無事終わって良かった


その後手術室から分娩室へ移動し
しばらくすると夫と両親が来た。


先生から「何かおかしいことや変だなと思ったことあったら遠慮しなくていいからなんでも言うんだよ!」
と何度も念をおされ、やっと眠りについた。

夫がその時後ろを見ると
手術室の扉が開いていて
すごい血の海だったそう。


出血量は2000ccくらい。
どうやら輸血はギリギリしなくて良かったらしい。

手術後、先生は汗びっしょりで
前置胎盤だったので慎重にしました。
と夫に時間が長かったことを説明したみたい。

貧血の値は通常が12のところ、
出産後4日目で6まで上がってきたと言われたので
手術直後はきっと4とか5とかだったよう。

手術後、そのまま分娩室で
ほっとしたのと麻酔で目が重く
夫に見守られながら寝る。

途中、看護師さんや先生が様子を見に来る。

子宮の辺りをクルクルマッサージして
出血の様子を確認する。

まだ麻酔が効いていたので
痛みはそんなに感じないけど
切ったばっかりの傷口、
ひぇ~~~‼︎
でも、マッサージすることで出血が止まるようで
何回もされた。
その度に、ひぇ~~~‼︎


しばらくして、先生が赤ちゃん連れてきてあげてと助産師さんに伝えて
赤ちゃんを抱いた。
というか、顔の横に置いてもらった。

とっても小さい。
かわいい。
かなりの毛モジャさん•笑

けど眠くて
すぐにウトウトしてしまう....
少ししてまた助産師さんへ....


その後、気づけば18:00近く。

一旦、旦那さんは家に戻ったらしい。

看護師さんがきて
「ちょっと呼吸が苦しそうで休んじゃう時があるから、これからNICUのある病院へ移りますね」と告げられる。

この時は手術直後ということもあり

ショック‼︎ というよりは

すぐに退院すると思っていたので
あぁ、そうなんだ..
我が子をよろしくお願いします。

という気持ちだった。

赤ちゃんの体重は、2150g。
一過性多呼吸と低出生体重という診断だった。

赤ちゃんは産道を通ることで
肺から羊水が排出されて肺呼吸になるそうで
帝王切開の場合は、
羊水がうまく排出されないことがありその場合に呼吸が苦しくなってしまう
という事を初めて知る。

とはいっても、帝王切開でも問題ない場合がほとんどのようで
多分、体重が小さめだったのも関係していたのかな....?と思う。

その後、救急車がくるまで一緒に過ごし
赤ちゃんは夫に付き添われながらNICUのある病院へ移った。


一人残された私は、
その後一眠りし病室へ移動した。

手術がハードだったので
出産した日に赤ちゃんと離れ離れになったことについて
悲しい淋しいという感情は
翌日以降、体の痛みが取れてきてから段々と感じることになる。
この時はかなり体がダメージを受けていたのでとにかく眠かった。

痛みは、手術後も背中に硬膜外麻酔の針が刺さっていたのでかなり緩和されていたとは思う。

というか下半身は麻酔でしばらく動かず。



そんなこんなで
待ちに待った出産の日を終えた。


人生初の開腹手術。
人生初の出産。
我が子の対面。
色々な事がつまりにつまった
忘れられない一日となった。


この時の


もう二度と出産は無理‼︎‼︎‼︎
もう絶対無理‼︎‼︎‼︎
本当に無理‼︎‼︎
絶対に今回が最後‼︎‼︎‼︎


という思いは


不思議な事に
しばらくして
赤ちゃんと接する度に
何故か

どんどん和らいでいくのでした.....

今じゃ、

産めるだけ産みたい‼︎

と思っている

という不思議......




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