出逢い…1 | 信義〜♪ 私の中の3巻…(シンイ・二次小説)

信義〜♪ 私の中の3巻…(シンイ・二次小説)

シンイの二次小説を書かせて頂いております。
読み終わった後に、心がほんわかあったかくなるような、物語を綴っていきたいです。

ーあなた、今日は雨だし仕事は休んで、ウンスの家に行きましょうよ。いつ戻っても良いように、空気を入れ替えて掃除もしてあげたいの。
ーあーそうだな… たまには出掛けるか。ん?今日はお前の誕生日じゃないか?

ーあら、そうですね…。今日が何日かなんてあれから気にしなくなりましたからね…すっかり忘れてたわ…。


あれから1年の歳月がたった…突然誘拐されてしまった娘…。そして一旦妙な格好をして病院へ戻って来たにも関わらず、医療道具だけを持ち、「私は大丈夫」とノートに書き残し、自らの足で消えてしまっと言うのだ。その時の病院の監視カメラの映像をダビングしてもらったのだが、何度見てもウンスは脅されたりして居るわけでなく、手際良く医療道具を鞄に詰め、医師の顔をして病院を出ている…きっと誰かを助けに言ったのね。あの娘は明るくて強い子だから、きっと大丈夫よ。それに楽天家だもの。どこでも生きていける。いえ、きっとどこかで生きていてくれている…そう、何度二人で話したことか…

ーごめん下さ~い!

めったにお客など来ないのに、だれかしら?

ーは~い!ちょっとお待ちください!
!!!!…ウッ ウンスかい?!お父さん!ちょっと早く来て!!

ーなんだい、慌てて…
ウッ  ウンスなのか?!


ー…こんにちは…初めまして。私は、チェ・ユニと申します。そんなにウンスさんに似ていますか?ふふ。光栄です。

ーウンスじゃないのよね?
よく見るとウンスよりずっと若いわ…
ねぇお父さん…

ーあ~。そうだな…  それで、チェさん、なんの御用ですか?

ーはい。信じていただけるかどうかわかりませんが…

と、ユニはかなり色褪せた古い紙の束を二人に渡した。全て封がされており、かなりの量だ。

表面には「お父さん、お母さんへ NO1」からずっと番号が続いている…

それも墨で書かれた、ハングルで…

ーこれは?

ーそれを読んで頂く前に、我が家チェ家に伝わる昔話を聞いていただけますか?

ー…?昔話?

ーはい。遠い昔、高麗の時代から今までずっと語り継がれて来ました。他言無用、そして必ず子供に言い伝えてくれと…私で10代か、11代目に当たります。
私自身も正直驚いています。全て事実だったのだと、わかりましたから…。

ウンスの両親は、顔を見合わせ、とにかくユニさんを居間に通した。

ー何にもないけど、どうぞ。

お茶を出す。

ーありがとうございます。

ー本当にユニさんはウンスにそっくりね…。

そう言ってウンスのお母さんは、優しい顔をして目には涙をいっぱい溜めてユニを見た。

ーお母様、泣かないで下さい。ウンスさんはとっても幸せだったんですから…

ー??え?

ーじゃあ昔話をさせてもらいますね…








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