慢性便秘


10年、20年、30年あるいはそれ以上、長年の便秘でお悩みの女性、たくさんおられます。慢性便秘症です。慢性便秘症は、本当に辛いです。一時的な便秘も辛いのですが、それが、長年続きますと、お腹の張りや残便感のみならず、いつもお腹が痛いです。慢性便秘は、常に、便が大腸の中に残っている状態で、健康にも美容にも悪影響を及ぼします。ニキビ、吹き出物などのお肌のトラブルは勿論のこと、便秘による大腸菌などの悪玉菌が繁殖し、細菌感染性膣炎、尿道炎、膀胱炎、腎盂腎炎などの尿路感染症も起こりやすくなります。また、悪玉菌の繁殖によって、腸管免疫機能が低下しますと、アトピー性皮膚炎、花粉症などのアレルギー性疾患の原因ともなります。慢性便秘症の治療のために、刺激性下剤の便秘薬に頼りますと、次第に効果が消失してしまい、慢性便秘の解消法を失うことになります。では、どのような慢性便秘の治し方や解消法があるのでしょうか? ここでは、慢性便秘の治し方・解消法についてお話します。


便秘は、突然便秘になる「急性便秘」と徐々に便秘が進行して慢性化する「慢性便秘」とに分けられます。急性便秘は、生活環境の変化などが原因で起きる一時的な便秘である「一過性便秘」と、ある種の病気が原因で起きる「急性の器質性便秘」とがあります。一方、慢性便秘は、最も一般的にみられる慢性化した便秘である「機能性便秘」と病気が原因で慢性化した「慢性の器質性便秘」とがあります。


急性便秘である一過性便秘は、普段と生活リズムが変わった時に起こりやすい便秘です。進学、転校、就職、出張、転勤、残業、引っ越し、夜遅くまでテレビを観たり、パソコンをしたとき、暴食・過食などで生活環境が変わったとき、旅行に行ったとき、ダイエットを始めて食事の内容が変わったとき、などに起こりやすい便秘です。一過性便秘は、お腹が張る程度であまり苦痛を伴う症状はございません。便秘になる原因が取り除かれれば、自然に治ります。一過性便秘の治し方・解消法は、便秘薬など、特段の処置は必要ございません。しかし、一過性便秘だからといって原因を取り除かず放置しますと、慢性化した便秘になりますので注意が必要です。


急性便秘には、急性の器質性便秘も含まれます。器質性便秘とは、腸が物理的に変形したり、腸の中にポリープや腫瘍ができて、腸の中が狭くなり、便が通りにくくなって引き起こされる便秘のことをいいます。腸閉塞、腸捻転、大腸ポリープ、大腸がんなどの病気が原因となります。また、子宮筋腫、子宮がん、卵巣腫瘍など、腸に隣接する外臓器の腫大によって腸が圧迫され、便秘が引き起こされることがあります。急性の器質性便秘では、生命に危険が及ぶ病気が原因していることが多いので、医療機関による治療が必要となります。


急性の器質性便秘では、激しい腹痛や吐き気・嘔吐を伴うことが多いです。以下のような症状がありましたなら、注意が必要です。急性の器質性便秘の治し方・解消法は、自分で対応しようとせず、医療機関で診てもらうことが大切です。①経験したことがない痛みや違和感がある、②生活習慣の変化がないのに、突然、便秘になった、③極端に細長い便や、厚みのない平らな便が出るようになった、④黒い便、血便、粘液便を伴う、⑤激しい腹痛、腰痛や吐き気・嘔吐がある。


慢性便秘の中で最も多くみられるのが機能性便秘です。腸の機能が低下するために起こる便秘です。腹部膨満感や無気力感、倦怠感など、病気とまでは言えないけれど、毎日、体に不快感を与えるのが機能性便秘です。慢性便秘の人のほとんどが、機能性便秘となります。機能性便秘は、弛緩性便秘、直腸性便秘、痙攣性便秘の3つのタイプに分かれます。


機能性便秘の中で最も多くみられるのが弛緩性便秘です。弛緩性便秘は、慢性便秘の中で最も多いタイプの便秘となります。弛緩性便秘では、大腸の筋肉がゆるむために、腸の蠕動運動が抑制され、そのために、便が腸管の中をスムーズに流れなくなります。これによって、便が腸管の中で長時間滞留し、便の水分が腸壁から過剰に吸収されてしまい、その結果、便が硬くなって、排便が困難となり便秘が引き起こされます。出産経験のある女性、更年期の女性、高齢者によくみられるタイプの慢性便秘です。腹筋が弱く体力のない若い女性にも多くみられます。


弛緩性便秘の原因は、①筋力、特に腹筋力の低下、②運動不足による腸の蠕動運動の低下、③虚弱体質、④病中病後の体力の低下、⑤加齢、⑥食物繊維の摂取量の不足、⑦胃下垂、大腸下垂、内臓下垂などの臓器の下降、⑧下剤の乱用、などが上げられます。また、弛緩性便秘の症状としては、①コロコロ便が出る、②硬い便が出る、③残便感がある、④便意を感じにくい、⑤お腹が張る、腹部膨満感がある、⑥頭痛がある、⑦肩こりがある、⑧冷え性である、⑨体がだるい、倦怠感がある、⑩食欲不振、などがあります。


弛緩性便秘の治し方・解消法は、何よりも運動不足などによって腹筋力や体力が低下しているので、腹筋を鍛えると同時に、食物繊維、特に、イヌリン食物繊維などの水溶性食物繊維を積極的に摂ることが大切です。イヌリン食物繊維には、硬くなった便を軟らかくする効果がありますので、自然なお通じが促進されます。弛緩性便秘は、体力不足の人に多い便秘ですので、弛緩性便秘の人が、刺激性下剤の便秘薬を使って、無理に排便しますと、より一層体力が消耗し、便秘以外の病気を引き起こすこともありますので注意が必要です。


直腸性便秘も弛緩性便秘と同様に、比較的多くみられるタイプの慢性便秘です。直腸性便秘は、スーパー便秘ともいわれています。直腸性便秘は、便意を我慢してしまうことから起こります。直腸まで便が降りてきているのに、大腸までサインが届きにくい状態になっているため生じる便秘です。朝、学校や職場に急ぐあまり、トイレに行かず、排便を我慢したまま出かけてしまったりしますと、直腸性便秘が引き起こされます。また、家以外のトイレ、たとえば職場や学校のトイレでは排便することができないタイプの人や、会議などで排便を我慢しますと直腸性便秘が生じます。朝食を抜く、つい排便を我慢してしまう、お肉が大好きで、便はいつも硬い、便意を感じることが少ない、などの人に直腸性便秘は起きやすいです。また、直腸性便秘は、家以外で、排便に恥ずかしさを感じる子供や女性に多いタイプの慢性便秘でもあります。太くて硬い大きな便が、直腸性便秘の特徴です。


直腸性便秘の治し方・解消法には、さまざまな方法があります。まずは、朝の排便を我慢しないことです。朝の排便を我慢する理由としては、時間的に余裕が無いことに起因していますので、普段より20~30分、早起きするようにして、朝のトイレを済ませてから外出する習慣を身につけることが大切です。2つ目は、イヌリン食物繊維などの水溶性食物繊維を摂って、腸内環境を整えることです。イヌリン食物繊維は、水に溶けて、ビフィズス菌や乳酸菌の栄養源となって善玉菌を増やし、腸内環境を整えます。増えた善玉菌には、便を軟らかくする効果がありますので、直腸性便秘の場合であっても、お通じがスムーズになります。「オオバコ」などの水に溶けない不溶性食物繊維は、直腸性便秘には効果はありません。イヌリン食物繊維のような水溶性食物繊維が、直腸性便秘の解消に効果的です。3つ目は、骨盤底筋を緩めることです。直腸性便秘では、骨盤底筋が緊張状態にあるので、直腸に便が溜まったり、あるいは、便意を感じなくなるのです。軽く飛び跳ねる体操を繰り返すだけで、骨盤底筋を緩めることができます。


3つ目の慢性便秘の型である痙攣性便秘は、弛緩性便秘や直腸性便秘とは異なる原因で生じます。痙攣性便秘は、ストレスによって腸が痙攣を起こしてしまうために、腸の中を便が正常に通らなくなってしまい、その結果、便秘が引き起こされます。多くの場合、腹痛を伴い、便意があるのに、なかなか便が出せないという、苦しい状況になります。痙攣性便秘は、神経性ストレスが原因で、そのため、自律神経の働きが乱れ、交感神経と副交感神経のバランスが崩れ便秘が生じます。便秘型の過敏性腸症候群(IBS)は、痙攣性便秘の一種であるといわれています。


痙攣性便秘の治し方・解消法は、まずは、痙攣性便秘の原因となる精神的ストレスを取り除くことです。それと同時に、精神的ストレスをためない環境づくりとストレス発散法を見つけることです。ストレスをためない方法としては、規則正しい生活習慣を身につけることが大切です。2つ目は、腸内環境を整えるために、イヌリン食物繊維などの水溶性食物繊維を積極的に摂ることです。水溶性食物繊維は、痙攣している腸に負担をかけませんので、硬くなった便が軟らかくなり、痙攣性便秘であっても、自然なお通じが促進されます。一方、水に溶けない不溶性食物繊維は、痙攣している腸に刺激を与えますので、むしろ、不溶性食物繊維は、痙攣性便秘を悪化させます。野菜、根菜類、キノコ類、海藻などに含まれる食物繊維のほとんどは、コンニャクも含めて不溶性食物繊維ですので、それらの多量摂取は、痙攣性便秘を悪化させますので注意が必要です。また、刺激性下剤の便秘薬につきましても、腸を刺激することから、痙攣性便秘には不適当となります。


最後に、慢性の器質性便秘についてです。器質性便秘は、急性便秘の他に、慢性化した慢性の器質性便秘も存在します。大腸ポリープ、大腸がんや子宮筋腫などが長期に及びますと、それに伴い、器質性便秘も慢性化し、慢性便秘となります。慢性の器質性便秘の治し方・解消法は、まずは、便秘の原因となる器質性の疾患を治療することになります。自らが対処することができる便秘の解消法としては、腸に対して刺激性のないイヌリン食物繊維などの水溶性食物繊維を摂取することです。慢性の器質性便秘につきましても、腸内環境を整えることはとても大切となります。


慢性便秘には、さまざまなタイプの便秘があり、また、その治し方や解消法は、その便秘の種類によって異なってきます。ある種の便秘では有効な治し方・解消法であっても、他の種類の便秘では、むしろ、悪化することさえあります。特に、便秘薬の使い方については、注意が必要です。しかし、イヌリン食物繊維などの水溶性食物繊維は、さまざまなタイプの便秘に共通して有効となります。特に、イヌリン食物繊維は、腸内環境を整える効果が、他の水溶性食物繊維に比べて優れていることが知られています。不純物を含まない極めて高純度のイヌリン食物繊維がサプリメントとして市販されています。水に溶かして飲む必要のないタブレットタイプのイヌリン食物繊維も市販されています。スティムフローラがその一例です。


慢性便秘の治し方・解消法の基本は、まずは、天然素材の水溶性食物繊維を摂取し、腸内環境を整えることです。腸内環境の悪化は、単に便秘のみならず、大腸ポリープ、大腸がん、膀胱炎、膣炎、腸管免疫の崩れによるアトピー性皮膚炎や花粉症などのアレルギー性体質の獲得など、他の疾病を引き起こす原因ともなります。ですので、慢性便秘の治し方・解消法の選択にあたっては、便秘の解消以外にも、健康に有益な影響を及ぼす方法を選択することが、とても重要なポイントとなります。
便秘の解消法:女性の便秘解消対策









水溶性食物繊維「スティムフローラ」

根菜類に含まれる貴重な天然成分であるイヌリン水溶性食物繊維は、腸内環境を改善し、自然な排便を促します。排便で苦痛を伴う方、お通じが毎日ない方、宿便気味の方、便が硬く排便が困難な方など、便の排泄にトラブルを抱えている方に、とても有用な天然成分です。ステム不ローラは、この機能性の高い水溶性食物繊維を高純度(99%以上)に精製し、飲みやすいよう粒にした健康補助食品です。不純物を全く含まないので、病気により食事制限をしている方にも最適です。市販の食物繊維とは異なり、水に溶かさず、そのままお召し上がりいただけます。快適な、毎日のお通じのために!

http://www.stimflora.jp/