しずかにねむっている。 | 石川淳志のブログ

しずかにねむっている。

 おだやかな二十七日の昼前、上州、川場村の吉祥寺にある井上日召の墓参りをした。

 それは井上家先祖代々の墓の左にあった。お彼岸が近かったからだろうか、つつましく花がたむけてあった。政治的な恍惚とは無縁の、宗教的にも「強烈な日蓮宗」とも無縁の墓だった。それもそのはず吉祥寺は臨済宗、いわゆる禅寺なのであった。

 いかなる理由でこの地に埋葬されたのかは知らない。それが大洗ではないことに感慨が深い。

 生まれたこの地で一族とともに眠っている。