お散歩の途中、あまりに風が強いからか、愛犬マーブルはしばし立ち止まり、
もしかしたら言葉を話し出すのではないかと思うような眼差しを私に向ける。
まぁ、思っていることは分かってるよ。
「ちょっと抱っこして欲しいなぁ...」でしょ!
ちょこちょこと私の足元に寄ってきて私を見あげる。
この愛らしい眼差しにはどうしても抗えずに、
「しょうがないわねぇ〜抱っこなのね〜」と、抱き上げる。
「あなたのためにお散歩に出たのに、これじゃしょうがないわね〜」とか言いながら。
でも、私もマーブルもお互いの温もりを感じて幸せな気持ちで歩くのよね。
そんな風の中の散歩で想い出した。
風の歌、私が楽曲に書いた歌詞。
風の言葉
(抜粋)
〜〜〜
もしもあなたに愛が届けば
乾いた心 泉になり
花を咲かせる 七色の花を
溢れる心は やがて風の言葉
〜〜〜
これはフランソワーズ・アルディという歌手の楽曲に書いた
「風の言葉」というタイトルを付けた歌詞。
それからフランシス・レイの楽曲に書いた歌詞、「夢追い」
これは吹いている風を辿るような、記憶が甦るイメージを持ったので、こんな歌詞をつけた。
夢追い
(抜粋)
風にのり 羽ばたく 鳥のように
手をつなぎ 夢追って 飛んで行こうよ〜
〜〜〜 〜〜〜
他にも風の詩は書いたかな。。。などと思いながら歩いていた。近いうちに歌おうかな...。
それにしても風が強い。
つけ睫毛付けていたら、はがれて飛んでっちゃうかなw~
いつのことだか、ステージの後だったので付け睫毛をつけたまま楽屋を出た。
ビルから出るとビル風も手伝ってもの凄い風。
「あ〜!こりゃ凄い風だなぁ」
「うわぁ〜!つけ睫毛がはがれちゃうよ〜!」
その私の言葉にお腹を抱えて笑った優しき天才ピアニスト。
今も天国でお酒を飲んでピアノを弾いているのかなぁ。優しい音色で。
母も今では天国に住んでいる。その昔、強い風は怖くて嫌いだと話していた。
子ども心にそんなに怖がるのはどうしてかしらと不思議だったのを覚えている。
遠い記憶・・・前世からの記憶・・・
嵐が丘のヒースが咲く丘のイメージ。私は確かにそこに住んでいて、
家の前にはヒースの丘が広がっていて、
私はその石造りの屋敷の扉の前で強い風に煽られている草っ原を眺めている。
髪の毛やスカーフやロングスカートが風になびいて、私はそこで幸せに暮らしていた。
まさに風の記憶なのだ。
そろそろお家に着くよマーブルちゃん。帰り道はいつでもとっても早く歩く。
お家が大好きなのね。
風は記憶を運んでくれる・・・。