兄さんな日々。 -2ページ目
自分の身がどうなろうと。
兄弟のもとへ。
言い張る兄さんに柴田は、
「おい！」
と組員たちを呼び、兄さんを囲んで………
なんてことー！！！！！
あとは倒したけど最後のひとりにっ…！！
でも鎖のぐるぐる巻きって、
そのままずるずると鎖が落ちていきそうな
気がするけど……
………これね。
もう言葉が出ないんですよ。
左目の真実。
こうして失われたんだよね…
兄さんの痛い、ほんとに痛い叫び。
助けを請うわけでもなく、
自分の信念を曲げない芯の強さ。
この人は、
もし自分が死ぬことになっても
同じなんだろうなぁ…
兄さんと冴島さんをハメた
柴田和夫はなぜ殺されたのか。
新たな謎が出てきたところで、
物語は次の主人公へ━━
兄さんはこのあと嶋野さんに"穴倉"に
入れられちゃうわけで。
だから笹井の親父さんを花屋のとこに
連れていくのは無理なはず……
なんだけどなぁ
なっ………
なんですと！？！？
笹井の親父さんのための襲撃なのに……
裏切者！？！？
ショックだよね……
冴島さんはそれを知らずにもう現場に……
兄さんを待っているのに……
どうする！！！！！
なんて熱い兄弟愛………
天涯孤独の兄さんにとって冴島さんは
家族も同然。
自分の身がどうなろうと関係ない。
自分の大切な兄弟のために。
絶体絶命の兄さん。
この最悪な状況、どう切り抜ける…！？
久しぶりに拳を交えたふたり。
真島の兄さんの左目を見て冴島さん、
「お前があの日来んかったんは、
その目に関係してんのか！？
あの日あの時、
何でお前は来られへんかったんや？」
東城会直系柴田組組長、柴田和夫。
傘下である金村興行の新井さんが起こした
上野誠和会の伊原の銃殺事件で、
上野の若頭・葛城勲に土下座で謝罪をし、
ケジメの指までも差し出した男。
その柴田がつい先程殺されたらしい。
一体何が……
そして、２５年前……
１９８５年４月２１日。
冴島さんのところに行けなかった、
いや、行くことができなかった、
真島の兄さんの真実……
兄さん２０歳
左目もまだ元のまま。
柴田に呼び出されていたのか！
邪魔すんなー
てか、襲撃に行くことバレバレやん！
兄さんめちゃ動揺してますやん！
出ました、裏切者！
確かにラーメン屋で出所祝いは
ケチすぎるよね笑
あーまた話がややこしくなってきたー！！
でも兄さんが冴島さんのとこに
行けなかった理由はここに……
裏切者は誰だ！！！
「昔みたいに殴り合うて決着つけて
俺に言い訳させてくれや。
お前が俺に勝てたらの話やけどな」
先に膝をついたのは兄さん。
冴島さんがもう一度殴ろうとするも、
『殴ってくれ』と言わんばかりの表情で。
ようやく和らぐ空気。
兄さんが眼帯を外すのはこの一度きり。
……の、はず。笑
その奥を見た冴島さん、
さすがに目を見開く。
重くならないように、左目を失ったことに
「元が強ったから丁度ええわ」
と笑いに変える。
冴島さんの次々放つ追及にも、
兄さんは上を向いて黙ったまま。
さて、兄さんはなんと言う……？
それにしても兄さん
まじカッコ良いんですけど
ミレニアムタワーで、
真島の兄さんと２５年ぶりに再会。
その再会は当然ながら重たいもので。
「場所、変えよか。
俺らの思い出の場所に、な」
『思い出の場所』とは
吉田バッティングセンター。
ふたりでよく遊びに来てたのかな？
冴島さんの追及に、
眉間に皺を寄せ少し苦しい表情になるも
無言のままバットを振り続ける兄さん。
そんな兄さんに冴島さんは……
………
素手で止めちゃったよ
普通なら骨折するんじゃ？
さすがに兄さん、バットを置いて
歩きだして……
「のうのうと暮らしとった
お前とはちゃう」
違うのよー冴島さん……
兄さんも片目を無くして……
狭い部屋で拷問を受けて……
それこそ刑務所よりも辛い日々を……
でも、兄弟の誓いを守り、
すぐに理由も言わない、言い訳しない
兄さんのなんと素晴らしいこと。
久しぶりに交える拳。
冴島さんの思い、兄さんの思い。
交えたあとに待つものは。
てか、兄さんと闘うの
ほんっっとめんどくさいんだよねー笑
