******研修医MASAYA****** -9ページ目
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2) 院長夫人

今日の午後6時に院長夫人を目城駅近くのホテル・リッチ東京にお迎えに行かなければならない。
しかし相変わらず道は混んでいる、何とかぎりぎり間に合うかどうか。
さきほど貰ったグッチの腕時計を見て(しまった、時計を変えないと!)、信号待ちの間に院長婦人から頂いたカルチェに付け替え、車内も脱臭スプレーを使用して香水の香りを消す。
なんとか約束の3分前にホテルの前に着く。
急いで入り口に向かうと婦人が出てきて、年甲斐もなく一寸すねた感じで
「もう!、20分前から待っていたのよ、なにしてたの?」
「すみません、道が混んでいたものですから。このお詫びは後でしっかり致します」
「そう、それならいいわ、許してあげる」そういってSLKの右座席に乗り込んだ。
ドアを閉めると、車内は香水イランイランの香りで満ちた。
ちらっと車内をチェックしたあと
「夕食には何が食べたい?なんでもいいわよ」
先ほどの運動で腹が空いていたので
「ステーキでもいいですか?」
「いいわ、好きなだけ食べて」
急いで新袋駅に向かい、駅近くの駐車場から歩いてステーキハウス「留羅(ルーラ)」に入る。
店内は赤を基調とした装飾で、ルイ王朝時代へタイムスリップした感じである。
カウンターの一番奥の席に並んで座る。
「奥様、オフホワイトのシャネルのスーツはよくお似合いですね」
「奥様って言うのはやめて、これからは恵子でいいわよ」
「はい判りました、そうさせていただきます」
前回、アカデミアへ同伴で行くことをお願いしてあったので
「恵子さん、今夜はご無理を言って申し訳ありません」とお礼を述べた。
「いいのよ、あなたを育てていきたいの。主人のような堅物で頑固で自分勝手な医者になってもらいたくないのよ!それに私の我が儘を厭な顔一つしないで聴いてくださるし、私も気持ちが若返って肌の艶もよくなったと言われるの」
「申し訳ありません、本当にいつも可愛がっていただきありがとうございます」
「私が注文してあげるわ」メニューを見ながら
「こちらにはステーキは「大田原牛」400gをレアでね、私は150gでワインは1977年シャトー・ラフィット・ロートシルトにしてね」
私がレアを好んで食べることを覚えていたようだ。
「大田原牛」とは最高級「那須牛」の中から厳選され、「まぼろしの和牛」といわれるもので、自分ではとても注文できる肉ではないし、ワインも シャトー・ラフィット・ロートシルトなんてとても飲めない。

しばらくしてステーキが焼かれ目の前に出された。
腹が空いていたので夢中で口の中に運び込む。
ステーキの味は格別で体中に力が満ちてくる。
隣の席では嬉しそうに恵子さんが私の食べっぷりを眺めている。
「やはり、若い子は違うのね。食べ方にも元気があるもの」
「恵子さんもまだまだお若く魅力的ですよ、僕なんかいつでも傍で甘えていたいと思ってます」
少し声を抑えて「ふふふ・・。お上手ね。あとでしっかり頑張ってね」
私も小声で「解りました」
たわいもない会話をしながら食事を済ませ、左腕で婦人の肩を抱きながら店を出る。
(これから出勤すれば丁度良い時間になるな)
「ねえ、すぐお店へ行くの?もう少し一緒にいて下さらない?」
「いいですよ、どちらへ行きましょうか?」
「もう少し二人で歩いていたいわ」と人通りの少ない裏道を歩き始める。
覚悟して、アカデミアに携帯で少し遅れる旨連絡すると、嬉しそうに私の首に両腕を掛けてきた。

1) 千香

{1}

私のホストネームは「雅哉」、通称「マー君」。
年齢は26才、色白で髭は薄く、童顔で実年齢よりも7、8才若くみられている。
初々しさと医学生という珍しさもあり少しずつ指名が増えてきた。

そんな矢先、2人の若い女性を連れた院長夫人が来店された。
ホスト指名欄を見て、私を指名してきた。
私は3人の前に跪き名刺を差し出し丁重に挨拶した。
「はじめまして、雅哉と申します。これからもよろしくお願いいたします」
3人は珍しい者でも見るように私の顔を見つめた。
「あなた、本当に医学生なの?ニセ医学生ではないの?」
私はこういう質問もあるだろうと想定していたので、笑顔で
「そう思われるのもごもっともだと思います。これからお相手させて頂いた後で、ご判断くだされば結構です。」
「今日は何をご用意すればよろしいでしょうか。」
「そうね、今回はドンペリでも用意してしてちょうだい。」
「モエエシャンドン ドンペリニョンロゼ でご用意させていただきますがよろしいでしょか?」
「それでいいわよ」
すぐにシャンパングラスが用意され3人のお相手がはじまった。
私に向かって「こちらの方、現役の看護婦なのよ」と右隣のすらっとした美人を紹介した。
「初めまして、お仕事大変だと思いますので今夜はごゆっくり過ごされて日頃のストレスを解消してください。」
その女性は奥様の病院でオペ室(手術室)に勤務しているそうだ。
「ねえ、あなたに少し質問してもいいかしら。」
「はい、なんなりとご質問ください」
笑顔を絶やさないように答えた。
「癌と肉腫の違いは医学生なら解りますよね?」
「はい、癌は上皮性の悪性腫瘍で、肉腫は非上皮性の悪性腫瘍のことをさします。」
「エイズは日本語では正式に何というのか解りますよね」
「はい、後天性免疫不全症候群といいます。」
私が戸惑うこともなく答えたので3人は急に笑い出した。
「何か失礼なことを申しましたでしょうか?」
院長夫人は「ニセ医学生だとしてもこれだけすんなりと答えてくれれば上等だわ、今夜はしっかり楽しませてちょうだい」
「はい、承知いたしました」
たわいもない冗談や会話と院長夫人の不満をひととおり聞いた後、ダンスタイムがきた。
看護婦と称される女性が私に手をさしだしたので、早速手を取りフロアに案内した。
静かなブルースが流れはじめた。
各ボックスからもそれぞれ女性の手を引きホストが出てきた。
私は彼女の腰に左手を添え、右手を彼女の左手と組み体を密着させてゆっくりと曲に合わせて体を動かした。
彼女の手は汗ばんでいた、見た目は痩せた感じだったが手を腰に触れてみると意外に肉付きはよかった。背は160cmくらいで胸はそれ程大きくはないが弾力のある堅さをしていた。
少し酔いが回ってきたようで、だんだんと彼女は私に体をまかせるようになってきた。
耳元で「また来るわね、いいでしょう?」と囁いた。
ダンスタイムが終わり、ボックスにもどると院長夫人は「いいわね若い子は」と言ったので
「奥様もお若いですよ、次は奥様のお相手を必ず致しますのでそんなこと仰らずによろしくお願いいたします。」と答えた。
院長夫人は一番上の息子さんが今年私立医大を卒業されたそうなので40代後半くらいだと思われる。中肉中背で美しい方である。
ご主人は10才くらい年上の外科医で仕事が忙しいのと、他に女性がいるようであまり自宅に戻らないそうだ。
もう一人の女性は奥様のお友達で社長婦人とのこと。美人というよりも小柄のかわいい女性であった。
時々院長夫人と二人してホストクラブやゲイバーなどに出かけるそうだ。
二時間くらいで三人は帰っていった。

{2}

私はクラブ・アカデミアのアルバイトホスト「雅哉」26才。
日頃はボサボサ頭でダサイ眼鏡をかけブランド品は身につけず徒歩で通学し、講義はいつも階段教室の一番前に座ってノートを取っている真面目な医学生。
成績は割と良い方なので同級生は誰もホストのアルバイトをしているとは思わない。
主に翌日が休みになる金曜と土曜にホストのアルバイトをしている。
アカデミアへ出勤する前には、眼鏡を外しコンタクトを着け、髪も綺麗に整えカラースプレーで少し色付けし、目立たない程度に化粧をしてからブランドのスーツと小物で身をかため、サングラスを掛けて出勤する。

今夜もいつも指名してくださる女性のお相手をしていた。
彼女は自分の母親くらいの年齢で自社ブランドのブティックを数軒経営している。
離婚後、子供を幼い頃に事故で亡くしているので私を自分の息子のように可愛がってくれる。
私もそれを察して失礼がない程度に母親に甘える子供の気持ちで接することにし、たまには買い物や食事にも付き合うようにしている。

そんな時、看護婦千香が午後9時頃、一人でクラブ・アカデミアに姿を現した。
入り口で「雅哉さんをお願いします」と私を指名する声が聞こえる。
同僚のホストが私の席が見えないところに案内してくれたので、数分後にタイミングを見計らって席を立ち千香の席に向かった。

「いらっしゃいませ、お待たせいたしました。今日はお一人ですね。」
「ええ、先日の約束どおり来たわ。今日はどんな風に楽しませてくれるのかしら?」
「何なりとお申し付け下さい。」
「ねえ、その言い方やめてもらえないかしら。もっと普通に話して頂戴。」
「はい、そうします。」
「ねえ、あなた本当に医学生なの?信じられないわ」
「ここでは話せないので、その話はまた別の機会にしましょう。何をご用意しましょうか」「そうね、ヘネシーを頂戴」
「 リシャールで宜しいですか?」
「ええいいわよ。ボトルキープしてかまわないわ」
「ありがとうございます」
しばらく世間話をしてからトイレに立つふりをして先の女性の席にもどる。

「お待たせしました」
「忙しいようね、でもいいことね。私のお気に入りが人気があるのは気分が良いものね。人気が無いと逆に寂しいものですもの」
「ありがとうございます。吉岡様にはいつも可愛がっていただき感謝しております。」
「今日はこれで失礼するわ。その代わり明後日の日曜日付き合ってね。」
「はい、喜んでお約束いたします」
「じゃあ、約束よ」そう言って帰っていった。

急いで千香の席に戻ると、W大政経学部のヒロシが繋ぎをしてくれていた。
ヒロシに礼を言って千香の左隣に座ると、見ていたらしく
「あのオバさん良く来るの?ちょっとケバイわね」
 「ええ、週に一回は来店されます。」
「あんなオバさんでも、どんなことでも相手するの?」
 「いえ、何でもと言うことはありません、お買い物のお手伝いくらい程度です」
「解ったわ、今日もダンスして下さらない?」
手を差し出しフロアにエスコートすると、タイミング良く曲が流れ始めた。
千香は私の左肩に右頬を寄せ、両手を私の腰の後ろで組み、私は両腕で千香のスリムな体をそっと抱きしめるようにした。
千香の髪の香りが鼻をくすぐる。
千香は色白で目鼻立ちがはっきりしているのでそれ程化粧を必要としない、香水は微かに柑橘系を使用しているようである。
千香を抱きしめ、ゆっくりと曲に合わせて体を動かしていた。
千香は瞼を閉じ気持ちよさそうに私に体を任せている。
長い睫毛が濡れている。
「ねえ、来週も来ていい?」
「ありがとうございます、私は金曜と土曜にしかいませんので他の曜日は許して下さい。そのかわりに私の携帯番号をお教え致しますので、ご連絡下さい。」
嬉しそうに千香はうなずくと顔を私の前に向け目を閉じた。私が額にキスをすると不満らしく口をとがらせた。素早く口にキスをして体を離し席へ戻った。
その日は一時間半くらいで帰っていった。

千香はその後も金曜の午後9時になると姿を見せては私とダンスをした。
彼女くらいの美貌であれば言い寄ってくる男は沢山いるだろうが何か訳ありのようだ。
来店回数を重ねるにつれ、だんだんと千香は自分の事を話し始めた。
年齢は私よりも二つ上の28歳。
私と同じ年の弟が実家の熊本にいる。
千香には離婚歴があるが、子供はいない。
病院に近いマンションに一人で住んでいる。

ある日、千香が遠慮がちに「お店以外でも会って下さる?」
「いいですよ、いつにします?」
「明日の午前11時、マンションまで来て下さる?」
頭の中で明日の予定を確認してから「喜んでお迎えに伺います」と返事をすると
「嬉しいわ、今日はいつもより少し早いけど帰るわね。」
笑顔を見せて千香は帰っていった。

{3}
五月のさわやかな季節、寝覚めもよい。
今日は千香さんを迎えに行く。
シャワ-を浴び、軽くコロンをつけ、ピンクのポロシャツ、フェラガモのベルトと靴、ベージュの綿の上着とパンツもフェラガモにし、時計はカルチェ、サングラスはアルマーニを選ぶ。
車は近くの月極の駐車場に隠してある中古のシルバーメタSLK230。
DVDナビ搭載してあるので千香さんのマンションはすぐに判った。
約束の時間より10分ほど早く着き、車から降りて携帯でマンションの前に居ることを連絡すると彼女の明るい声が聞こえ、5階の一番東側の窓が開き、彼女の手を振る姿が見えた。
しばらくしてマンションの入り口に彼女の姿が現れたので急いで駆け寄ると
「あら、ずいぶんと今日はラフな感じね」
彼女も薄いピンクのワンピースで、白のハイヒールと帽子を身につけていた。
明るい日の光の下では夜よりも若く美しく爽やかに見える。
「千香さんもとっても爽やかで素敵ですよ、今日はどちらへ行きましょう?」
「お任せするわ」
彼女を右座席に座らせ車を発車させる。

相変わらず都内は混雑している。
日差しも強くなっているので車の屋根はオープンにしなかった。
時々彼女の顔を見ると彼女もこちらをみて微笑んでいる。
一路首都高を海に向かって走行する。
車の中で彼女は嬉しそうに「あなたって本当に優しいのね、世の中の男がみんなそうだと良いのに」
「千香さんはとっても素敵ですから、世の男性はほっておかないですよ。千香さんと一緒に過ごせるなんて、僕はなんて幸せな男だと思います」
「お世辞がお上手ね、でもいいわ、許してあげる」
「マー君、将来どんなお医者さんになりたいの?」
「そうですね、僕は女性が好きですから、女性に希望と幸せを与えることができる医者になりたいですね」
「何科の医者なの?」
「今のところ、美容整形外科医になりたいと思っています。」
「そうなんだ、マー君優しいからきっと人気が出ると思うわ、私もお願いしようかしら」
「千香さんはそんな必要ないですよ、今でも十分美しい。手を加えるところはどこにもないですよ!」
「ありがとう、でもねやっぱり自分では気になるところがあるの」

一時間ほど車を走らせ、海水浴場が見渡せる丘の展望台に着く。
海風は爽やかに二人の頬を擽っていく。
海岸には大勢のサーファーがサーフィンを楽しんでいるのが見え、展望台には幾組かの家族連れが写真を撮っている。
「すみません、写真撮って頂けないでしょうか」と言って、彼女はデジカメを取り出し、近くにいた家族連れの父親にお願いした。
その男性は突然美人に声をかけられ嬉しそうに写真を撮ってくれた。
「お昼はどうしますか?何がお好きですか?」
「マー君が良いと思うものでいいわ」
近くにイタリアンのレストランがあることを知っていたのでその店に向かった。
店の名はリストランテ・イルムーノ。
実は、この店は他のお客様に教えられ一緒に来たことがあり、美味しくて若い女性にも人気がある。
海の見える窓際のテーブルに向かい合って席に着く。
おしゃべりをしながらの食事を済ませると、彼女は「夜勤があるので、そろそろ自宅に戻りたい」と言った。
私も約束があり、夕方には戻りたかったので快く了承した。

午後4時頃彼女のマンションに着く。
「今日はとっても楽しかったわ、まだ2時間ほど時間があるから上がってお茶でも飲んでいって下さらない?」
「いいですよ、一時間半くらいなら」と返事をした。
彼女の部屋は2LDKで、室内はとっても明るく清潔感があり、彼女と同じく良い香りが漂っている。
彼女は嬉しそうに二人分のコーヒーとプロセスチーズのお茶うけを一緒に運んできた。
その姿は初々しく、恥じらいに満ちたものであり、とても結婚歴があるとは思えないくらいで、まるで女子大生を思わせるようだ。

「ねえ?このコーヒーの種類わかる?」
昔、コーヒー専門店でウェイターをしていたとき、マスターに少し教えられていたのだが、この際それは内緒にして
「コーヒーは詳しくなんだ、香りがいいから、モカ・マタリかグアテマラ かな・・? 」
「グアテマラよ、でもいいとこいってるわ、勉強だけじゃないのね」
そう言いながら私の左隣に座った。
「マグレだよ、これ香りが良くって美味しいな」
「今日はありがとう、これ気に入らないかも知れないけど使ってね」
と言って男物のグッチの腕時計を差し出した。
驚いた表情をして「そんなことしてくれなくてもいいですよ、でも折角だから使わせていただきます。ありがとうございます」と答えると、彼女は
「ねえ?キスして」と甘えた声で目を閉じた。

(やはり)と心の中でつぶやき、左腕を回して抱き寄せそっと唇を合わせると、柔らかな感触と甘酸っぱい香りが口の中に広がった。
唇を離そうとすると、首を横に振り、いやいやをして私の腕をつかんで離さない。
右手で彼女の左胸に触れると小振りだが形の良い堅めの感触が伝わってきた。
あえぎ声が聞こえてくると、こちらも自然に愛撫を続けてしまう。
左手を彼女の左脇の下に回して、左の胸を愛撫すると同時に右手は彼女のボタンをはずして右胸に手を滑り込ませ、ブラジャーの下から硬くなった乳首を愛撫する。
唇を離し小さめの硬くなった乳首を唇で軽く吸ったり、舌で転がしたりして愛撫を続ける。同時に、右手は彼女のスカートの中にいれて、そっと内股から上へさすりあげながら愛撫していくと、すでに下着の上からでも判るくらいに潤っている。
華奢な体つきの割に大腿部から臀部にかけては意外なほど肉付きが良い。
彼女にとっては久しぶりのHだったらしく、どんどん息を荒げ乱れた。
その後は私のペースで何度も彼女を満足させると(詳細略)、動けなくなっている 彼女をベッドに残したまま、急いで次の約束の女性の待つ場所に車を走らせた。

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