山根万理奈、植田真梨恵、ヒグチアイ@京都ROOTER×2 | スウィート・チン・ミュージック

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日頃メジャーからインディーズ、クラシックからHMまでジャンルを問わず参戦しているライブレポを中心としたへっぽこ備考録  「Tune up the band!」

七夕の日に行われた『月刊ミドリカワ書房7月号』 みど星と歌おり姫ズに行って来ました。


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ミドリカワ書房氏が毎月開催しているイベントの7月度の対バン相手は、

山根万理奈、植田真梨恵、ヒグチアイと錚々たる面子、それに加えセッションも有りという

企画、そうそう無い機会に立ち会いたいと馳せ参じた次第です。

まあ本当にたまにしか遠征はしませんけどね。


新幹線を使って昼過ぎに京都へ、東本願寺等をふらふらして会場のROOTER×2へ。

もっと色々な名所を回ろうかと思ったのですが、いかんせん照りつける日差しと熱気の凄さに根負け。

入場待ちの際にフォロワーさん達との御挨拶や、初対面のファンの方々とお話を。

こうやって各地に常連のファンの方々がいらっしゃるというのを実感出来るのも遠征ならではでしょうか。



O.Aは地元京都出身、茉美

普段看護師をしながら音楽活動されているという彼女、既に立ち見が出る程の盛況ぶりに

緊張しつつも、しっかりとしたステージングを披露。

終演後に自分も医療系ですよと話したら、ああ雰囲気がそうですよね

と自分はどんな雰囲気を漂わせているのでしょうか(苦笑)



二番手は植田真梨恵

いわずもがなインディーズシーンでの実力はトップクラスの彼女、先月以来の拝見。

毎回拝見する度に、同じ曲も違った色合いを持って届けてくれる彼女の魅力には感嘆

と同時にまだ見ぬ可能性の高さにぞくぞくします。


只今回は直近にひいた風邪の影響か、いつもの絞り出すような歌声はセーブ気味。

それでも二曲目「壊して」ではまるで打楽器の如く、アコギに打ち付けられる力強いストローク

からの叫びに似た歌声にはびりびり感じましたね。


選曲も落ち着いた雰囲気の曲が多かったように見受けられたし、ちょっと残念だったのは

「センチメンタリズム」や「サファイア」の様な所謂キラーチューン的な楽曲があれば、

初見の方にももっと魅力が伝わったかなと。

良かった事は間違いないのだけど、本領発揮とまではという印象でした。


終演後に少しお話を、相変わらず凛とした眼差しと雰囲気にはどきっとさせられます。

次回は八月東京でのワンマンでの拝見予定です。



三番手はヒグチアイ

こちらもインディーズシーン、ピアノ弾き語りでは知らぬ物は居ない歌い手。

拝見するのは昨年十一月、gee-geでのランチワンマンライブ以来久々。


自分が思う彼女の印象は、愚直なまでの音楽に対する姿勢、こだわりの強さかと。

朴訥な語り口から想像も出来ない程、熱を帯びた歌声と叩き付けられるピアノの旋律。

聴いている者の真に迫る演奏は、胸に響きます。

一見クールで孤高というイメージな彼女のMCでのギャップもまたhealahに似て魅力の一つかと。


ライブで赴いた石垣島から直行で京都へ、日焼けしたヒグチアイも珍しい。

石垣島では水曜どうでしょうで有名なロビンソン氏に逢えて高まったエピソードを。

観客で行かれた方はという問いには自分しか挙手しなかった模様。

植田真梨恵が作った雰囲気を一曲目の「ココロジェリービーンズ」から一気に自分色に

染め替えてしまう旋律。

一音が流れ出した途端、彼女の醸し出す個性、感性溢れる世界観に。

やはり唸らされる程の実力は流石です、只その実力の高さ故SSWの成長具合を追って行きたい

という方には完成度が高すぎるのかなという歌い手さんでしょうか。


惜しらむは、植田真梨恵同様「メグルキオク」や「黒い影」といったアップテンポの曲が

入っていればと。「メグルキオク」は一番好きな曲でサビの盛り上がりは半端無いですね。

彼女の魅力がもっと伝えられたであろうと感じました。


物販では久しぶりに拝見した事をお伝えし、新たにでた音源を購入。

微かに自分の風貌を憶えてると仰っていましたが世辞でも嬉しい事です。

本当であれば尚更、今月また拝見出来るかも。



三番手は山根万理奈

一週間振りの拝見、正直此処までの演者でも十分な所にまーさんのご登場。

前述二人もそうだったのだけれど、彼女も落ち着いた曲が多いセトリ。


芯がしっかりとしていながら柔らかく包む込むような歌声は前奏者二人とはまた異なった

個性と特長を帯びている。


「へなへなん」ではいつものコール&レスポンス

お客さんといちゃいちゃしたいという発言で笑いと共に一体感を得た会場。
暖かな雰囲気の中で彼女の優しいメロディーが流れる。

彼女の感情がそのまま素直に伝わる歌声には毎度胸に響きます。

七夕という事で「星の見える晴れた夜に」がセトリに入ってくれればと思ったのですが。

また連日のライブの影響か、高音域の伸びが普段より出ていないかなと感じたり。


MCではミドリカワ氏の「誰よりもあなたを」に救われたエピソードを。

学生時分に一目惚れした男性に対して前が見えなくなっていた時にこの曲を

聴いてはっと気付かされたと。

この曲一言で表せばストーキングする女性を描いたもの。

あまりに思いが強く同じ行動をとっていたかもしれないと、この曲で留まった思い出だそう。

流石歌と恋に生きる女と友人に評された人ならではか(笑)


物販ではいつもの東京ではなく、京都という景色が異なる場所でライブが拝見出来た事に

感謝をお伝えしました。

そういえば上記のエピソードについては触れませんでした(笑)



大トリは今宵の主催者、ミドリカワ書房


失礼ながら予備知識なく拝見した次第ですが、なんという衝撃だったのでしょう!

歌詞が率直というかリアリティの塊、本能、煩悩を包み隠さず吐き出すといった感じ。

MCもあたし、~つってという語り口もさながらマギー審司かと(笑)


毎月開催しているこのイベント、普段は女性客が多い中この日は流石に八、九割が

対バン相手目当ての男性客という事で男性目線の曲を揃えたセトリにされたそう。


耳馴染みし易いメロディーにGメンやらヒモを題材とした生々しい歌詞のギャップ!?

思わず噴出しそうになったり、ここで笑ったら恥ずかしいなと一人堪えたり。

初見ながら皆がっつりと掴まれてしまいましたね。



アンコールでは四人勢ぞろいのセッション。

東京でもお目に掛かれない様な組み合わせに期待が高まります。

毎回ミドリカワ氏の持ち歌をセッションされる企画で、ルーターの店長の選曲との事。

「保健室の先生」 タイトルを聞いた途端に笑いが起こる会場(笑)


アコギをミドリカワ氏、Keyにヒグチアイ、両端にハンドマイクの万理奈、真梨恵嬢。

妖艶な女医が初な学生達をたぶらかす様な大人な一曲。

出演順に歌いまわしていくスタイル、各々の女医がイメージされた歌声にも個性が有り

歌詞に笑いが起こりつつも聴いていて面白かった。



最後は割れんばかりの拍手と歓声を持って終演となりました。

各物販は前述の通り、万理奈嬢曰く私にあの女医を表現するのは難しかったとの事でした。


長時間に渡りましたが、いやはや大満足の一夜でした。

本当に七夕の夜空さながら煌く個性と感性に魅了されたライブとなりました。

各々のステージングもさることながら、セッションでの自分の好きな歌声が重なり合うハーモニー。

これは本当に堪らない瞬間、京都に赴いて良かったとこの時間を堪能出来ましたね。



帰りは初めての夜行バス、水曜どうでしょうで見てきた光景を自分が経験するとは!?

初めてという事でゆったり独立三列シートで望んでみましたが、結果は惨敗でした。

元々寝付きが悪い上に、興奮冷めやらぬテンション、後方からのボリュームの大きいいびきと相まって

殆ど眠れずに新宿へたどり着く破目に。

まあこれも慣れなんでしょうかね。


七夕の夜に輝いたライブの長い一日がこうして終わりを告げましたとさ。

恐らく最長文字数になったhealah、FLOWER FLOWERレポに匹敵する様な長文、

ご閲覧ありがとうございました。