クリスマスが近いので、
トム・ウェイツのライブ 『 Burma Shave』 を見ていた。
ライブはメドレーで、
トランペットの強烈な Summertime Blues ~
詩の朗読のような Burma Shave からはじまるのだけど、
後半、
Silent Night ~
Christmas Card From A Hooker In Minneapolis
へとつながる。
トム・ウェイツがピアノを弾きながら
静かに Silent Night を歌い、
そして、
hey charley i'm pregrant
and living on 9 th street.....
「ねぇ チャーリー わたし 妊娠しているのよ
今は9番街に住んでるわ・・・・・」
しみじみと、
ミネアポリスの女から届いた
クリスマス・カードを読みあげていく。
どうも
女にはトロンボーン吹きのダンナができて、
お腹の子供は彼の子供じゃないけど
彼は自分の息子だと思って
大事に育ててくれるといっている
そしておかあさんの形見の指輪をくれて
毎週土曜の夜にはダンスに連れてってくれる
ねぇ チャーリー
女の話は思い出話にうつり、
フイリン駅を通り過ぎるたびに
「アンタ」のことを思い出すって・・・
いつも髪にベタベタグリースを塗っていたことや
「アンタ」がくれた
リトル・アンソニー&ザ・インペリアルズのレコードを
まだ持っているって・・・
でも、レコード・プレイヤーは
誰かが盗んでいっちゃったって
まあ、
いろいろあったけど、
ミネアポリスに戻ってきて
これからは そこで暮らすつもりだそうだ
ねぇ チャーリー
あの後辛かったけど
やっと幸福をつかんだ気がするの・・・・・
女の話が
チャーリーに語りかけるように歌われ、
ときどき客席からあたたかい笑いがこぼれ、
なんだかジーンとさせられるのだけど・・・・・
「ねぇ チャーリー
ところで
本当のことを知りたい?
トロンボーンを吹いているダンナなんて
実はいやしないのよ
本当はお金を貸してほしいの
弁護士に払わなくちゃいけないのよ
でも チャーリー
ヴァレンタイン・デーの頃には
きっと仮出獄できると思うわ」
と落ちがある。
silent night
holy night.....
さすが、
トム・ウェイツである。。。
水彩
Tom Waits / from "Burma Shave"
24.2 X 33.3 cm