最強パッケージ
内川さんぽのときには外せない「パンのみなとや」さん。
いつも店頭にあるショーケースは揚げパン用。
あんパンのみ、他のパンたちと確実に差別化するため、
袋の上からお母様が手書きで「あんパン」と書かれるそうだ。
なんとも、いい味の文字と、
ど真ん中でない位置が、よりうまそうに見える。
こういうのが、最強のパッケージだと思う。
オシャレに着飾ったラッピングには
もちろん心躍るけど、
もったいないという気持ちも
必ず湧いてくる。
それに、中身は結局食べて終わりのものを、オシャレにしようと思っている時点で、潔くない。
私は
〝オシャレ〟とか〝センスある〟とかいうときに、
〝潔さ〟というのははずせないものだと思う。
必死にオシャレになろうと、
自分に似合わない格好をするのは未熟だ。
まだオシャレではない。
いろんなものを試して、
自分に合う組み合わせを知った上で、
TPOを楽しめるのがオシャレだと思う。
パッケージは、
お金も手間もいっぱいかければ、
そりゃ手ごたえのあるものなるだろうし、
お金がなくても手間をかければ、
念の入ったなにがしかにもなるだろう。
でも、お金をかけずに、
ほんのちょっとだけ手をかけたものが
私は好きだ。
合理性と意思がせめぎあう境目に、
その商品やお店の大切にしているものやセンスが垣間見えるから。
みなとやのパンの
親しみやすさと温かさが伝わってくる。