清く図太くしたたかに!
3日で読めるトップが強運であり続けるための『人間学読本』
ヨーロッパ英雄史小説作家・小園崇文です。
「デキるリーダーは歴史に学ぶ!ヨーロッパ史を図太くしぶとく生き抜いた強運な王たちの物語」
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●離婚、再婚、そして…
国王即位から内戦終結と激動の人生に隠れがちですが、アンリ4世にはマルグリート・ド・ヴァロワというれっきとした妃がいます。しかしもう何年も顔を合わせていない、完全な「仮面夫婦」。お互い愛人が入れ代わり立ち代わりして、よろしくやっています。当然二人の間には子供もいません。が、この状態が続いては先代のヴァロワ朝と同じ道を辿りかねません。つまりは国王に跡継ぎがいない、そしてお家断絶…。
しかし今更マルグリートとの関係好転も望めない今、アンリ4世は愛人であるガブリエル・デストレとの再婚を本気で考えます。しかも既にガブリエルとの間には3人の子を生している。ガブリエルが妃になれば、自分の子供が後を継いでいくので、ブルボン王朝も安泰。そのためにはマルグリートとの婚姻が無効である、というローマ教皇のお墨付きが必要。王族は勝手に結婚も離婚も出来ないのです。マルグリートが離婚に同意することはまず間違いないので、ローマ教皇の同意さえ取り付けられれば、後はスムーズに事が運ぶだろう。
ですが側近たちは、ガブリエルの身分の低さを理由に難色。マルグリートも最初は簡単に同意しましたが、相手がガブリエルと知ったとたんに態度を翻し、慰謝料の釣り上げなど嫌がらせを始めます。ガブリエルと何が何でも結婚したいアンリ4世と、他の相手を差し向けたい側近たち。この前まで内戦を共に戦い抜いた者たちが、再婚相手のことで揉め始めるのも何か滑稽ですが、事はあっけない展開で幕切れ。アンリ4世があれほど恋い焦がれたガブリエル・デストレが1599年、28歳の若さで急死。あまりのタイミングの良さに「毒殺」説がその後も絶えませんが、真相は闇の中。恋多きアンリ4世もさすがにしばらくの間は落ち込んだようですが、この後も女性関係は絶えなかったようですから、その図太さたるや…。これぐらいじゃないと激動の時代の国王は務まらないのでしょう。
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